松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

「八女のちょぼくれ」公演無事に終了

2010-09-20 14:04:41 | 復活奮闘日記
「八女のちょぼくれ」の公演が無事に終わりました。

二回目となった今回の公演ですが、お寺の本堂を舞台に和ろうそくの炎だけで舞う日本舞踊の世界は大変好評でした。

「天保ちょぼくれ」は、自分たちでいろんな振り付けを考案したりと、昨年にましてパワーアップして声がよく出ていましたし、花柳寿寛聖さんによる「吉田松陰」、女性たちによる「男なら」、落語の「むじな」なども珍しく拝見させていただきました。

そしてなんといっても圧巻だったのが燈籠人形芸題の演目「吉野山狐忠信初音鼓」。生で聞く松延さんの唄、今里さんらによる三味線の音に加えて花柳寿寛さんの踊りが素晴らしかったです。

最終日の18日は、屋台で拍子木を叩いている坂口さんがハッピを来て登場し、寺に響き渡る快音を鳴らしてから演奏が始まりました。あの音はワクワクしたと皆さんから言われました。坂口さんは40年ずっと拍子木を叩いてるんだそうですよ。

昨年同様八女学院高校の男子生徒さんによる八女提灯でのお出迎えや、女子生徒によるぼんぼり案内、中庭の和ろうそくの灯りと、舞台以外にも見所があり、皆さんに楽しんでもらえたようです。

今回の公演でも、八女にこんなにも良いものがあるのだということを、八女以外の人間である花柳寿寛さんが和ろうそくと踊りで教えてくれました。

暗い境内を提灯がぼぉっと浮かび上がって、ゆらゆらと揺れながら近づく様子を見ていると、提灯というものは人を導くものだということがあらためて認識させられたりもします。

現在、衰退産業と言われる提灯業界では、原材料や製造を安くあげたりと、作る側からの視点ばかりが先行していて、肝心の使う側からの視点はあるのだろうかと疑問に思えるのですが、花柳寿寛さんの指し示す提灯へのアプローチの新鮮さを考える時、私は八女提灯の使う側からの可能性があるのではないかと思います。

素朴だけれども質の良い温かみのある八女提灯。

その提灯を使う「とき」があれば、人は喜んで使うでしょう。

その「とき」はおそらく待っていても来ないでしょうが、もしその「とき」を作ることができれば、八女提灯に新たな可能性と未来が開けるような気がします。

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