漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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北京で漢方研修・薬膳編その1豚の血

2010-05-17 | 漢方的話題
この北京研修は、日本で受けている漢方講義の講師である女性中医師が
もと広安門病院勤務だったので実現したのですが、
もう一つ、北京行きの目的がありました。それは彼女の日本での循環器講義の中で、

「カラダニキンゾクタマタラ、プタノチ」
「プタノチ、チガキレイニナリマス」
なに? プタノチってどんな生薬?
「ワタクシハ、スデアジツケシテ、タベマス。」
酢で味付けする、プタノチ?
「プタノチ」「ブ タ ノ チ デス」
? えー、豚の血?

「豚の血」は血液中に溜まった不必要な金属を除去できるとのこと。

「え~、そんなこと言っても日本ではたべられませんよー」

ということで、今回の北京行きのもう一つの目的は「豚の血」を食らうことでした。


「豚の血」とセンマイなどの豚内臓を合わせて辛み味で調理したもの。
チョコレート色の豆腐状のものがそれ。

「豚の血」は豆腐状に固められた状態で売られていて、
通常はモツ料理の屋台などでよく食べられるそうです。
しかし日本人は、屋台のなれない脂で下痢することがあると、
女性講師が心配して、彼女が知人の薬膳レストランを手配してくださり、
この日のメニューに豚の血料理を特別に加えて頂きました。


豚の血とニラのあっさり炒め。

わずかにえぐみがありますが、案外あっさり味で、食べられます。
自分の血液中の汚いものが、どんどん豚の血に吸いとられて体内浄化された気分になりました。
うん十年生きてきた「アク」とか「澱(オリ)」とかも取れないかなあ・・・
そしたらもうちょっと性格も素直になれるのに、ってか。
まあ、いまさらムリだわなー

というわけで、その夜はドラキュラに変身することもなく、ぐっすり眠れました。
漢方の空間ファインエンドー薬局

次回は、ここで供されたその他の薬膳料理をご紹介。
食べた者にしかわからない喜びを無理やり押し付けますが、どうかご勘弁を。

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4 コメント

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おいしそう (mi~ya)
2010-05-17 22:56:00
薬膳料理、興味あります。待ってました(笑)
日本食を持って海外旅行にいく方もいますが、食い意地の張ってる私は味の想像がつかないもの程、食べてみたいほうです。
スペインに豚の血のソーセージがありましたが、真っ黒でした。これはまるでチョコレートババロアのよう!かなり柔らかそうに見えますが、炒め物に使ってるくらいなので、レバーみたいな感触なんでしょうか?
次回も楽しみです。
そうだったのかー! ()
2010-05-18 22:04:57
豚の血は、血液のデトックスになるのですね!
もっと食べておけばよかった!?

私が出会った(?)豚の血は、雲南省の麗江という街です。
餅米と香辛料と一緒に、腸に詰めて、茹でて、それが市場で売っていました。
茹でてあるので、真っ赤ではなく、黒っぽかったかな。
それを家庭で、薄切りにして、フライパンで焼いて食べるという具合です。

腸詰めの制作過程も見ましたが、そこのお宅は、その日の朝〆の豚の血が手に入るルートを持っているので、他のお店よりも物がいいとの事でした。
普通の腸詰めよりは、香辛料の癖があるものの、そんなに食べ辛い味ではなかったような。

やくさんが北京で召し上がった豚の血の料理に似たのは、ベトナムでアヒルの血のプリンというのがありました。
これは、味よりも、見た目で負けました。

あと、大昔、ドイツで豚の血入りのソーセージを食べましたが、これは結構美味しかった記憶があります。
たぶん、日本でも、ソーセージであれば豚の血を使ったもの、手に入るのではないかしら?
しかし、人類の勇気と知恵は、すごいですね!

mi~yaさんへ (やく)
2010-05-19 17:55:18
スペインも豚の血を食べるんですね。
この豚血豆腐は、ババロアよりも歯ごたえがあり、レバーよりしっとり柔らかいのに崩れません。
どれともたとえ難い食間でした。
やっぱり「血」って感触かなあ。
翠さんへ (やく)
2010-05-19 17:58:42
世界のあちこちで食べてますねー、翠さん。
豚の血は結構食べられてるんですね。
確かに、たまに血のデトックスしたいです、日本にいても・・・

アヒルの血のプリン、いったい見た目はどんなだったんでしょう?!

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