Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

I Won't Last a Day Without You

2003年12月25日 | old diary
 昨日で江ノ島灯台のライトアップと、それに伴う打ち上げ花火も無事終了。3日つづいた「10分間」だけのささやかなお楽しみタイムでした。

 リンゴの『I Wanna Be Santa Claus』を聴く。近年のリンゴの充実振りが伝わってくる素敵なアルバムだと思う。僕はリンゴの少し淋し気な歌が好きだから、ベスト・トラックは、リンゴ自身の書き下ろしであるオリジナル・ソング「Christmas Eve」ということになるだろうか。これは「クリスマスなのにあなたはいない」という内容の歌。ツリーはきれいにデコレーションされ、その下にはプレゼントも用意されているのに、灯りは消されたまま。時間はゆっくりとしか流れてくれず、窓の外に降る雪はまるで僕の涙のよう。雪の上には去っていった君の足跡が残っている。

 不幸ではあるが、これはこれで「かっちょいいなぁ」とも思う。Man We Was Lonely...。

 なにやら優しい気持ちになって引っぱり出したのが、ポール・ウィリアムスの『Back to Love Again』。1997年に発表された16年ぶりのソロ・アルバム…だったのだが、あれからまた7年がたってしまった。あらら…。
 彼はカーペンターズに曲を提供したことで有名だけど、ここではその中から名曲「I Won't Last a Day Without You」をヴァレリー・カーターとのデュエットでセルフ・カヴァーしている。これがもうたまらくいいのだ。例えば「Yesterday」がそうであるように、時間を経るにつれより深みを増した歌がここにはある。ウィリアムスの朴訥なヴォーカル、その細やかな感情は、泉に湧く澄んだ水のように、僕の心のひだの隅々にまで沁み渡っていく。「友達が約束の半分を忘れてしまっても、それは思いやりがないわけじゃない。ただそれが見つけにくいだけ」という箇所が僕は一番好きなのだけど、くり返されるサビのフレーズは本当に美しいと思う。

  例えあの虹を越えられなかったとしても
  一番小さな夢でさえ叶わなかったとしても
  それでも僕はこの世界にある
  すべての狂気に耐えていけるだろう
  でも もし君がいなかったなら
  僕は1日ともたない