暇人おじさんのにゃんにゃんブログ

飲水思源、水を飲みて源を思う、今日も本物を求めて一万歩

ボラの味噌田楽

2016-03-24 11:28:14 | 料理
近所の平和公園のモクレンが満開です。
モクレンは寒さの名残と春の訪れのはざまに相応しい、清楚ながらも華やかさも併せ持ついい花ですね。



さて昨夜の料理は、ボラの味噌田楽、いわゆる魚田です。
最近はボラが売られているのをめったに見かけませんが、当地は木曾川をはじめ大きな河川がいくつも伊勢湾に流れ込んでいますので、
汽水域に住む魚が多く、そんな魚の一つボラも郷土料理として昔は当たり前に食べられていた魚です。
洗いとかみそ煮で食べることが多かったのではないでしょうか。
私の母は鮒味噌のように、炭火で焼いてから大豆と一緒に味噌で煮込んでいました。
5~60年ほど前私の家に間借りしていた人がボラ釣りが大好きでよく釣りに行き、
母が庭で炭火を炊いて料理していたのを覚えています。

ボラだけでなく、鯉とかウナギ、ナマズも外道で獲れるのでしょうか、
よく一緒に料理していました。
今では考えられない天然の川魚を、嫌と言うほど食べられた時代でした。
鯉などは、ぶつ切りにして沸騰している鍋に入れて鯉こくにするのですが、
熱湯に入れてもまだ暴れまわり、子供ながらびっくりして見ていたのを覚えています。
鯉は血が大切ですので、ぶつ切りにして血がこぼれないうちにすぐ鍋に入れないとダメだと母は言っていました。
勿論エラも内臓も、ウロコもそのまま入れます。
ジビエのようなものですね。

脱線しましたが、昨夜はボラの田楽です。
珍しく近所のスーパーで切り身にして売られていました。
ボラは素焼きにし、熊本の赤酒、酒、醤油、水、砂糖を併せた調味料で溶いた豆味噌を塗り、再度火にかけて焼いただけのものです。
ボラは豆味噌の風味とよく合うのでしょうね、大変美味しくいただけました。
身の感じは、同じ汽水域に住むスズキと似ていますね。
ボラは臭みのある安物の魚のイメージがあるのですが、活きのいいのはそんな臭みは一切ありません、
昨夜のは身の締まりも良く清々しい香りに溢れ、久しぶりに懐かしい味に出会え、楽しいひと時を過ごすことが出来ました。






名古屋市東山植物園の修理中温室が一般公開されました

2016-03-20 10:47:55 | 日記
昨日は、名古屋市東山植物園の修理中温室が一般公開され、行ってきました。
この温室は、昭和11年に出来上がったもので、東山動植物園開館と同時に解放され親しまれてきたものです。
平成18年に国の重要文化財にも指定され、だいぶ傷んできたと言うことで数年前から修復が始まっていたものです。



温室は熱効率の良さ等から、ドーム型が多いようで、こちらも中央の大きな方は綺麗なアーチ構造のドーム型になっていました。
左右の小さい方は切り妻造です。
骨組みだけになってみるとそのアーチ構造がよく分かり、細い鉄柱で支えられるその構造の良さが理解できました。
アーチ構造と言うと私はヨーロッパ中世以来の教会を思い出します。重みをアーチに沿って外側に逃がす構造ですね。
その分アーチ内側に広い空間が出来て活用できるので、教会にはぴったしだったのでしょうね。
蛇足ですが、イタリアで伝統的に作られる最上級のメンズスーツも全く同じ理屈で作られています。
上着を着た時、アーチ構造の力学と同じ原理で肩の上に空間が出来て重みがかからず、軽く感じさせるように出来ているのです。




また温室だった特色上、水にさらされることが多く、水槽の作りには色々な工夫が凝らされています。
水槽の底には水はけをよくするため大きな石が敷き詰められていましたが、
今回修復にあたりその石を一旦外しまた戻すのですが、もとの位置と変わらぬように敷くため、一つ一つの石に符号を付けているのだと説明され、
文化財はそこまで徹底して元通りに修復しないといけないのだと、感心すると同時に大いに勉強させられました。



鉄柱も永年の湿気にだいぶ傷み、その修復には難しい技術を要しているようで、それの出来る職人さんに来てもらってやっているそうです。
国の重要文化財の性格上、作った当初のままに修復することを求められているので、
鉄柱の劣化した部分だけ切り取り元通り新しくつなぎ合わせる方法を取り入れていると、その手法も展示されていました。




今回この工事を請け負っている会社を調べてみると、社寺建築や修復を専門とする業者のようで、
そのような技術を持っているところでないと出来ない難しさがあるのかと、感心した次第です。

キンカン料理2種

2016-03-19 22:37:02 | 料理
今回は、キンカン料理2種。

近所の人から自分の畑で採れたと言って沢山のキンカンとハッサクをいただきました。
キンカンはそのまま食べても美味しいのですが、料理に使っても色々合いますね。
私の子供の頃も家の庭にキンカンの樹があり毎年沢山の実をならせていたのですが、酸っぱくてあまり美味しくなくあまり食べなかったような気がします。
今回いただいたのはそれほど酸っぱくもなく、そのまま食べても美味しいのですが、
何か料理にと、早速2種類ほどに使ってみました。

最初は鰯のオーブン蒸し焼きに。
塩水に30分ほど浸け身を引き締めた鰯をニンニク、キンカンと一緒に皿に並べ、オリーブオイル、胡椒を振り掛け、銀紙で閉じてオーブンで30分ほど蒸し焼きにしました。
食べる時はレモン汁を掛けました。
思ったより水っぽくなり、またキンカンの風味もそれほどでなく、少し味が弱かったような気がします。
蒸し焼きでなく、オープンで直火で水分を蒸発させながら焼いた方が美味しかったような気がします。



もう一品は、大根の醤油煮。
先日豚バラ肉の煮込みを作るにあたり、最初に茹でた時の茹で汁を取ってありましたので、
それをもとに醤油、熊本の赤酒、日本酒、砂糖を加え、さらに椎茸、キンカンと一緒に煮込みました。
あっさりして大変美味しい大根煮が出来上がりました。
これは予想以上の美味しさでした。
味付けが単純な分、大根の美味しさがストレートに伝わってき、大根がこんなに美味しいのかと初めて実感、
今は大きな大根1本が100円ほどで売られている時代、もっと使ってみようという気になりました。
キンカンも先の鰯蒸し焼きの時よりずっと美味しく、キンカンの酸味と醤油がよく合い、キンカンの風味が生きた料理となりました。





豚バラ肉の南乳蒸し煮

2016-03-18 11:35:13 | 料理
昨夜の料理は、豚バラ肉の南乳蒸し煮。

南乳煮とは言っても、南乳は風味づけに少し入っているだけです。
ただこれだけでほっくりした味わいが出せるのです。
茹でて揚げて煮て蒸して寝かしてと様々な調理方を連続的に取り入れ、じっくり作り上げました。

まず豚バラ肉の塊400gを茹でこぼしてあく抜きをし、綺麗に水洗いします。
これを水から40分ほど茹でます。
茹で上がったら脂面側に醤油を塗り、醤油が乾いたらたっぷりの油で焦げ目が付くまで揚げ、これを角切りにします。
本当は皮つきバラ肉を使うといいのですが、今回は身近に手に入りませんでしたので普通のバラ肉を使いました。
皮つきの場合は皮面に醤油を塗ります。
茹で汁の方は後で使いますので、あく取り紙を載せて沸騰させあくを取っておきます。

これを煮て蒸すのですが、その前にその煮汁にする合わせ調味料を作ります。
熊本の赤酒100ml、酒、醤油、豚肉の茹で汁各50ml、砂糖大さじ1、南乳10gを混ぜ合わせておきます。

次は、中華鍋に油を熱し、ニンニク、生姜、八角、山椒の実、青ネギを炒めます。
これに先程準備しておいた煮汁用調味料と揚げて角切りにしておいた豚肉を加えます。
5分ほど煮立ててから、出汁と豚肉を蒸し用の深皿に移します。
出汁はニンニク等香り付けに入れたものは濾しとって取り除きます。

次はこれを蒸し器に入れて蒸します。私は蒸し器は無水鍋を使っています。
40分ほど蒸します。
これで一区切り、夜食べる時まで蒸し鍋に入れたまま半日じっくり冷ましつつ寝かしておきます。
寝かした後の写真はこちら。



夕方になって蒸し鍋から出し、しばらく置いておきましたら自然と冷え、表面に浮いていた脂が白く固まりました。
これをスプーンですくって取り除きます。
これを鍋に移し、あく取り紙を表面に浮かせて煮立てます。
煮立ったらあく取り紙を取り除きます。
豚肉は盛り付け用お皿に移し、出汁は水溶き片栗粉でとろみを付けます。

豚肉を温めるのと同時に、野菜を炒めます。
今回は、ほうれん草、レタス、細ネギを一緒に炒めました。
青く色づく程度にさっと炒め、酒、先程取ってあった豚の茹で汁、塩で味付けします。

野菜はお皿の周りに、肉は中心に盛り合わせて完成です。

大変美味しい豚バラ肉の南乳蒸し煮が出来上がりました。
途中何度も脂気を取り除いていますので、脂気は一切ありません、従って豚の臭みも全くありません。
豚肉の美味しさのみが口中に伝わってきます。
また、炒めた青い野菜類が豚肉にぴったし調和しています。

今回は脂気を出来るだけ取り除くよう気を使って調理しました。
そのためか、優しい美味しさに溢れた一品となりました。



中華料理もだいぶ前から、出来るだけ脂気を除いて調理する方向に進んでいるようです。
以前東京にいた時、よく通っていた上海料理屋さんに香港の5つ星ホテルのシェフが作りに来た時があり、私もその料理をいただいたのですが、
そのシェフも、脂気を取ることを徹底したいたようで、油通しした野菜類まで水で洗って油を流していると、その店の人がびっくりしていました。
その時の料理の写真がありますので、アップしておきます。
見た目は普通の料理ですが、上記のように脂気を極力除いていますので、あっさりしいくらでも食べられました。

蛇足ですが、写真一番下真ん中のスープ状ものには、日本ではめったに食べられないものが入っています。
乾燥させてゼラチン質の塊になったものですので美容には最高にいいと言って、女性には帰り際何だったかそっと教えていました。



















ごま鯖の刺身&牡蠣とヒイカのソテー味噌風味

2016-03-17 12:18:04 | 料理
昨夜の料理は、ごま鯖の刺身&牡蠣とヒイカのソテー味噌風味。

先日ごま鯖を買い、刺身に出来るほど新鮮でなかったと書きましたが、翌日近所のスーパーへ行ったらごま鯖の刺身が売られていました。
これは食べなくちゃと早速買ってきました。
専用の醤油タレ、すりごま、刻みのりも付いていて、久しぶりに九州風ごま鯖の刺身を楽しむことができました。
昔仕事で九州に行く機会がたまにあり、その時はごま鯖の刺身もよく食べていたのですが、
その時の味とあまり変わりなく、大変美味しくいただくことが出来ました。

昨夜の料理もう一品は、牡蠣とヒイカのソテー味噌風味。
牡蠣、ヒイカともに一緒にアヒージョにしてもいいかなと買ったのですが、鯖味噌残り物の味噌出汁を使っ方がいいかなと思いなおし、味噌風味のソテーにすることに。
ニンニクと鷹の爪で風味付けしたオリーブオイルでソテーし、事前にソテーしておいたマッシュルームも加え、最後に味噌出汁を加えて煮詰めました。
味噌出汁は、バイ貝を煮た時の醤油出汁も併せて煮詰めておいたのを使いました。
牡蠣とヒイカから水分が出て思ったより薄めになってしまいましたが、味は良く美味しくいただけました。
もう少し煮詰めていれば、煮詰まってもっと美味しかったと思います。



後で妻が帰ってきて食事するとき煮詰め直したら、こんな感じになりました。
味噌ソースのフレンチ風と言えましょうか。
赤ワインを加えても良かったかもしれませんね。
今、鯉と鰻の赤ワイン煮込を作ろうかと思っていますので、大変参考になりました。