-196℃の部屋

ブログのお引越しをしました。→技術屋えきちーの実験ノート http://ekitait.com

再現実験で再現が取れすぎた!( ・д・)

2009-12-22 23:55:56 | 学校
なにがおこったちゅーずでー\(`・ω・´)/

というわけで、前々から作っていた触媒が完成したので、今日は再現実験をやってますた。
再現実験ってのは、新しく触媒を作ったりしたときに、過去にその触媒を使って行われた実験を同条件でやって、同じ結果が出るかどうかを確かめる実験です。
ボクが作ったのは、自分でやってる実験で一番いい結果が出たキラルな触媒なので、そのときとほぼ同じような結果が出ればOK。
すなわち! 収率89% 不斉収率53%ee が出れば触媒合成はようやく成功したと言えるのさ!

これはけっこードキドキしますよ。
何せ今回、ボクが作った触媒は、NMRのピークが、以前先輩が作った触媒のNMRと若干違ってたんだから! 同じものなはずなのに!
出来た量はおよそ0.5g 全体の収率もそんなによくなかったし、触媒としてはまずまずな方。
もしこれで再現取れなかったら、どんなに最速で専念してがんばっても1週間以上かかる反応をまた1からやり直さないといけませぬ。
ぶっちゃけ、年末この時期にそんな時間はもう取れないので…

失敗=死 を意味することになるのだよ!(実験的に

NMRのピークは違うし、触媒の色も若干違うぽいし、ふわふわ感がなくてサラサラした感じだし、7割方アウトじゃね…?(´・ω・)
…とか思いながらも実験にかけてみることに。

実際やってみるとボクの不安とは裏腹に、反応は普通に進み、いつもどおりの時間に原料消失、TLCもいつもどおり…あれ、いい感じじゃね?
PTLCを上げてモノを回収してみれば収率は88%
つまり、ここまででボクの作った触媒は最低限“触媒”としての加速機能は持っているということに。

しかしそれよりも問題は不斉関係の方。
触媒機能あっても、なんらかの理由で不斉が出なければ意味はないのです。
つまりここからが本番。
HPLCを打って結果が出るのを待つこと約1時間。
モニター上に現れたピークを解析してみると…

50%ee台が出ればいいところが、何とまさかの66%ee

( ・д・)ぽかーん

な、何が起こったし!? 今までの最高記録を10%以上も更新したやないけ!
さ、再現が取れすぎた……いや、むしろ再現が取れなかった…プラスの意味で。
ま、まぁ低い値が出るよりは全然いいし? とりあえずボクは前に使ってたやつだと思って合成したわけだし?

そんなわけで、晴れて初めてのキラル触媒の合成に成功したのでした!\(≧ω≦)/
量もあるし、当分は安泰だろう。
これで明日、心置きなくFF13ができるぜ!
…と思いつつ…(o_ _)o バタッ

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2 コメント

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Unknown (tty)
2009-12-23 16:44:06
さすが、逆境にこそ生きる男。その強運が妬ましい。
量があるからと油断していたら、またピンチみたいな展開を期待。
返信する
そんな油断などせぬ! (液体窒素)
2009-12-25 07:42:29
触媒はマジで作るのだるいので、そんなピンチはお断りしたいです…(´・ω・) (w
返信する

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