松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

カカオのこと

2009-02-14 21:16:42 | その他
今日はバレンタインデー。チョコレートが年間で一番売れる日です。いつもならこの機会に乗じて珍しいチョコレート巡りをしては楽しむ私ですが、今年はそんな気分になれませんでした。というのも、たまたまYoutubeでこんな動画を見たせいです。

カカオの真実


チョコレートの原料カカオの原産地はガーナ。日本が輸入しているカカオの7割はガーナ産なのだそうです。そこでは子ども達がカカオ農園で働かされています。6才の子供が10mもあるカカオの木に登って実を収穫している様子や、学校にも行きたいのに行かせてもらえず、「病気のお母さんを助けたいからがんばるんだ。」と言っている言葉を聞くと胸が痛みます。

カカオ農園で搾取子どもたち


これ見たら、チョコを素直に食べられなくなってしまいました。かといって私が食べないからといって、子ども達が救われるわけじゃないし。それにカカオだけの問題じゃありません。実は私たちが安い価格で買っているものは、ほとんどが発展途上国により作られ、生産者は厳しい生活を強いられている現実があるのです。

私は調べているうちに「フェアトレード(公正取引)」なる運動があるのを知りました。フェアトレードとは、生産者の生活を維持するだけの公正な価格で取引されているもの、環境に悪影響を与えないもの、長期の安定的な取引等々を目的とした運動で、欧米では、フェアトレード認証製品の販売や利用を促進している街を認定する「フェアトレード・タウン」制度が広がっているそうです。今の一つのムーブメントかもしれません。日本でもフェアトレードを認定しているNGOフェアトレード・ラベル・ジャパンという団体があります。参入している企業は大手ではイオンやスターバックス コーヒージャパンなど。

そんなわけで同じチョコレートでも、子ども達を救うために活動している団体のチョコもありました。
NGO「ACE/エース」しあわせへのチョコレート
てんとう虫のチョコレートだそうです。今日のNHK「おはよう日本」で紹介されすでに5000個販売したのだとか。

なんと同じような運動をしている別団体もありました。
チョコレボ
こちらはなんかすごくオシャレなHPで、少々背筋がくすぐったくなるような若者向けの軽いノリの呼びかけが特徴です。

ところがフェアトレード運動をさらに調べていくうちに、フェアトレードが全面的に正しいから推し進めるべしなのかというと、そう単純でもない事がわかってきました。

仲買人や流通業者は生産者を搾取している悪者呼ばわりされていますが、果たしてそうなのか?商品というものは作っている生産者だけが大切なのではなく、広く世界の人々に流通させる人の役割も決して無視できないほど重要なのです。

それに大企業が参入すると価格付けは大企業側に決定権が握られ、大企業が公正と主張する価格になってしまうため、結局生産者は以前より少しマシといった程度しか救われず、今まで利潤を得ていた中間流通が削減されて、大企業はその分丸もうけという仕組み。フェアトレードだから社会貢献活動とは言えず、全てOKとも限らないわけですね。

世界のからくりはフクザツです。単純に白黒つけられるものでもなく、知れば知るほど無力感を感じてしまう一日でした。

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