旅の淡彩スケッチ便り

水絵描きと申します。旅と絵を描くことが好きです。国内外を旅行した思い出とともに旅先で描いた絵を載せています。

松虫寺界隈

2018年10月18日 | スケッチ
松虫寺は薄幸の美貌の皇女松虫姫にまつわる長く悲しい物語を秘めた古寺です。聖武天皇の第三皇女として生まれた松虫姫は年頃になって重い病にかかりましたが、ある日夢枕に遠い坂東の下総の地に効験あらたかな薬師如来がおられるというお告げがあって天皇は娘を下向させました。姫は印旛沼のほとりで草庵を結び祈りの日々を送ったところ病は全快したそうです。天皇はこのことに謝意を表すため僧行基に命じて一寺を建立松虫寺と名付けました。
松虫寺についてはバックナンバー2009年の4月11日にも掲載しています。
この辺りは最近開発が進んで新しい道路や橋や住宅が建ってきましたが松虫寺を中心とした数キロ四方は森や林が残り細い農道が走り田圃や畑があって農家が点在する里の風景が広がっています。絵はこのタイムスリップしたような不思議なワンダーランドで描いた一枚です。