英国浪漫譚 EIKOKUROMANTAN

蘇格蘭土から倫敦へ旅の徒然記録SCOTLAND TO LONDON~天水の櫻花楼だより別館~

Where is Peter Pan?Ⅱ 倫敦探訪6

2007-01-30 15:33:46 | ケンジントンにて
夕闇の中、ケンジントン宮殿の前の通路を急ぎ足で通り抜ける。
治安は良いとはいえ暗くなるとやっぱり恐い。
が、ゲートを出た所で道が分からなくなった。
右手はロシア大使館や「ケンジントンパレスガーデンズ」(←まんま)という超高級住宅街。こちらはガードマンが常駐していてケンジントン宮殿よりものものしい警備。
ということはこっちよね…と深く考えず左に出た。
が、何か雰囲気が違う。
あれ?あの小径はどこだったっけ??と思ったが、200メートルぐらい先には賑やかな道路が見えているし、まっいいやとずんずん進んだ。
だけどやっぱり雰囲気が…。
何か黒い防弾チョッキ(←死語?)を着た人がいるんですケド…。



…もしかしてここって…入っちゃいけなかった??
すると背後から抜群のタイミングで「Hey!」と呼び止められるような声が…!
ぎく。
あああああ~~ごめんなさいごめんなさい知らなかったんです~。
怪しいものでは決してありませんのでご勘弁を~っ!!
けれどあくまでも聞こえなかったかのようなフリをして黒い防護服を着たあんちゃんの横を何食わぬ顔でそそくさ~と通り過ぎた。
そのあんちゃんが持っていたのは機関銃…(!!)。ひえ~!
まっとうに生活していたら本物を見ることなんて日本ではない。
そのまま踏切の遮断機のようなゲートを横の隙間からくぐり……お咎めなし。
ほっ。
多分わたくしのようにふらふらと入り込む観光客は普段から一杯いるのだろう。
けれど今頃あの場にいた警察官たちは
「また馬鹿な日本人観光客が入り込んで来たぜ」
「全くあいつらはマヌケでお気楽な人種だな!HAHAHA!」
などと笑われているに違いない。
撃たれなくてよかったけど…。
でももっとじっくりあのあんちゃん見たかったなあ。(←腐女子魂)



              ↑
夕食はホテルへの帰り道チャーチ・ストリートの「Crispins」という赤いテントのお店で調達。
(大きい画像はこちらから)
レジにいたインド系の可愛い男の子が「Japanese?アリガトー」と言ってくれてニンマリ^^。


予定していたアフタヌーン・ティーと比べたらかな~り質素でわびしい(笑)夕食。コンビニのようなお店だったのだけど、あまり買いたいと思うものがなくて困った。チェリーヨーグルトにカレー味のフィリングが入った揚げパイみたいなもの??とミルクティー。パックの裏には4カ国語で「紅茶」と書いてありました。

揚げパイをかじりながら、旅行メモを書きながら、家ではつけないTVをつけっぱなしにして過ごす。
静かで広い部屋に一人きりでいると、何だか人の話し声が恋しい。
独り暮らしをしてる人ってこんな感じなのだろうか。
例えば自室に一人でいても家の中に常に誰かの気配がある家庭で育って、現在も暮らしている自分には、完全な一人きりの夜というものに慣れていない。
それに寒いわけではないのに、ヒースローエクスプレスの中で感じたあの妙な震えがまた出てきてしまった。
今思うと、このときの自分はかなり心細くなっていたのだと思う。
食欲もなかったから早めにホテルへ帰ることを優先してしまったけど、やっぱりイタリアン(途中にあった)やパブにでも挑戦してお店の賑やかな空気と興奮を持ち帰ってくれば良かった。
疲れてるんだから、あ~ヤレヤレとベッドにごろんと寝転がってくつろげばいいのに、それができない。
そうなると今度は(全く笑い話のようであるが)ベッドの横に置いてあるアンティークの大きな三面鏡が気になり出した。



合わせ鏡は霊の通り道…そんな言葉まで思い出してしまうと、もう落ち着かない。
何てったってここはゴーストの本場(←?)。
古い家ほど高値が付き、それに幽霊が出るという付加価値が加われば家はもっと高値になるという霊を優遇している国なのだ。
気になるなら閉じちゃえばいいんだと左右の鏡を動かすけど、古いせいか動かない。
仕様がないのでバスタオルを鏡の上に掛けて目隠しし、鏡と離れた窓側のベッドの上で夜を過ごした。
…今思い返してみても勿体ない阿呆ぶりである。
せっかくのヴィクトリア~ンなホテルに泊まっておきながら、どうしてそれを満喫することが出来なかったのか…><。
全く自分の小心者ぶりに呆れてしまった。



朝食は地下にある食堂で。この階段を下りま~す。

               
7時半の予約でわたくしが一番乗り。空いているからツインの部屋をもらえたのかと思っていたけれど、テーブルは全てセッティングしてありました。わたくしの席は一番中央。早く食べて早く出掛けようと思っていたのに、まだ外は真っ暗…。

               
朝食はフル・イングリッシュと聞いていたけど実際にはメニューがあり好きな物をチョイスするようになっていました(沢山出しても残されたら勿体ないものね)。初の英国ソーセージにチャレンジ!英国のソーセージはドイツ風のぱりっとした日本のものとは違い、柔らかくてべちゃっとしてる…などなど評判を聞いていたので恐る恐る一口…(やっこちゃんは好きだったと言っていたけど…)あら!美味しいじゃない!全然べちゃっとしてないよ~。細長いハンバーグのようでした^^。 

さあ!今日こそピーターパンを見つけるのだ~!    

Where is Peter Pan?Ⅰ 倫敦探訪5

2007-01-27 13:27:05 | ケンジントンにて
               
かるく荷解きをしてからちょっと休憩タイム。キャドバリーのホットチョコレートがあったのでT-FALでお湯を沸かしてさっそく頂きました。美味し。ツインなので紅茶もコーヒーも二人分。えへ。

一休みしたあとはロンドンでの最重要スポットKensington Gardensへ!
今回のロンドンでの最大の目的は…
①自分の足でケンジントンの街を歩くこと。
②この目で直にケンジントン宮殿と公園を見てくること。
③そしてこの公園のどこかにいるピーター・パンに会って来ること。
だった。
これからそれを実行に移すのだ。
ホテルをケンジントン公園周辺に絞って探しまくった甲斐があり、ホテルからケンジントン宮殿までは歩いて5分!ハラショ~!

素晴らしい建物の並ぶ風景に目を奪われながら小径を抜けると、各国の大使館が左に並ぶ通りに出た。この周辺は撮影禁止エリアだと看板に書いてある。
ほえ~。
その道を渡ると正面にゲートが現れた。
ずんずん進んで行くと…。



                    
                               
Kensington palace!!
おおおおお~~~!
ダイアナさんがチャールズ皇太子と住んでいたケンジントン宮殿だよお!
現在宮殿内でダイアナさんの写真展が行われているそうで、門にダイアナさんのポスターが貼られている。
でもこの日は午後から宮殿側の都合で既にクローズされていた。
よかよか。どっちにしろ今日はもう見学する時間はないもの。明日よ明日!えへへへへ~。



しばし門にへばりついて写真撮影。見事な細工にうっとり…。


衛兵さんとか立ってるのかと思ったら誰もいない…。こんなにべったり近付いちゃってるよ、いいの?

さあ!次はピーター・パンよ!
彼に挨拶したら公園内のThe Orangeryで夕食兼用のアフタヌーンティーをするのだ~。
ケンジントン宮殿の右側には緑が鮮やかなケンジントン公園が広がっている。
しかし…ケンジントン公園って…めちゃめちゃ広いやん!!


日本とは「公園」の定義が違うんじゃなかろうか。
だけど何て立派な公園。
緑が多いから空気もきれいだし、こんなきれいな公園が近くにあったら毎日でも散歩に来たくなるよね。
しかし…この広大さに感心すると同時に茫然とする(←動画でドウゾ^^)。
この敷地の中からピーター・パンを見つけるの?
そういえば日比谷公園の約7倍の面積だと何かに書いてあったっけ。でも数字だけじゃピンと来なかった(日比谷公園行ったことないし)。
しかもホテルに地図を忘れてきてしまった!ばかもん。
しかしひるんでいる暇はない。急がないと日が暮れてしまう。
でっかい丸池の向こうに何か黒っぽい銅像みたいなものが見える。
あっ!あれかもしんない!とりあえず!ゴォ~!

…ちがった。
馬に乗ったおっちゃんでした。
う~むむむ。
確かに他人様のブログでもピーター・パンは目立たない所にいたと書いてあった。
けれど有名なスポットだし、映画「ネバーランド」の宣伝効果で案内板くらい立ててあると思ってたんだけどなあ。
ちょっと楽観しすぎてたカモ…。



こっち…?



いやこっちか…?

               

ひとしきりウロウロするが、何も発見できない。
闇雲に徘徊していても時間が勿体ない。
何となくもう薄暗くなってきた気がする。
ピーター・パンどころかThe Orangeryの場所だって分かってないのだ。急がないと6時にクローズしてしまう。
ベビーカーを押している若い女性二人に思い切って訊ねてみるけど、何と「知らない」との答え!
えええ!誰でも知ってるんじゃないの??
再び別の人に訊ねるが、その人も知らないという…。
ど…どうすっべ。
やっぱりちょっと軽く考え過ぎていたかも。
きっとすぐ見つかるなんて高を括っていたから、地図を忘れたりするのだ。
その後、犬の散歩をさせてる年配の女性に訊くと「Long Water」と「Path」という単語だけ聞き取れた。
このときは地図を持ってなかったので気付かなかったが、更に公園の奥に進むとロングウォーターというケンジントン公園とハイド・パークを区切る川が流れているのだ。
どうやらそっちの方へ行きなさいと教えてくれたようだ。
しかし僅かな間に日はどんどん落ちて、もうすっかり夕暮れの気配。
その女性が説明しながら指さしてくれたのは木々が繁る林の中…。
いつの間にか人通りも少なくなっている。
もうその林の中に入ってゆく勇気はなかった…。


とっぷりと暮れてしまったKensington Gardens。楽しみにしていたアフタヌーン・ティーも時間切れ…。とほほ。

                                
Excuse me, Mr. Barrie. Where is Peter Pan?             

THE VICARAGE HOTEL.Ⅱ 倫敦探訪4 

2007-01-22 15:48:19 | ケンジントンにて
玄関の呼び鈴を押すと、中からエプロンを付けたこざっぱりした感じの女性がドアを開けてくれた。
「ハロー」
挨拶しながら中に進むと…。

               

きゃああ~~。



うわあ~~。



はああ~~。
感嘆の声しか出てこない…。
現在はHOTEL(実際はB&B)だが、かつての古い時代には個人の邸宅だったのだろうな…と思うと感慨もひとしお。
いったい築何年ぐらいだろう…。ヴィクトリア~ン!感激!!

わたくしのお部屋は一番上の写真↑の階段奥に見えているドアの左隣りのお部屋。
まずルームナンバーの書かれたぶ厚い耐火ドアを開けると、3畳くらいのスペースがあって、コート掛けや傘置きのスタンドがあり、右にお部屋のドア、正面にバスルームのドアがある。
金のドアノブの白い木製ドアを開けると…。

               

おおおおお~~!!
広い!広い!13畳くらい?
プライベート・バス付きのシングル(一泊£75なり。←シーズン料金。11月から安くなる)を予約していたのに、何とホテル日航に続いてツイン!…いいの?


高っかい天井にはシャンデリア。今年の夏はロンドンも暑かったのか扇風機が出してある。
お部屋の調度品はかなり年代物のアンティークっぽく奥のベッドのアイアン製のベッドヘッドが歪んでる^^。





洗面所とシャワーブース。
建物自体はかなり古く、木枠の上げ下げ窓を開閉するのにちと苦労したけど、こちらは最近リフォームされたらしく、ぴっかぴかでした。自宅のお風呂もこれくらい磨き上げられるといいんだケド><。



YELLOW SANDSに置いてあったものと同じハンドソープが。人気のメーカーなのかな?

ロンドンのホテルは必ずしも値段と部屋(設備)の良さは正比例ではないということをよく聞く。
東京より高いホテル代を払ったのに、いざ部屋に通されたらハリー・ポッターが住んでいたような階段下の部屋だったとか、ドアを開いたら真正面にベッドが置かれただけのウナギの寝床のような部屋だった…などなど珍しいことではないようだ。
バスルームにしても温度調節の効かないぬるいチョロチョロシャワーに、詰まったようなトイレだったとの悪評も多い。
しかも古い格式のあるホテルほどこういう事があるらしい。
そういう部屋に当たってしまわれた方には誠に気の毒だが、多分小さくて狭い部屋は昔のお屋敷時代の使用人にあてがわれていた部屋や物置に使われていた部屋だったのだろう。

なので…。
ネットあれこれで、そんな情報だけは脳みそにパンパンに詰め込んで渡英した自分は、もしかしたらそんな部屋に当たるかもしれないな…と一応の覚悟を決めていた。
しかし実際のお部屋は広くて清潔。勢いのいい熱いシャワーにごうごうと流れるトイレ。水道水は匂いもなくきれいで美味しい紅茶を頂けた。
しかもケンジントン宮殿まで5分という素晴らしい立地…。
これはかなり贅沢なことではないだろうか。
日本のホテルでは当たり前のことが外国の地ではとても有り難く感じられる。
いつでも最悪の事態を想定しておけば、仮にそれに近い事が実際に起こったとしてもダメージやショックは半分で済み、いたずらに落ち込むこともない。
しかしそれと反対のことに遭遇した場合、嬉しさは何倍にも膨らむ。
この英国旅行中、常にそのことに努めてきた。

ああ、VICARAGE HOTELにして良かったなあ…!


ここはテレビ室。わたくしのお部屋にはTVが付いていたので結局利用しませんでしたが、色んな洋書も置かれていたようなのでチェックだけでもすれば良かった…。

ホテルの他のお部屋はこちらをどうぞ^^。

THE VICARAGE HOTEL.Ⅰ 倫敦探訪3  

2007-01-20 12:02:17 | ケンジントンにて
Paddington駅からHigh Street Kensington駅は3つ目。
映画「ノッティングヒルの恋人」で有名になったNotting Hill駅の次である。
(管理人Rikiya様のブログ↑をリンクさせてもらいました。とても素敵なお写真ばかりです。ぜひこちらもどうぞ^^)
所要時間は約8分。あっという間に到着!

               



改札をくぐって出てみると…。



おおお!オシャレでないの~~!!
いかにもケンジントーン!って感じよ!(←?)しゅてきい~~!!



はやる気持ちを抑えながら、コロコロキャリーとバッグを持つ手に力が入る。
ここでも例外なく皆さん早足で颯爽と歩いている。
道往く人はみんなモデルさんか俳優のよう…。
その流れから外れぬようコロコロをがらがら鳴らしながら駅を右に出て横断歩道を渡り、石畳の坂道へ。

予約しているVICARAGE HOTELは駅から歩いて約6分ということだったけど…。
タクシーに乗るかどうか思案したけど、まずは地図を見ながら歩いてみることにする。
どうしても迷ったらタクシーに乗ればいいのだ。うん。
この×印は教会かな…?



あ…!ありました!教会!





チャーチ・ストリート!うん合ってる合ってる!
よしこのまま坂道を上るぞ~!



うっわ~~!





きゃああ~~vvv



どことなくハイソな雰囲気が漂って、どこもかしこもオシャレオシャレ!
ダイアナさんが住んでいた街だものね!感激!!
日本でいう青山とか代官山っていう感じかしらん?(いや行ったことないけどネ)

坂道の途中で信号を渡って右の道へ。そろそろ…かなあ??



VICARAGE GATEを発見!
ホテルの住所はVICARAGE GATEの10番…ということは…。



あ…っ。もしかして?





               

「VICARAGE HOTEL」発見~~!
やったあ!やれば出来るじゃん!(←低い到達点が幸せのヒケツ。うふ)

TUBEに乗るのだ。 倫敦探訪2

2007-01-18 15:25:09 | ヒースローエクスプレス・地下鉄
                

くまのキャラクターで有名なPaddington駅。
ヒースロー・エクスプレスは黄色いお顔が目印。ぴったり15分で到着!



               


パディントン駅はとっても広くて歴史を感じさせる建物。
目の前のエスカレーターと階段にUnder ground(TUBE)の表示が…。

これは反対側から撮影されたもの。右側にヒースロー・エクスプレスのホームがあります。

「Under ground District line&Circle line」の表示を見ながら真っ直ぐにホームを歩いて改札を抜ける。
エスカレーターに乗って地下へ。
パディントン駅には4つのラインが乗り入れている。
わたくしの目的地はHigh street kensington駅なのでディストリクト・ラインかサークル・ラインに乗らねばならない。
ここからラインが別れているので表示を順に追いながら進み、券売機にトライ!
親切サイトさんで券売機操作のバーチャル体験をしていたので、難なくクリア!…出来るはずだった…けど、何と事前に調べていた地下鉄の料金が値上げ(しかも倍!)になっていて、それに気付かず間違ってコインを入れたかと何度もやり直してしまった。
(早よ気付けや…)
大きい券売機には日本語表示に切り替えられるものもあったけど、普通の機械で試してみたかったのだ~。


ヒースロー・エクスプレスと地下鉄の切符。High street kensington駅はZone1なので£3なり。ロンドンの地下鉄はゾーン1~6まで別れていてそれぞれ料金が異なる。有名な観光名所はほとんどがゾーン1で網羅できる^^。



                 
ハイストリート・ケンジントンはヴィクトリア行きの西まわり。ホームズで有名なべーカーストリートやハリポタに出てきたキングス・クロスは東まわり。

わたくしは左の階段を上り1番ホームへ。
おお!煉瓦造りのレトロなホーム!ヨーロッパだわ~。すてき!


ホームの電光掲示板に次は何線の電車が入るのか案内が表示され放送も入る。
ハイストリート・ケンジントンはディストリクトとサークルラインのどちらでも停まるので、どれでも1番ホームに入ってきた電車に乗ればいい。5分ごと位に電車がやって来るので待たされることはない。


                

一路ロンドンへ…。倫敦探訪1

2007-01-17 15:57:01 | ヒースローエクスプレス・地下鉄
bmiの飛行を無事に終え4日ぶりにヒースロー空港に降りる。
エディンバラ空港から一時間半のフライトは順調。現在15時前。
再び一人旅の始まり。
ロンドンは大都会。気を引き締めて行くばい!!

さあこれからHeathrow Expressに乗ってセントラルロンドンまで出るのだ。
乗り場に一番簡単に移動できるのはターミナル3からだと調べていたが、生憎bmiはターミナル1。15分ほどせっせと歩かねば…。

               
ヒースロー・エクスプレスはとっても便利。ヒースロー空港からパディントン駅まで直行で15分。しかも15分おきに発車で片道£14.50なり。地下鉄の方がずっと安いけれど1時間かかる上にピカデリーラインしか出ていない。タクシーだと1時間以上かかって£60くらいらしい。



ずらりと並んだ券売機からCHANGE GIVENの表示が出ているものを選んでいると、足元のバーの下にキラリと光るものが…!
あ!1ペニーコインだあ!
何だか歓迎してもらったようで嬉しくて、拾い上げるとお守りの代わりに大事に仕舞った…。




10分ほど待っていると颯爽と到着。本数が多いので助かる。何もかも近代的でかっこいい。


中もきれい!車両の前後にTVモニターが付いていてBBCのニュースが流れています。15分はあっという間。

この日ロンドンは快晴!
さすがにスコットランドよりもずっと暖かい。愛用していたキルティングのジャケットはいらないくらいだった。
しかしヒースロー・エクスプレスに乗り込んで席に落ち着いた辺りから、何やら身体の調子がおかしい…。
ずっと体調は万全ではなかったけれど、それとは違い、何というのか寒い訳ではないのに妙な震えが止まらないのだ。
よく膝が笑う…とか言うけれど、関節に力が入らなくてぶるぶる震えてしまう。
なんじゃこりゃあー!!
松田優作のように心の中で雄叫んでみても変わらない。
今思うと、自分が意識しているよりもずっと緊張していたのだと思う。
エディンバラに行ったときも一人だったけど、あのときはやっこちゃんという待っていてくれる人がいた。
けれどこれから丸2日間は全てが自己責任。
犯罪に巻き込まれても迷ってもお金を盗られても、全て自己責任で行動しなければならないのだ。
恋い焦がれた英国。憧れのロンドン…。
しかしその憧れが余りに大きすぎて、目の前に広がる風景に足がすくんでしまったのかもしれない。
しっかりしろ!自分!!
両手でぱん!と自分の頬を叩く。
そしてどんと来い!ロンドン!
こんなの武者震いやんと肚に気合いを込める内に、ヒースロー・エクスプレスはパディントン駅のホームへ滑り込んだ…。

道中あれこれ。③ ~さらばエディンバラ。おまけ

2007-01-13 13:54:52 | 道中あれこれ。
               
エディンバラ空港のトイレにあった歯みがきガム。どんな味なのか試してみればよかった…。


bmiのカウンターでチェック・イン。
しかし相変わらず係のお姉ちゃんが何と言っているのか分からない。
「Japanese?」
と訊かれたのでイエスと答えると、「ここを読んで」と言うようにリーフレットを見せられた。
何とローマ字で質問が箇条書きされている。
「刃物やハサミは持っていないか?」
「誰かあなた以外の人間が荷物に触ったか?」などなど。
全部がローマ字なので逆に読みにくい。
(HAMONOって…最初何かの英単語かと思ったよ。)
「All No」と答えてOKをもらい、荷物を預けて搭乗券をゲット。
2階の出発ロビーへ…。


Wetherspoonsエディンバラ空港店。
チェーンのパブらしいです。実際はお客さんでいっぱいでした。


最初はパブだと分からずにファースト・フードのノリでカウンターへ。
人がいっぱいで壁のメニューもろくに見られなかったので、とにかく確実なTeaとChipsをオーダー。
言葉が通じたのは良かったけど、テーブル№を訊かれて焦る。
え、えっと…テーブルナンバー!?分からん!
取りあえずカウンターに一番近いテーブルが空いていたので、「あそこあそこ」と必死のゼスチャー。
パブでは飲み物だけカウンターでもらって料理はテーブルに運んでくれるのだね~。知らんかった…。
山盛りチップスとミルクティーで£3.50なり。
頭が少しフラフラするので風邪薬を飲んだ。「早く飲めば早く効く!」…か?


Tie Rackというショップで買ったスコットランドの国花アザミの刺繍模様のネクタイ。


柄アップ。旦那へのおみやげでした。£14.99なり^^。

自分用にタータンのひざ掛けが欲しかったのだけど、今いち好みの色が置いてなくて断念(大体£59くらいの値段が付いていました)。
次回はロキャロンの工場見学と直営ショップに行くぞ!

道中あれこれ。② ~さらばエディンバラ。

2007-01-11 14:53:24 | 道中あれこれ。
               
やっこB&Bゲストルームの窓から見た朝の風景。もうあと数時間でエディンバラとはお別れ…。3泊お世話になりました。ありがとう…。

やっこちゃんからもらった段ボール箱に、TESCOで買ったおみやげや不要になったあれこれを入れて梱包する。
お、重い…。
タクシーを呼んでもらい、やっこちゃんに付き添ってもらってポスト・オフィスへ。ここでも荷物を運んでくれたり伝票書いてくれたりとやっこちゃんには最後の最後までお世話になりまくり…><。すまぬ。

 
白とピンクのペイントがかわいい郵便局。 

どきどきの航空郵便の料金…なんと90.80ポンド!!(きゃーっ!!)
高いだろうなとは思っていたものの…想定外の金額にちょっちびびる。
ちなみにこの日の換算レート226.5円…。
カード持ってて良かったよお。
原因は多分ずっしりみっしりと重くて美味いショートブレッド500g×6箱…。
Gonちゃんの貴重なアドバイスを忘れてた罪?
自己への教訓。「ショートブレッドはヒースローの出国ロビーで買え。」 

ここからバスに二人で乗って移動する。
わたくしは空港バスに乗り換えなければならないので、途中で下車。
これからお仕事に向かうやっこちゃんとはここでお別れ…。
荷物を抱え慌ただしくバスを降りたわたくしにやっこちゃんは車内から手を振ってくれる。
ありがとうありがとう!会えて本当に嬉しかったよ!
手を振り返しながらやっこちゃんのバスが小さくなってしまうと、一抹の淋しさが込み上げる…が…。
小銭!!小銭まだあったっけ!?
慌てて財布を引っ張り出す。小銭がないとバスに乗れない。3ポンド3ポンド!あっあった~!良かったギリギリだあ。
英国ではズボンのポケットが小銭をじゃらじゃら入れても破れないように特別頑丈に縫製されているという記事を何かのコラムで読んだことがあったっけ。全くナルホドだよなあと感心する。
そうこうしている内に空港行きのバスが近付いて来た。
やっこちゃんとの別れの余韻におちおち浸る間もなかったと、バスのステップに足を掛けながら自分が可笑しくなった。
でもこれでいいのだ。
やっこちゃんとはまたきっと会えるのだから…。


エディンバラ空港バス停にて。発車しようとしていたのに、わたくしが撮影していた為ちょっと待ってくれました。運転手さんありがとう^^!

           

道中あれこれ。① ~再びエディンバラへ。

2007-01-09 20:35:11 | 道中あれこれ。
                

無人駅だとばかり思っていたフォーレス駅はちゃんと駅舎が開いていて駅員さんがいました。
昨日は日曜だったからお休みしていただけだったのね~。
同じように乗り換えで降りたアバディーン駅もエディンバラのウェイバリー駅も駅員さんが沢山いました…。
自己への教訓。「日曜日の長距離移動は避けるべし」

                

アバディーンで乗り換えてから、お腹が空いて何か食べたくなる。
フィンドホーンでスープを飲んでからもう5時間。
ずっと気分がすぐれず食欲がなかったのだけど、車窓の美しい風景を眺めている内に元気になってきた。
お腹が空くっていいことだなあ…。
ミルクティーとウォーカーズのショートブレッド。しめて£2.45なり~。



車内販売のお兄ちゃんがカップの下に敷いてくれたペーパーコースター。
こういうのをきちんと付けてくれるセンスが英国風で嬉しい^^。
捨てるのに忍びなくてお財布に挟んで大事に持って帰ってきました。

                
                ダンディー駅付近で…。

18時50分にエディンバラ・ウェイバリー駅に到着。
タクシーに乗ってやっこB&Bに無事帰宅。



夕食にやっこちゃんが案内してくれたイタリアン・レストラン「VITTORIA」。
やっこちゃんがヴィーガンになる前はマイケルさんとよく食べに来ていたそう。
やっこちゃんはお夕食済んでたのに、レモネードで付き合わせちゃってごめんよ~。
スタッフはみんな明るくて陽気で親切!マルガリータのピザ美味しかった^^。



エディンバラ最後の夜…。               

FOR INSPIRATION AND CONTEMPLATIONⅦ

2007-01-06 22:02:17 | フィンドホーンにて
冷えた空気の中を歩き回ったので、暖かい飲み物を頂きにカフェへ…。

            

カウンターの上に並べられたブラウニーやフルーツ・ケーキ…なんて美味しそう!
でもあいにくお腹は空いていなかったので、身体が暖まりそうなスープをお願いした。
とろりとしたベジタブルスープの熱々の湯気に、冷気で強張った髪や顔の皮膚がふにゃあと緩んでいく感じ…ああ温かい…嬉しい。


ベジタブルスープはたっぷり、でかいカフェオレボウルのような器になみなみと注がれて…写真では普通のコーヒーカップのサイズに見えるけど、スプーンはカレーを食べるときのような大さじサイズ…。
英国では珍しい厚切りのパン。小麦胚芽や種がぎっしりで1枚食べるのがやっと。
近くのテーブルにいた家族連れの女の子が、スープの写真を撮るわたくしを「そんなものの写真を撮るの?」と言いたげな顔で見ていた…。


カフェの内部の写真はコチラをどうぞ。






身体も暖まったところで、もう一度メイン・サンクチュアリとネイチャー・サンクチュアリを最後に回ってみることにした。
もう余り時間がない。
するとまた轟音が…!
飛行機だ。
さっきも驚いたけれど何てひどい音だろう。
飛行機が遠ざかってしまうと、また辺り一面何もなかったかのように静寂に包まれる。このギャップは何なのか…。
おちおち瞑想もしていられないのではないだろうか…。

再び2つのサンクチュアリに立ってから、初日に迷った道を辿ってYELLOW SANDSへ戻った。
迎えに来てくれた赤いタクシーに乗り、フォーレス駅へと向かう。
…結果を言えば、フィンドホーンは自分のように駆け足で回り駆け足で帰って行く者に何かが起こる場所ではなかった。
自分の体調にも問題があったかもしれないけれど、一朝一夕で「何か」を期待するには図々しすぎるというものだろう。
精霊や妖精を直に感じ取れなくても、今の自分にはフィンドホーンへ行くことに意味があった……そういうことなのだと思う。

そしてフィンドホーンで感じたギャップ。
あの轟音はインヴァネス空港の飛行機ではなく、Kinloss空港の軍用機だったことが、帰りのタクシーの中で分かった。
初めはこんな神秘的な場所の上に飛行機が飛ぶなんて…と眉をひそめたが、あのひどく邪魔にしか感じられない轟音にもちゃんと意味があるのだ。

フィンドホーンでは定住が禁止されていると聞いたことがある。
様々な共同作業を通じて必要な事を学び経験し、自分の中にある神を体験することが出来たならば、また一般社会に戻っていくことが重要とされているようだ。
フィンドホーンを訪れた人はみな、ずっとここで暮らしたいと思うだろう。
平和で静か…高い精神性を持つ人たち。
スピリチュアルなパワーに溢れた奇跡のような場所…。
しかしフィンドホーンという限られた世界の中だけでしか生きていけない、暮らせない人間になるのは駄目なのだ。

ちょっと例えが飛ぶが、まついなつきさん(漫画家)の著書の中で、アトピーで苦しむご自分の子供さんについてのお話があった。
ある田舎の温泉に入るとアトピーの症状がピタリと止まるので、一家でここに引っ越そうかと真剣に考えられたらしいのだが、また苦しむと分かっていながら結局は東京で暮らして行くことを決心された。
それは息子さんに「世界中のどこででも生きていける人間」になってほしいから。
このまついさんの考え方とフィンドホーンのあり方は全く同じだと思う。

人里を離れて山に籠もることだけが修行の場ではない。
物に囲まれながらそれに溺れることなく、意に染まなくとも多種多様な人格の人間と社会生活を共にすること。
これこそが究極の修行ではないのかと思う。
あの飛行機の轟音は、フィンドホーンで暮らす人たちに、外の世界(一般社会)を忘れてはならない、無視してはならない…という警鐘のような役割を果たしているのではないだろうか。

陽気なタクシーの運ちゃんが、ここからどこへ行くんだい?と訊いた。
「エーディンバラ。あ~えっとビコウズ、マイフレンド リーブスインエーディンバラ。…トゥモウロウ、ロンドン」
快調に飛ばすタクシーの後部座席で、明るい日差しが眩しかった。
「FOR INSPIRATION AND CONTEMPLATION…。」
フィンドホーンは非現実的な場所のようで、実はとても現実的な場所であった。


付記。
フィンドホーンの創始者アイリーン・キャディさんは英国時間の12月13日午後7時すぎに、息を引き取られました。
慎んで哀悼の意を捧げます…。