英国浪漫譚 EIKOKUROMANTAN

蘇格蘭土から倫敦へ旅の徒然記録SCOTLAND TO LONDON~天水の櫻花楼だより別館~

宇宙ステーション成田 いなかっぺ星人おおいに惑う。②

2006-11-11 10:58:09 | 出国~成田空港
ああ、おしっこ行きたいなあ。
ああ、お腹へったなあ…。
出国審査の待ち時間中…トイレはあっちという表示は見えているけれど、この長~い行列に再び並び直す勇気ナシ。がまん。
待ってる間ヒマなので自然と周りをマン・ウォッチングしてしまう。
わたくしの前は英国人(たぶん)のいちゃいちゃカップルだった。
背高いなあ、足なげっ、腰の位置むっちゃ高いやん。
後ろからなので遠慮なしにじろじろと拝見。
いちゃいちゃの男性の方はわたくしと同じヴァージンのチケットを持っている。おっお仲間ね!この人は英国へ帰るとばいね~。
しかし、いちゃいちゃの女性の方はブリティッシュ・エアウェイズのチケット。
あら!離れて帰るの?チケット取れなかったの?あらまあ。
などと、すっかり出歯亀化している内に列は少しずつ進んで、やっとわたくしの番。
審査のおねえちゃんにパスポートと搭乗券を見せる…が、このおねえちゃん全く一言もしゃべらず態度も尊大で無愛想きわまりない。
まあ色々と厳しい制約があるのだろうけど、思わず「ねえねえ、そんな顔しなさいって言われてるの?」とツッコミたくなりましたよ、おばちゃんは。

出国ゲートを抜けて時計を見ると9時55分。Boarding Timeは10時10分になっている。しょえっ。まずはおしっこおしっこ!
ヴァージンは26番ゲート。26番26番どこどこどこ?うへっ!あっちか~~。
せっせ、せっせと歩く。気分は競歩の選手。
あ~あ、とうとう朝ごはん食べ損なっちゃったなあ。機内食出るまで2時間は掛かるよね。ポンドに両替もしてないや。
こんなに混んでるなんて思ってなかったからなあ…。手続きギリギリじゃん。
手続き…手続き?…んん?…なんか…いやあな汗が…。
ケータイ!!ケータイもらってないよお!!
ひゃああああああ!
              ←懐かしいギャグ。

ど、どおするの?こういうバヤイ。もう出国しちゃったよーっ!!!


…はい。それから一週間、英国では携帯ナシ子で過ごしました。
出国してしまった以上は、もう何も出来まへん(と言われた。←当たり前です)ということで…。しくしく。
海外携帯はわたくしが気付いた時点ですでにキャンセル扱いになっていまひた。
成田空港関係各所の皆しゃま…たいへんご迷惑をおかけいたしまひた。

搭乗まであと数分。
お腹をぐーぐー鳴らしながら、必死こいてメールを打ちました。
ひとりは大阪在住のスコッツ・シスターズGonちゃん
英国から写メールするなんぞ言って期待させてごめんねごめんね、うう…送信。
もうひとりは旦那…。
な、なんて言い訳しよう…。
実はいつもわたくしが使ってるケータイの名義人は旦那…のため、お得サービスを受けるために面倒くさがる旦那をショップまで付き合わせて海外携帯のレンタル申し込みをしてきたのだ。
「だってえケータイがないと不安じゃなあい。ゆき困っちゃうん」
などとホザきまくり、しかも出発日を間違えて申し込んだため、後日お客様センターに訂正の電話まで掛けた。
準備は万全だった。のに…。
たった数秒で嫌~な汗ダラダラ。
「あまりの人の多さにめまいがして(←ちょい脚色)携帯をもらい損ねました。やっこさんちに着いたら電話を借ります。てへ」
よし送信!
Gonちゃんからはすぐに「気を取り直して楽しんで来てね!」と心優しいメールが届いた。うう…こんなボケのために心配してくれてありまとう。
周りの空気がざわつき始め、搭乗が始まったのだと知らせてくれる。
私も列の後ろに立ち、英国行きの搭乗券を大事に握った…。
            

その後、旦那からの返信メールは…知らない。

宇宙ステーション成田 いなかっぺ星人おおいに惑う。①

2006-11-09 13:32:37 | 出国~成田空港
 ぼおお~っとした頭で身支度をし、荷物をずりずり引きずりながら1階ロビーでチェックアウトした。
ロングブーツを左右間違えて履き、部屋を出るときに妙な違和感で気付くというボケボケぶり。
でもボケはここまでですわ!
何てったって今日はついに憧れの!あのヴァージンに乗るんざますのよ!よろしくって!?ホホホ!!
(でもエコノミー…。)
(お~い待っちくり~!)
しかしポーズつけてる間に8時35分発のホテルバスは目の前で発車して行き、結局8時45分発に乗る羽目に…。
けれどこの時までまだ余裕があるつもりだった。
JTBからもらった案内には「午前9時から発券」と書いてあったのだもの。

(ああ、お腹すいた。さっさとチケットもらってチェックインして、良さげなカフェで甘いパンでも食べようっと♪)
ホテルバスは満席と言っていいくらいの盛況ぶり。わたくしは待ってた分一番に乗り込んだので席も一番前を陣取った。(小学生かい)
あっという間に成田空港へ。ゲート前で昨夜と同じように検問を受けた後、皆さん第2ターミナルでごっそりと降りてしまう。
またもや私ひとりの貸し切り状態。みんな韓国とかに行くの??

「え~いがの~シーンのよう~に~全てを~捨てずにエアープレ~ン、北ウィング♪~彼女のもとへ~今朝ぁひとり~旅だつ~♪」
お天気は快晴。貸し切りの気楽さで替え歌などを口ずさんでいると第1ターミナル北ウィング入口へ到着。
じゃブログ用に写真撮影など…とのんきに構えていた私は中へ一歩踏み込んだ途端そんなお気楽さは吹っ飛んだ。
…な、何!?このひとの多さは。
何?この行列!この行列に私も並ばんといかんの!?しかも行列がどこからどこへと繋がっているのかもよう分からん!プチパニック!!
え、え~っと…とJTBからもらった案内を引っ張り出す。もう何度も目を通していたのに一瞬でまっちろ。
FかGのカウンターへ行けと書いてある。
あ、ああそうかFかGね。
カウンターの上にアルファベットが大きく書かれた案内板がずらっと並んでいる。そのどれもに沢山のひと人ひと…!!
(←これよりすごかったよ…)
Fが混んでいたので比較的すいているGへ。少し離れた場所にあったが、えんや~こら~と荷物を抱え早足で移動する。
んが、「ここは団体専用のカウンターなのでFへ行って下さい」
にゃにおう!?
FかGって書いてるやん!だったら最初からFだけ書いとけえ!!
またもや荷物を抱え早足で移動。い、息がきれる…。
何とかFのカウンターで航空券をもらうと、JTBの愛想のいい年配の女性(失礼)に気になっていたことをちょっと訊ねてみた。
それはヒースロー空港からの「フライト・コネクション」(乗り継ぎ)のこと。
夏のテロ未遂事件でヒースローは厳戒態勢中。
今はもう10月なので少しは規制が緩くなったと聞いてはいたが、ヴァージンのHPでは乗り継ぎ客のスルーチェックインは(ビジネス以上を除き)出来ないと書いてあるのだ。
私の最終目的地はエディンバラ空港である。ヒースロー空港から国内線に乗り換えなければならないのだ。
しかしフライト・コネクションのカウンターが使えないとなると、ヒースロー空港で一旦荷物を受け取り入国審査を受けて、また国内線のカウンターでチェックインして荷物を預けて…という手順になってしまう。
日本の空港でさえこんなに繁雑なのに、果たして英語の土地でそんな芸当が出来るのか…わたくし…。
しかしJTBの女性は
「お荷物はエディンバラまでとなっておりますので、大丈夫かと思われますが…」
へ?へ?そうなの?フライト・コネクションおっけーなの!?
都合よくヴァージンのカウンターはすぐ後ろ。真っ赤な制服は目立つ。
今もらった航空券とパスポートを出して荷物を預けてチェックイン!
フライト・コネクションの確認を取る。やはりエディンバラまでOKとのこと。
だったらHPも修正しといてくれよ~。
でもまずはこれで一安心ね!ほほ。

…今でも出発ロビーの風景なんて人がわやわやいた光景しか浮かんで来ない。
大事な某カウンターがそこにあったなんて、気付けという方が無理だよ。ねえ?