松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

熊本の櫨事情

2009-03-09 22:15:11 | 復活奮闘日記
今日は荒木製蝋さんが水俣での今シーズン最後の櫨の実回収へ行くと聞いて、私も見学がてら連れて行ってもらいました。3トントラックの荷台に櫨の実がたくさん入った袋が積み込まれました。

途中、はぜのき館の緒方館長の家にお邪魔して、ひとしきり櫨談義。緒方さんの頭の中は櫨の図書館のようで、私は毎回行く度に勉強になることばかりです。緒方さんはもうすぐ90才。お話しした所、まだまだかくしゃくとしていて、記憶力も良いし(私より良いみたい)元気そうなので安心しました。

緒方さんは地元のはぜ振興会の事務局も務めておられますが、後任がなかなか見つからないのが悩みのタネとのことです。なんせ櫨に関しては50年以上携わってこられた方ですから、後任といっても水俣では緒方さん以上に櫨の育て方に詳しい方はいないし、適任という方も見つからず、結局息子さんが任されることになるだろうとのことでした。

一昨日に筑後市で櫨の勉強会を行ったことを報告してるうちに、ふと熊本ではこういう櫨の勉強会はしないのかと聞くと、新聞社とかの取材以外では、櫨の関係者が集まって話すことなどないとのことでした。これはあまりにもったいない話だと言うと、緒方さんも、そろそろ自分も高齢だから、残り時間があるうちに自分の知識を若い人に伝えておきたいと話されました。

人材というのは最大の宝です。櫨育成の生き字引である緒方さんの話は、緒方さんが生きているうちにしか聞けません。緒方さんと話しているうちに、私は自分に何かできないものかと考えていました。

私は今まで福岡県というくくりの中での櫨が頭にあったんですが、よくよく考えてみれば、別に福岡県にこだわる必要はないわけです。熊本県でも自分に出来ることがあるかもしれません。今はまだそれが何かはわからず混沌としていますが、これから探してみようと思います。

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