JAZZ & BAR em's(ジャズバーエムズ)

 銀座6丁目に2003年末オープンしたジャズバーです。
「大人のくつろぎ空間」をお探しの皆様にご案内申し上げます。

ソーラー婆ちゃん?

2008年10月15日 | エピソード

 何ヶ月かに一度、古い知り合いのミュージシャンに会うのを
楽しみにいらっしゃるお元気な年配のご婦人。
1stステージが終わって、名残惜しげに
「もう帰らないと、家の者が心配するからね。
夜更かしは得意なんだけど・・。
私「不良ですね
彼女「そうそう(うれしそうに) もとは『ミーハー娘』でね、
それが『ミーハー母さん』になり、今では『ソーラー婆』って
私は言ってるのよ

彼女「ほら、ミ・ファの次はソ・ラでしょ?
私「・・・・太陽電池で動くおばあちゃまかと思いました・・・


もうすぐ十三夜

2008年10月08日 | 季節

「・・・十五夜は中国が始まりとされ、仲秋節として日本より盛大に祝い
月餅を作ってお供えする。この月餅が日本に伝わって、月見団子に
変ったという。・・・十三夜は日本独自の風習であり・・・十五夜と十三夜
どちらか片方の月見しかしないのは「片月見」または「片見月」と言って
嫌われた。そのため、二度目のデートを確実に行うために、
十五夜に異性を誘う(相手はどうしても十三夜にも来なければならないため)
ということがあった・・・」

 知っていました? 戦後、某お菓子やさんの戦略で始まった
2月と3月のムリヤリ・デート企画より、風流だと思いません?
十五夜は旧暦8月15日(今年は9月14日だった)
十三夜は旧暦9月13日(今年は10月11日:今週土曜日)。
 まあ、このところの『亜熱帯気候』の日本では、先月の十五夜よりも、
今回の十三夜のほうが、空気がクリアで、良いお月見ができることでしょう!
お天気の良い週末になることを祈りましょう!


 キンモクセイの香りがそこかしこに漂い、コスモスが咲き乱れるこの時期、
週末は恒例の四国ツアーに参ります。
12日(日)坂出DCホール
13日(月祝)高松いろり家

 江草トリオ(江草啓介(P)和田弘志(B)近藤和紀(Dr))と一緒に
瀬戸内の秋を満喫しながら、地元のファンの方々と、ジャズを楽しむ集い。
 興味のある方は、過去の記事をごらんください。
過去の四国ツアー

Sledge Hammer「スレッジ・ハンマー」

2008年10月06日 | バーカウンター

「・・・両手で持って振り下ろす大きなハンマーのこと。
そのイメージから、“強力”“パワフル”といった意味もある。・・・・・
ジン・ベースの有名な「ギムレット」のベースをウォッカに代えたものに
「ウォッカ・ギムレット」がある。そのウォッカ・ギムレットよりも
ウォッカの量を多くして、シュガー・シロップも抜いたものが
、この『スレッジ・ハンマー』・・・・」

 名前を覚えない五味さんが、いきなり思い出したのがコレ。
確かに「ガツン!」と効きます。こういうネーミングは面白いけど、
これを覚えていなくても、「ウォッカにライムを搾って、甘味を入れずに
シェイクして」とオーダーして飲んでいました。

 たくさん名前を覚えるよりも、自分の好きな(または苦手な)
ベースのお酒の種類と、強さと風味を伝えられればそれでいいのです。
名前や由来は、カウンターでの会話のネタ。

 ちなみに五味さんは、「ドライがお好きな方には、いかようにも調整しますが、
客観的にカクテルとして美味しいのは、甘味と酸味のバランスがとれている
ギムレットのスタイルですかね。特にベースをウォッカにした場合は、
ジンみたいに味が強くないですから。」と申しております。


仮面のカンケイ?

2008年10月05日 | エピソード
私「"The Masquerade Is Over"ってやってます?
北島「え?仮面の夫婦関係が壊れる話ですか?
私「まあ、そうですね。今まではときめいていたのに、
もう日常にすぎなくなって、愛が冷めるという・・・」
北「ふんふん、そりゃ、しょうがないですよね~

 いえ、だから、そーじゃなくて、私は演奏してもらいたかったんだけど・・・。



The Masquerade Is Over

2008年10月05日 | 生ジャズ

私を見る貴方の瞳に かつての輝きはない
唇を寄せても 心はときめかなくなった
仮装舞踏会は終わったのね?
そしてふたりの愛も・・・

交わす会話も 空しくなってしまった
ひとことひとことが 閃きに満ちていたのに
今はただ 日常のやりとりに過ぎないみたい
ふたりの愛が終わってしまったから

オペラの中の道化師の扮装をして
目に涙をためながら 笑っているしかないの

貴方は
ちっとも変わっていないように見える
でも 私の心が叫ぶ
「違う違う!こんなんじゃない!」
夢のような愛は 消えたのね
仮装舞踏会が終わってしまうように・・・



 歌詞の字面からではなくて、若いナンシー・ウィルソンの歌唱の
感じでもう一度訳してみました。 こんな風に歌っているように
聴こえます。



勘違い(?)小話にもならない

2008年10月03日 | たまには言わせて
「夜の仕事でタイヘンだね。何時ごろ寝るの?」
「4時とか5時とかですね。
「へーっ!それじゃ昼まで寝てるんでしょ?」
「そうですね。
「そんなのノドに悪いんじゃないの?

 9時から5時までのお仕事の場合を考えてみてください。
通勤時間にもよりますが、6,7時に起きるとしましょう。
で、終わってすぐに夕食の場合もあれば、趣味の時間や
ほかに用がある場合もあり、帰る時間も入れて、
終業から5時間以上は活動なさっていますよね?

 夜、皆様がくつろぐ時間を演出するのを仕事とする者
(ミュージシャンとかバーテンダーとか、女将とか)は、
起きてすぐに現場には行かないかもしれませんが、
仕込みなどもあり、実働時間が9時5時の方々とは
5,6時間ズレているというだけです。
 もちろん、深夜に食事をするとか、明け方までの夜更かしは、
人の体に良くはないに決まっていますが、たとえば私は歌手ですから、
声の出と、気持ちをトップに持って行くのをショーの始まる時間
(ほとんどの場合午後7時以降)に合わせることはとても重要なことなのです。


 それを、「自分たちが真っ当な生活者で、夜働く者は真っ当でない」
「夜更かしの好きなダラシナイ人種」のような会話の仕方をされると、
「セクハラじゃん!」とむっとします。
と、いうよりも、ご自分の生きてきたパターンしか理解していない、
他の生き方を理解しようとする想像力と思いやりの欠如というか、
世間というものを何も知らない大人なんだな、と思ってしまいます。

 スタイルとか価値観の違い以前の問題。


トム・コリンズ

2008年10月02日 | バーカウンター

「・・・19世紀半ば、ロンドンのハノーバー街、コンデュイット通りにあった
”リマーズ・コーナー”という店のボーイ長、ジョン・コリンズが創作した
カクテル。はじめは自分の名前をとって「ジョン・コリンズ」としていたが、
ベースをジュネバ・ジンからオールド・トム・ジンにかえ、「トム・コリンズ」と
命名した。アメリカで生まれた「ジン・フィズ」は、材料も作り方もほぼ同じ、
分量だけが違う兄弟のようなカクテルである・・・」

 初めて来られてこれを注文され、ネコのマークの
『オールド・トム・ジン』を、五味さんがカウンターに取り出すと、
「おっ!あるね」と、うれしそうになさる方も。
ドライ・ジンよりも少し甘口。でも、「トム・コリンズ」は、
ジンフィズよりもジンを多めに入れていたようです。

 今では、他のいろいろなジンを使って作る場合も多く、
分量も、それぞれのお好みで調整したりしますから、
名前だけが残って使われている、とも言えますね。


 お酒はその日の気分・体調、そしてその場の雰囲気で。
それともうひとつ、「記憶」「郷愁」も、大事なエッセンスなのですね。