Box of Days

~日々の雑念をつらつらと綴るもの也~ by MIYAI

These Days

2005年02月15日 | old diary
 なにがあっても時間だけは流れていくわけでして。夜がきて朝がきて、また夜がきてまた朝がくる。で、今日も朝がやってきたと。そういうことなのだと思う。

 ジャクソン・ブラウンの“These Days”はとてもいい曲だ。彼の初期の代表的なナンバーのひとつで、まぁ名曲と言ってもいいかな。たくさんの人にカヴァーされていて、僕がこれまで聴いてきただけでも、ニッティー・グリッティー・ダート・バンド、ニコ、イアン・マシューズ、トム・ラッシュ・・・あら、なんか知名度的に地味だな。エヴリシング・バット・ザ・ガールも歌ってたけど、これも地味か。まぁ、いいや。とにかく“These Days”は名曲だと思う(きっぱり)。

 ジャクソンの歌うオリジナル・ヴァージョンのみずみずしさは永遠だけど、それと同じくらいに好きなのが、ニュー・グラス・リバイバル(以下、NGR)のカヴァー・ヴァージョン。ジャクソンの歌が10代の内省だとすると、NGRの方はもう少し歳を重ねている印象。そこには取り戻せないものへの後悔が滲んで聴こえる。乾いたテレキャスターの音、歌いこまれたヴォーカルが、胸に沁みる。

 なにかを始めるのに遅いことなんてないのかもしれないけど、時間とともに取り戻せないものだってやはりある。僕らはそれらを別の何かで埋めるか、またはごまかすかして進んでいくのだと思う。NGRの“These Days”は、結局、10年前と同じことを考えていて、今だになにも思いどおりにはいっていない僕自身の歌でもあるのだろう。

 そんな気持ちでこの歌を聴くのが、また好きだったりするわけでね。まったくねぇ。