サンパウロの庶民的生活

わたしの半径1メートル以内で考えたことや感じたことをつづってみようと思います。

銃社会と治安

2009-11-12 17:09:40 | Weblog
 昨日の朝からの話題は、一昨日の夜にブラジルの広範囲で停電したという話題と、近所でピストルによって一人の人が殺害されたということだった。
 朝、いつもの道を歩いていると、人がてんやわんや。警察、ビデオカメラ、レポーターと、テレビに出てきそうな場面が展開していた。

 深夜に友達の女性を連れてきた運転手の方が、亡くなってしまったとのことだった。盗まれたりした被害は何もないそう。いたって普段は穏やかな地域で単なる強盗とは思われにくい状況では?と素人ながらも感じさせられる。やはり何か情が絡んでの事件ではないだろうか…
 しかし、拳銃の弾が打ち抜かれた車の窓ガラス。おぞましいというよりは、一瞬にできた静かな痕跡という感じだった。

 いつも銃犯罪を身近に生きているわけではないけれど、22年間暮らしていた日本では、ただの一度も銃を身近で感じることはなかった。ブラジルではたった8年の間に4回体験がある。
・昨日
・人を追いかける警察が銃を持って真横を通り過ぎた。
・近所で仕事に行く途中、真横で銃殺される人を目撃したというオット。
・ちょっと視点は違うけれど、射撃場に連れて行ってもらった。(こちらは全く安全)
 これは何か治安を語る基準になるだろうか?
 さらに盗難に遭いそうになった危機を思い出してみると・・・
・人気のない場所で10歳くらいの男に服をつかまれてお金を要求された。ポルトガル語が分からないふりをして難を逃れた。実際に最初は何を言っているのかが分からなかった。
・深夜に通ってはいけないという通りを人と歩き、追いかけられた。無事に逃げ切る。
・買い物の帰りに明らかにつけられ、肉屋に逃げ込んで助かった。
・友達と待ち合わせ中、巧みな技でカバンを丸ごと持っていかれた。後に金銭とカメラ以外は全て指定の場所で返してもらう。その際、チップを払う。
・先月、明らかにつけられたのが分かり、にらみ合いとビルの合間に逃避を続け、無事にタクシーで別の場所へ逃げる。
 日本ではただの一度もこの手の危険にさらされることはなかった。しいて怖かったといえば、神戸の繁華街のピンクな地帯を近道だと思って通り抜ける時に、変な中年の男性に後をつけられ、電車の駅に着いたころに声をかけられ「東大を目指す受験生だ」などといってごまかし逃げたことかな?実をいうと、恐怖感でいえば、日本でつけられたことの方が怖かった。
 ブラジルは確かに治安が悪いといえるかもしれないけれど、特に泥棒に狙われる場合は明らかにこちらが悪かったと思う。一歩出たら、戦いという男の世界かもしれない。のほほんといていてはダメだとようやく分かるようになってきました。
 でもブラジルの女性はもっと強い気がします。