思うがままに

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初恋のきた道

2010-11-26 | 映画・ドラマ

1999年

amazonより
中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が『あの子を探して』に続き、素朴な感動のテイストをもって描いたラブ・ストーリー。
父の死で帰省した青年が、母と父のなれそめを追想していく。
若き日の母=18歳の少女デイ(チャン・ツィイー)は、村にやってきた小学校教師チャンユーに一目ぼれ。
以後、彼女はせっせと彼のために弁当を作り続けていくが…。
   チャン・ツィイーの初々しくも健気な美少女ぶりが観客の陶酔と涙を誘う。
その一方で、老いた母の現代のシーンをモノクロームで捉えた描写の数々が実に秀逸。
村の伝統に沿って葬儀を行おうとする母のかたくなな姿と、お弁当を作る少女の健気な姿が一致したとき、この作品の感動の涙は本物になる。
デビュー以降、人間の欲望や陰湿な面などを好んで描いてきたイーモウ監督の心境の変化をもうかがわせる、素晴らしき人間讃歌の秀作である。


この映画はもう6度目
何度観ても私の心は癒され、そして涙がとめどなく流れる
現在がモノクロ、過去がカラーで構成
母にとって夫を亡くした今と、初恋の先生との出会いと想い出が鮮明に対比され観る者を魅了する
先生に一目惚れした
チャン・ツィイーの恥ずかしそうな笑顔、嬉しそうに肩を揺らしながら走る姿
街に戻る先生を追いかけ、よろめいて餃子の入った茶碗を割ってしまい号泣するシーン
髪留めを失くしてしまい探し歩くシーン
吹雪の中を先生が戻るの待ちわびるシーン
そしてラストシーンにつながる校舎での母から娘への時を遡るシーン
どれもこれも美しい自然の中に少女をポツンと据えて見事なカメラワークで少女の心情を表現しているように思える
音楽も泣かせる
また先生が戻って来てくれるであろう草原の一本道(初恋がきた道)を肩を揺らしながら歩く少女の後ろ姿は、私が今まで観た映画の中ではベスト1のラストシーンだったと言って過言はない

そして、「誓いの休暇」での一本道に母がポツンと立ち戦地に戻るアリョーシャを見送るシーンをふと思い出す自分がいる

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'10年11月21日 NHKスペシャルで「天空の一本道 ~秘境・チベット開山大運搬~」が放映された
その中で使われた音楽が「初恋のきた道」だった
岩肌を削っただけの一本道
猛烈な大自然を映し出す映像と「初恋がきた道」の音楽とダブってしまって涙がこぼれた

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