ensemble MARY's Cafe

フルート4人組”ensemble MARY's"(アンサンブル マリーズ)Yuko のエッセイ

ベルリンフィルハーモニーザール火事続報

2008-05-22 | 音楽・芸術・文化
昨日のベルリンフィルハーモニーザールの火災のニュースには驚きました。
ドイツ在住の知り合いが続報を書いてくれたので、許可を得て掲載します。
*************
ベルリンフィルハーモニーの火事の話だけれど、日本では火事があったというニュースだけで続報は入りにくいかもしれない。心配している方もいるかと思うので、ベルリナー・モルゲンポストなどの記事を紹介しよう。

火曜日の午後2時頃に出火した時、大ホールではアバド指揮のベルリンフィルがリハーサルの最中だった。火元が天井裏だったこともあり、中にいた人々は安全に避難しけが人はなし。高価な楽器も運び出す時間があったそうだ。

心配されていた放水による影響も大ホールには殆ど無かった。水漏れもなくステージの下に置かれていたコンサート用のグランドピアノも大丈夫。屋根が燃えたことによる音響への影響は未知だけれど、関係者は楽観的な見通しを持っている。

結局フィルハーモニーの建物の屋根の3分の1、約1600平米が損害を受けたそうで、その応急処置のために数日間大ホールを閉鎖する。再開は6月2日頃の予定。駆けつけた170人の消防士たちの活躍により損害はかなり小さかった模様。それでも長期的には屋根を作り直さなければならず、それには百万ユーロ単位のお金が必要と目されている。それは建物の持ち主であるベルリン州の判断になるでしょう。

短期間ではあるけれど、大ホールが閉鎖されれば予定されていた演奏会に影響がある。まず22日木曜日のティーレマン指揮のミュンヘンフィルの演奏会は、会場がアドミラル宮殿に変更になった。

それから出火時にリハーサルをしていたアバド指揮のベルリンフィルによるベルリオーズの「テ・デウム」だけど、120人のオーケストラ、200人の合唱団、400人の児童合唱団が出演するから普通の会場では演奏できない。そこで毎年シーズンのラストコンサートを開く野外ステージ、ワルトビューネで行うことになった。期日は24日土曜日の夜。予定では3公演あるはずだったのだが、ワルトビューネは2万人入るので1回だけ。元のチケット保有者はそのまま有効。それから消火に活躍した消防士や警察官とその家族500人も招待する。それでもまだ余裕があるので、9500枚のチケットを30ユーロ程度で追加発売する。また、野外は嫌だという方は月曜日以降にフィルハーモニーで払い戻しを受け付ける。

25日と26日に予定されていたブロムシュテット指揮のベルリン・ドイツ響の演奏会は場所を放送局RBBのホールに移して予定通り行われる。
*************
ホール火災があると大変ですね…
音響は大丈夫らしいのでホッとしています。