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[松竹梅] 食生活について語ろう

2021年01月06日 | 美容ダイエット

・松竹梅Pine, bamboo and plum しょうちくばい

 正月のめでたい植物として松竹梅が使われています。どのようないきさつで用いられているのでしょうか。平安時代(794年~1192年)に、中国の文人が好んで描いた画題のひとつ歳寒三友(さいかんさんゆう)として寒さに耐える松竹梅のこの3つをが伝わっています。これには、めでたいものの象徴といった意味は特に含まれていなかったようです。
日本で松竹梅が祝いの象徴とするようになったのは、松が常緑で待つとし不老長寿に繋(つな)がるとして平安時代より使われています。竹は、松同様に風雪に耐える真っ直ぐな青い竹として室町時代から、「厳寒の三友」として、厳寒の冬でも香り高い花を咲かせ生気を表す梅が江戸時代から使われたといわれます。
松竹梅はそれぞれが松が不老長寿・竹で無病息災・梅の子孫繁栄を表しているようです。門松は、松飾ともいい正月に家の門の前などに一対の松や竹の正月飾りとして立てられます。古くから、木の梢(こずえ)に神が宿ると考えられていました。松は千歳を契り、竹は万代を契る、という諺があります。ことから門松に松と竹が使われ神の宿る場所依代(よりしろ)が、永遠に続くことを願っての組み合わせです。 門松は年神様を家に迎え入れ祭るための儀式ともいえるようです。
寒い時期の年の始めに新しくスタートを切る、新年のお祝いにふさわしい意味合いのある松竹梅は、こういった理由より縁起が良い、とよく用いられるようになっていったのです。
準備は、12月26~28日に遅くとも30日までに飾りつけをしますが、29日は苦立て、二重苦などで苦に通じ、31日も年神(としがみ)に対して誠意に欠ける、さらに葬儀の連想をさせる一夜飾りとなり縁起が悪いので避けます。
片付けは、1月7日(松の内)か15日(小正月)までに片づけますが、地域によって時期は異なるようですが、遅くとも15日前後に行われるどんど焼きなどで燃やしています。煙に乗って年神様が天に帰っていくといいます。
どんど焼きなどをできない場合は、新聞紙や包装紙で小さく包んでごみとして処分するようにしましょう。

そして、食用としての松竹梅を頂きましょう。松は松の実、竹は筍、梅は梅漬け・梅干し、菓子ではのし梅、半生ドライもおすすめです。
◇松の実Pinenuts まつのみ 松の実のとりだし方 - サムイズダート・ロシア - Goo ブログさまでその画像が見られます

マツ科、針葉樹、高さ30mになる高木で日本では、クロマツ、アカマツが知られますが、主にチョウセンマツ(朝鮮五葉松)の松かさに入っている種子を食用とします。
9月~10月ごろに収穫し乾燥させ市場に出荷しています。他にヨーロッパのナッツ・パイン、ストーン・パイン、中国の華山松などがあります。種子は松カサの鱗片(りんぺん)の内側にある胚乳で、茶色の薄皮に包まれ栽培、収穫に手間がかかり非常に難しいことより高価です。
歯ざわりがよく淡白で、ほのかな香りがあり、炒ったものを月餅の菓子、つまみ、蜂蜜漬けにしたり、松の実をミキサーにかけ粉末状にしたものをお粥にした料理が滋養強壮によいとして作られます。
100g中炒りでエネルギー690kcal、水分1.9g、たんぱく質14.6g、脂質72.5g、炭水化物8.1g、灰分2.9gを含みます。脂質(70g/100中)の85%が不飽和脂肪酸でオレイン酸28.7%、リノール酸45.8%、特にピノレン酸Pinolenicacid(P[Pine]-リノレン酸・オクタデカトリエン酸Octadecatrienoic acid:n-6系不飽和脂肪酸)が14.7%含み老化、動脈硬化予防に鎮痛、解熱、抗炎作用があります。
ビタミンE(炒ったもの13.5mg/100g中)が抗酸化作用が有り薬膳の素材、海松子(かいしょうし:松の実)として滋養強壮、不老長寿によいと利用しています。

◇筍 笋(竹の子、たけのこ Bamboo shoot)
   イネ科、中国南部原産でヤダケが日本の原生種といいます。多年生草木で温暖な地域を好み山野に自生、栽培したた竹の幼茎を採取し食用としています。竹は地下茎で根を張り芽をだして子孫を残し竹は枯れませんが宿根(しゅっこん)として翌年にまた竹の子が根を延ばした先から出てきます。
竹そのものの寿命は20年ぐらい、開花は60~120年に一度といい稲穂状の黄緑色の花を竹林全体に咲かせた後に枯れてしまうようです。枯れ死しても地下茎を残しているので竹林は見られないですが竹の子はやがて芽を出します。
茹で100g中にエネルギー30kcal、水分89.9g、タンパク質3.5g、脂質0.2g、炭水化物5.5g、灰分0.9g(カリウム470mg、カルシウム17mg、鉄0.4mg)、ビタミンA効力2μg、ビタミンD(0)μg、ビタミンE1.6mg、葉酸63μg、ビタミンC8mg、食物繊維3.3gを含みます。
旨みの成分は、グルタミン酸、アスパラギン酸の遊離アミノ酸よりなります。茹で汁が白くにごるのは、苦味のあるチロシン(690mg/100g)で、非必須アミノ酸のひとつでフェニルアラニンの一部が代用できパーキンソン病、アルツハイマーに有効な成分であり、コリンを含み脳の活性化に関与します。

 

◇梅Japanese apricot うめ
   バラ科、中国原産、わが国でも古くからみられ和歌山産が多いが全国各地で栽培し、最近は台湾からの輸入が増えています。
早春に芳香を放つ花を咲かせ梅雨の時期6、7月に未熟の青梅、完熟した黄橙色のものを順次収穫します。未熟な青梅は梅漬け、家庭での梅酒に、完熟させて梅干、のし梅にしています。弁当、おにぎりに梅干を入れ防腐作用(ベンズアルデヒド:安息香酸)と食欲増進をかねた携帯食とし適します。腐らない梅干(食塩量材料の10%以上加える必要がある)は、食塩量との関係のほうが強く最近の薄味のものは、10%以下となっており冷蔵保存するのがよいでしょう。
種核内の青酸配糖体は加工工程で分解し、梅酒で2週間、梅漬けで2ヶ月、梅干しでは6ヶ月でほとんど消失するという報告があります。青ウメの仁の重量は0.3g前後で、その中に青酸(致死量50~60mg)が0.3mg含まれるが生の青ウメの仁を、一気に100~300個程度摂取に値いします。
有機酸のクエン酸(カルシュウムの吸収をよくする)、りんご酸の疲労回復、抗菌、食欲増進作用により健康食品とし出回り、またピロリ菌を抑制することが知られます。梅干では果実の表皮ごと食用とすることが多く抗酸化成分を取ることができ血行をよくし、アンギオテンシンⅡ AngiotensinⅡによる動脈硬化の発生を抑制する作用があります。梅リグナンLignan(シリンガレシノール:ピロリ菌の抑制)、ピクリン酸Picric acid 、ムメフラール(加熱加工時のみ生成:ピロリ菌の抑制)等多くの機能性成分を含むことも知られます。

松竹梅は、観賞用、食用として、年賀のみならず、祝いの席に必ずといってよいほどに登場しています。食用での嗜好品以外にも、栄養的価値も高い食品としても優等生と言えるでしょう。

 


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