※この記事は2018年5月に更新しています

この土日は、静かな山を求めて、南会津の三岩岳と窓明山を歩いてきました。
三岩岳と窓明山は、すぐ近くのビッグネーム
尾瀬や会津駒の陰に隠れていまいち知名度が低いのですが、
そりゃもう、素朴ですんばらしい山行を楽しめる穴場の山なのです。
以前からこの二つの山を周回してみたいと思いつつも微妙に距離が長く、
ましてや日帰りでは慌しい山行になる事は目に見えていたので、
「ゆっくり楽しむには絶対に泊まりしかない!」と、思っていました。
そして、ついに先日
初の避難小屋泊で実行してきました!!
例によって魚河岸並みの早朝に自宅を出発。
6:00頃、三岩岳登山口の駐車場に到着。
ちなみに駐車場はスノーシェッドとスノーシェッドの切れ目部分にある
小豆温泉(日帰り施設)への道を入ったすぐ脇(国道沿い)にあります。
登山ポストもココにあり。
6:30身支度整え、さぁーーー出発!
本日は黒檜沢コースを歩いて三岩岳を目指します。
※2018年3月現地確認時点では、この記事で利用した黒檜沢コースの利用ができなくなっています。
詳しくはこのページ記事の末尾をご覧ください。
黒檜沢コースの登山道入り口は、
駐車場からスノーシェッド向かって右側の、国道を渡った先にありました。

初っ端はスノーシェッドの上をてくてく。
いやいや、こんなトコロを歩けるなんて、滅多に経験できませんヨ。
鉄階段をあがり、沢や倒木を越えしばらく歩くと・・

やがて南会津らしい明るい光の溢れる広葉樹の林に突入。
南会津の山は、生き生きとした木々が本当に素晴らしいなぁー。

季節柄か、足元にはたくさんのキノコ、そして少しだけ紅葉も始まっていました。

植物たちは秋の装い。

登山道を彩る花もチラホラと。

花を見つけると気分的に癒されます。

ちなみに、この三岩岳への登山道、優しい顔してなにげにハードなんですよ。
宿泊装備+水場が使えない事を想定して背負った水がズシリと重い。
特に尾根コース(国体コース)との分岐以降が地味にツライ。
延々と上りが続き、もう汗だくだく。標高差1000m以上はダテじゃない。
やがて、木々の背が低くなる頃・・・予期せぬハプニング発生!!
・・・また、ヤラレターーーーッッ!!
ブヨに。
しかも、(一番刺されたくない)耳と額横と首筋中心に数箇所も!
せめて足か腕にしてくれればヨカッタのに。
もう随分と涼しくなっているし、9月中旬にもなって、まさかもうブヨはいないだろう・・
などと勝手に思い込み、虫除けすら付けてこなかったのダ。はははっ・・。
ちなみにブヨを撃退してくれる心強いお助けマンのトンボくん達は
既に里まで降りたらしく、山の中では一匹も出会えず。
そんなトンボ不在の中、「しめしめ」とブヨどもが再び勢力を吹き返したらしい。
両神山、谷川岳、奥会津に続き今年4回目のブヨ。
今年はブヨの当たり年です。(まったく嬉しくない)
そんな地味な騒動の中、いつの間にか周囲の景色がシラビソ林に変わっておりました。
不思議と、このシラピソゾーンにはブヨはやって来ないんですね。

9:55小湿原です。
ブヨ騒動でワーギャーやっているうちに、すっかり時間をロスしてしまいました。

小湿原にも花が咲いていました。

ひときわ目立つ、鮮やかな花。

10:00今宵お世話になる三岩岳避難小屋に到着。
ハイジの家のような温もりある素朴な小屋でした。
中に入ると木窓が締め切られ、ひんやりとしています。
窓を開け、外気を入れるとグングン室温上昇。

小屋内は大変綺麗で、
一階と二階合わせて10人くらい宿泊できそうです。
使えそうな備品としては、毛布、銀マットが一枚、
保温用?のプチプチシート、山の本、
誰かの置き土産?忘れ物?ナッツとパーカー。
その他、工具やシャベル、トイレ用と思われる鍬など・・。
山小屋によくある置きサンダルはなかったので、必要な人は持参でドウゾ。

宿泊ノートは、登山届けを出す際に
ボールペンを車に忘れてきたので記入できずっっ!
一回の山行につき1~2個、何か忘れ物しています。

小屋の管轄は伊南でした。携帯は電波が不安定ですが通じました。
水場は小屋前と少し窓明山の方へ歩いた所
(いづれも塩ビパイプあり)は枯れていましたが、
小屋から窓明山方面へ15分ほど下った場所に冷たい水が流れていました。
飲用可能かどうかは不明ですが、翌朝、顔や手を洗ってサッパリしました。
ここでの唯一の残念は、
小屋の前や水場の近くにトイレ時の紙が置き去りになっていた事!
良い子の皆は、NGSの後は必ず
トイレットペーパーは持ち帰ろう!
使用済みの紙を山に置き去りにしたら、
後々、妖怪「糞拭き戻し」が、あなたの家にあらわれて
夜中、寝ている間に、置き去りにしたトイレットペーパーで、
そっと顔を拭いますよ。
更に小屋の横に、ラーメンの残骸が捨てられていた事も残念ダ!!!
せっかく大切に管理されている小屋だもの、綺麗に使わないと申し訳ないです。
30分ほど小屋とその周辺をうろうろした後、山頂目指して出発。

草紅葉の湿原です。

白い花が咲いていました。

ちいさなリンドウは、ひっそりと。
11:15三岩岳山頂、到着!思いのほか、こぢんまりとした山頂でした。
三角点は三等でした。

清々しい眺めです。

会津駒は、すぐ近くでした。
おそらくは、人に歩かれる事がないのかもしれない湿原が、
ひっそりと点在しているのが見えます。鹿や熊だけが行ける秘密の花園。

風も無く、暑くなく寒くもなく、思わず寝てしまいそうな心地よさの中、
昼食を兼ねて、しばらくまったりした後、

小屋へ戻ってきました。なんと、この日の宿泊は我家だけでした。
日没までたっぷり時間がある上に、特にする事もないので、
備品の本を読んで過ごしたり、湿原に草紅葉を見にいったり。

シラピソの林に西日が射し込む頃、気温は9.7℃。少し肌寒くなってきました。

山は大変静かで・・というより、音が一切ありません。怖いくらいの静寂の世界です。

17:30夕食です。
夕食は、旨い、早い、安いのパスタと、その茹で汁を使ったカップ麺です。
なんだか炭水化物ばっかりだな~~。
そして、なんと18:30には寝てしまいました!
「こんなに早く寝れない・・」と思いつつ寝袋に入ると、
疲れもあって、アッという間に即寝です。
ちなみに夜の小屋内の気温は、夜中で6℃でした。
エマージェンシーシートの上に、モンベルのU.L.コンフォートシステムエアパッド、
そしてアルパインダウンハガー♯3、中にはコクーンのトラベルシーツ、
体にはダウンジャケット、足元には暖か靴下を履いての完全防備で挑みました。
けれど、板の間からしんしんと伝わる冷えはかなり強敵で、
特にシステムエアパッドが無かったらキツかったかなぁー。
夜中にふと目を覚まし外を見てみると、驚くほどの星空でした!
「星って、こんなにたくさんあったんだ」と思わず呟く。
そして変わらずの静寂。鳥の声も、風の音すらありません。
浩々と三日月輝く濃紺の森は、畏敬で孤独で、そしてなぜか懐かしい。
まさに「山賊の歌」の世界でした。
→二日目に続く。
※2018年3月現地確認時点では、この記事で利用した黒檜沢コースの利用ができなくなっています。
400メートルほど古町温泉方面へ歩いた国体コースを利用してくださいとの掲示あり。最新情報については南会津町にお問い合わせください。
現在利用不可の黒檜沢コース入口
利用不可の掲示あり。

この土日は、静かな山を求めて、南会津の三岩岳と窓明山を歩いてきました。
三岩岳と窓明山は、すぐ近くのビッグネーム
尾瀬や会津駒の陰に隠れていまいち知名度が低いのですが、
そりゃもう、素朴ですんばらしい山行を楽しめる穴場の山なのです。
以前からこの二つの山を周回してみたいと思いつつも微妙に距離が長く、
ましてや日帰りでは慌しい山行になる事は目に見えていたので、
「ゆっくり楽しむには絶対に泊まりしかない!」と、思っていました。
そして、ついに先日
初の避難小屋泊で実行してきました!!
例によって魚河岸並みの早朝に自宅を出発。
6:00頃、三岩岳登山口の駐車場に到着。
ちなみに駐車場はスノーシェッドとスノーシェッドの切れ目部分にある
小豆温泉(日帰り施設)への道を入ったすぐ脇(国道沿い)にあります。
登山ポストもココにあり。
6:30身支度整え、さぁーーー出発!
本日は黒檜沢コースを歩いて三岩岳を目指します。
※2018年3月現地確認時点では、この記事で利用した黒檜沢コースの利用ができなくなっています。
詳しくはこのページ記事の末尾をご覧ください。
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駐車場からスノーシェッド向かって右側の、国道を渡った先にありました。

初っ端はスノーシェッドの上をてくてく。
いやいや、こんなトコロを歩けるなんて、滅多に経験できませんヨ。
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やがて南会津らしい明るい光の溢れる広葉樹の林に突入。
南会津の山は、生き生きとした木々が本当に素晴らしいなぁー。

季節柄か、足元にはたくさんのキノコ、そして少しだけ紅葉も始まっていました。

植物たちは秋の装い。

登山道を彩る花もチラホラと。

花を見つけると気分的に癒されます。

ちなみに、この三岩岳への登山道、優しい顔してなにげにハードなんですよ。
宿泊装備+水場が使えない事を想定して背負った水がズシリと重い。
特に尾根コース(国体コース)との分岐以降が地味にツライ。
延々と上りが続き、もう汗だくだく。標高差1000m以上はダテじゃない。
やがて、木々の背が低くなる頃・・・予期せぬハプニング発生!!
・・・また、ヤラレターーーーッッ!!
ブヨに。
しかも、(一番刺されたくない)耳と額横と首筋中心に数箇所も!
せめて足か腕にしてくれればヨカッタのに。
もう随分と涼しくなっているし、9月中旬にもなって、まさかもうブヨはいないだろう・・
などと勝手に思い込み、虫除けすら付けてこなかったのダ。はははっ・・。
ちなみにブヨを撃退してくれる心強いお助けマンのトンボくん達は
既に里まで降りたらしく、山の中では一匹も出会えず。
そんなトンボ不在の中、「しめしめ」とブヨどもが再び勢力を吹き返したらしい。
両神山、谷川岳、奥会津に続き今年4回目のブヨ。
今年はブヨの当たり年です。(まったく嬉しくない)
そんな地味な騒動の中、いつの間にか周囲の景色がシラビソ林に変わっておりました。
不思議と、このシラピソゾーンにはブヨはやって来ないんですね。

9:55小湿原です。
ブヨ騒動でワーギャーやっているうちに、すっかり時間をロスしてしまいました。

小湿原にも花が咲いていました。

ひときわ目立つ、鮮やかな花。

10:00今宵お世話になる三岩岳避難小屋に到着。
ハイジの家のような温もりある素朴な小屋でした。
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窓を開け、外気を入れるとグングン室温上昇。

小屋内は大変綺麗で、
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使えそうな備品としては、毛布、銀マットが一枚、
保温用?のプチプチシート、山の本、
誰かの置き土産?忘れ物?ナッツとパーカー。
その他、工具やシャベル、トイレ用と思われる鍬など・・。
山小屋によくある置きサンダルはなかったので、必要な人は持参でドウゾ。

宿泊ノートは、登山届けを出す際に
ボールペンを車に忘れてきたので記入できずっっ!
一回の山行につき1~2個、何か忘れ物しています。

小屋の管轄は伊南でした。携帯は電波が不安定ですが通じました。
水場は小屋前と少し窓明山の方へ歩いた所
(いづれも塩ビパイプあり)は枯れていましたが、
小屋から窓明山方面へ15分ほど下った場所に冷たい水が流れていました。
飲用可能かどうかは不明ですが、翌朝、顔や手を洗ってサッパリしました。
ここでの唯一の残念は、
小屋の前や水場の近くにトイレ時の紙が置き去りになっていた事!
良い子の皆は、NGSの後は必ず
トイレットペーパーは持ち帰ろう!
使用済みの紙を山に置き去りにしたら、
後々、妖怪「糞拭き戻し」が、あなたの家にあらわれて
夜中、寝ている間に、置き去りにしたトイレットペーパーで、
そっと顔を拭いますよ。
更に小屋の横に、ラーメンの残骸が捨てられていた事も残念ダ!!!
せっかく大切に管理されている小屋だもの、綺麗に使わないと申し訳ないです。
30分ほど小屋とその周辺をうろうろした後、山頂目指して出発。

草紅葉の湿原です。

白い花が咲いていました。

ちいさなリンドウは、ひっそりと。
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三角点は三等でした。

清々しい眺めです。

会津駒は、すぐ近くでした。
おそらくは、人に歩かれる事がないのかもしれない湿原が、
ひっそりと点在しているのが見えます。鹿や熊だけが行ける秘密の花園。

風も無く、暑くなく寒くもなく、思わず寝てしまいそうな心地よさの中、
昼食を兼ねて、しばらくまったりした後、

小屋へ戻ってきました。なんと、この日の宿泊は我家だけでした。
日没までたっぷり時間がある上に、特にする事もないので、
備品の本を読んで過ごしたり、湿原に草紅葉を見にいったり。

シラピソの林に西日が射し込む頃、気温は9.7℃。少し肌寒くなってきました。

山は大変静かで・・というより、音が一切ありません。怖いくらいの静寂の世界です。

17:30夕食です。
夕食は、旨い、早い、安いのパスタと、その茹で汁を使ったカップ麺です。
なんだか炭水化物ばっかりだな~~。
そして、なんと18:30には寝てしまいました!
「こんなに早く寝れない・・」と思いつつ寝袋に入ると、
疲れもあって、アッという間に即寝です。
ちなみに夜の小屋内の気温は、夜中で6℃でした。
エマージェンシーシートの上に、モンベルのU.L.コンフォートシステムエアパッド、
そしてアルパインダウンハガー♯3、中にはコクーンのトラベルシーツ、
体にはダウンジャケット、足元には暖か靴下を履いての完全防備で挑みました。
けれど、板の間からしんしんと伝わる冷えはかなり強敵で、
特にシステムエアパッドが無かったらキツかったかなぁー。
夜中にふと目を覚まし外を見てみると、驚くほどの星空でした!
「星って、こんなにたくさんあったんだ」と思わず呟く。
そして変わらずの静寂。鳥の声も、風の音すらありません。
浩々と三日月輝く濃紺の森は、畏敬で孤独で、そしてなぜか懐かしい。
まさに「山賊の歌」の世界でした。
→二日目に続く。
※2018年3月現地確認時点では、この記事で利用した黒檜沢コースの利用ができなくなっています。
400メートルほど古町温泉方面へ歩いた国体コースを利用してくださいとの掲示あり。最新情報については南会津町にお問い合わせください。
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