2006年
amazonより
若年性アルツハイマーと聞くと、悲痛なドラマを連想するが、本作は観終わってどこか希望の光を感じさせる。
それでいて、病気の現実を真正面からとらえる。
この意味で、ひじょうに好感が持てる作品である。
渡辺謙が演じる主人公は、50歳を前にして物忘れがどんどんひどくなる。
最初に彼が受ける病院の検査から、観る者に同時体験させることで、アルツハイマーの怖さをリアルに実感させていくのだ。
もし自分が、あるいは家族や同僚が…と切迫感を高める展開が見事。
これ以前の作品ではトリッキーな演出で賛否もあった堤幸彦監督だが、本作では記憶が曖昧になっていくドラマに、その演出方法がピタリと合っている。
この種の映画では、得てして悲劇だけが全面に押し出されがちだが、周囲の人間のさまざまな反応、とくに相手がアルツハイマーであることを利用しようとする人間の悪い部分もさり気なく盛り込み、多面的に考えさせるところが秀逸。
木梨憲武、大滝秀治ら脇役の存在感も光っている。
クライマックスからラストが、これほど心地よいのはなぜだろう?
それは作り手の、人生に対する賛歌が託されているからである。
これは渡辺謙の最高作では?と思えるほど自然体の演技が胸を打つ
若年性アルツハイマーか・・・
もし、自分が・・・妻が・・・と、考えると恐ろしい
自分の生きてきた人生 自分の思い出 これからの自分 それらが全て自分の意志に反して消えて行く
そんなこと 自分に限ってあるはずがない・・・と思いたくもなる
渡辺謙の妻役の樋口可南子も観る者を惹きつける演技
大滝秀治も遠藤憲一も及川光博もみんな良い個性を発揮している
胸にぐさっとくる秀作だった
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