・黒マグロの養殖Bluefin tuna farming くろまぐろのようしょく
長崎市多以良町の鮪飼育研究施設で、横浜市の独立行政法人水産総合研究センターは2014年5月23日に、水温や日照時間を調整しながらの直径20m、深さ6mの大型陸上円形水槽を2基設置の陸上水槽で黒マグロの直径1mmの受精卵採取に世界で初めて成功したと発表しています。
クロマグロの卵を採取して育てる「完全養殖」をめざしていました。鹿児島県の奄美大島沖の海面いけすで育てた2歳のクロマグロ126匹を運び、採卵を目指していました。
16日に1万5400粒の卵を集め、9600個が受精卵で、18日までに7840匹の稚魚が生まれたといいます。海洋環境に左右されずに、近年、数が減っている太平洋クロマグロの完全養殖の実現、安定生産に向け、研究所は「大きな一歩」だと話しています。
海のいけすで採卵し、成魚に育てる養殖技術は近畿大が2002年に既に開発し、2004年には初出荷もしているのですが、屋内研究所内での産卵は初めてとなります。
クロマグロ（太平洋・大西洋）は４万トンほどで、そのうちの１万トンが養殖・蓄養で生産しています。近年の多くは蓄養ミナミマグロが出回り、主にオーストラリアから輸入されるミナミマグロで小型のミナミマグロを捕獲し、生簀で育てられているようです。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
