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「ソー活」支援・・・・

2012-02-10 08:42:27 | 日記
KDDIが「ソー活」支援 スマホとフェイスブックで学生“囲い込み” ジャーナリスト 石川 温 2012/2/10 7:00日本経済新聞 電子版

昨年12月に始まった大学3年生の就職活動。スタート時期が繰り下がった2011年度は、いかに時間を効率的に使うかが就職活動生たちの重要課題となっている。
KDDIは就活生をターゲットに、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)と交流サイト(SNS)のフェイスブックを連携させた「ソーシャル就職活動(ソー活)」を展開し、大学生の“囲い込み”を狙っている。
■就活生イベントに最新スマホを展示
昨年12月の大阪の就活生向けイベントで、KDDIはブースにスマートフォンを展示した
 2011年12月、大阪で大規模な就活生向けイベントが開催された。大手企業の会社説明ブースが並ぶなか、KDDIが展示したのは会社概要ではなくスマホだった。
学生に、米グーグルの「Android(アンドロイド)」を搭載した最新型のスマホを説明していた。
 実際、KDDIのブースにはリクルートスーツ姿の学生がひっきりなしにやってくる。会社説明を聞くのに飽きたようで、興味のあるスマホを操作してみようとする学生が後を絶たない。
 現在の就活生にとって、スマホは必携ツールになり始めている。志望企業の会社説明会の案内は、すぐに予約を入れないと参加できないこともある。
外出先でもメールを受け取ったら即座にウェブにアクセスして予約するためには、スマートフォンが欠かせないのだ。
 「就職活動を成功させるためのツールとしてスマホが認知されている。前年度にブースを出したころはスマホ所有者は1割にも満たなかったが、今年度は4割程度が持っている。
口コミで所有者が増えている」(KDDIコンシューマ関西支社営業推進部の松平美香氏)
 KDDIブースを訪れた学生は、すでにスマートフォンを所有していて、使い方を聞きに来る人もいれば、これから購入を検討している人など様々だ。
 学生の関心が高かったのが、WiMAX内蔵スマートフォンだ。
KDDIが冬モデルで全面的にプッシュしていることもあるが、追加料金を525円支払えば、スマホなどを介してほかの機器をネットに接続する「テザリング」も使えて、パソコンでもインターネットに接続できるという点が学生をくすぐっているようだ。
特に学生には、データ通信料金を節約できるメリットは非常に大きいだろう。
 もう一つ、学生が敏感になっているのが「エリア品質」だ。関西の大学は京都に多いが、これらキャンパスは山側にある場合がほとんど。
「以前は(ソフトバンクモバイルだけが提供していた)iPhoneに関心が高い学生もいたが、エリア品質に不安を感じている人が多かったようだ。
その点、KDDIは安心して使えるネットワークとして信頼されていた」(松平氏)という。11年10月にKDDIもiPhoneを取り扱い始めたことで、つながりやすさを重視する学生のニーズをとらえることに成功したようだ。
■学生にも企業にも広がる「ソー活」
 今年度の就職戦線でスマホとともに、よく耳にするキーワードが「ソー活」という言葉だ。
フェイスブックやツイッターといったソーシャルネットワークを就職活動に活用するもの。
企業側も、フェイスブックなどに就活生向けの情報ページを設けるなど、ソーシャルネットワークを学生との新たな接点として活用する例が増えている。
フェイスブックには「コネクションサーチ」という機能が存在する。自分が通っている学校や志望業界を登録すると、志望業界内で働くOBやOGを見つけられるものだ。うまく使いこなせば、OB・OG訪問がやりやすくなる。フェイスブックが実名制で、ユーザーが就職先の企業名などの情報を積極的に登録しているからこそ実現できる機能だ。
KDDIが開設した「就活生応援サイト」。フェイスブックとも連携する
 KDDIでは、学生にフェイスブックを認知してもらうため、全国の大学で独自のプロモーションイベントを実施してきた。
「学生に弱いauと、学生中心から発展してきたフェイスブックが共同で開発した機能を学生に使ってもらい、フェイスブックの認知度を上げようと努めてきた」(オープンプラットフォームビジネス部の本郷郁子氏)
■実を結ぶフェイスブックとの連携
 今のところ日本の学生でフェイスブックを使いこなしているのはごく一部。実際、大阪の就職合同セミナーの会場でも、「情報収集のツールはツイッターかmixi(ミクシィ)」という学生が圧倒的に多かった。
 地方などでは従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)からミクシィを使うユーザーが多いという。
「地方はスマホの普及率が低いが、就職活動でスマホに興味を持つユーザーが増えている。(就職活動が始まった)12月から徐々に増え始めるのではないか」(KDDIのオープンプラットフォームビジネス部の中嶋奈津子氏)という。
 KDDIは11年12月から、フェイスブックと連携した特設ページを開設。就活生がフェイスブックで同じ業界や職種を志望する仲間を探せる機能や、他人から自分がどんな人間なのかを診断してもらえる「他己診断」というページを用意。
就活生向けのスマホ用アプリも開発した。就活生がスマホを持ち企業情報にアクセスするだけでなく、フェイスブックというソーシャルの場で仲間と情報を共有できるスペースを設けようとしている。
 11年5月にKDDIはフェイスブックと業務提携をして、提供中のサービスをフェイスブックと連携させていく方針を明らかにした。
今回の就活生への取り組みも、この業務提携のなかから生まれたものだ。
 端末ラインアップを充実させ、固定網との連携を強めた料金施策を打ち出すなどこのところ派手な動きを見せているKDDI。
就活生を対象にサービスや端末を普及させるのは地道な活動に見えるが、大学在学中からKDDIへのロイヤルティーが高いユーザーの“囲い込み”をしておくのは長期的に価値を生みだす取り組みといえる。