英国浪漫譚 EIKOKUROMANTAN

蘇格蘭土から倫敦へ旅の徒然記録SCOTLAND TO LONDON~天水の櫻花楼だより別館~

ワタシコノ星ノコトバワカリマセン~大ボケ入国審査②

2006-11-20 14:54:48 | 入国~ヒースロー空港
ここで入国審査?
ただロープを張っただけのこんなスペースで?
「入国審査のお部屋」っていうのがあるんじゃなかったの?
(↑ロンドンに出る人にはある模様…)

あ!そうだ入国カード入国カード!!慌ててバッグを探る。
 後で困らないようにネ!と機内で記入済みだったはずが…。

しまったあ!「Occupation」書くの忘れてた!
わざわざ「入国カード記入例」なるものをコピーして持って来たのに、機内ではうっかり上の棚に上げちゃって確認できないままだったんだ…アホゥ。
待ってる人が少ないからすぐわたくしの番になってしまう。
ミョウ~な間が空いたまま、横のテーブルで英会話の本を必死に探り出す。
Occupationは…「職業」でした。(そんくらい覚えとけよ…)
何か…見られてる?早よ、せえ…って感じ?あ、焦る…。
しかも置いてあるボールペンが青色だったため、職業欄の「HOUSEWIFE」だけやたらと青々と悪目立ちした入国カードが出来てしまった。
ロープで仕切っただけとは言え、どおん!とカウンターのおじさん入官に構えてられると緊張感MAX。
これが悪名高い入官さんかあ。ごきゅ…と唾を飲む。
ハロゥ…(語尾が小さくなる・笑)と入国カードとパスポートを出す。
「@&%$#*:?」(文字の太さでおじさんの威圧感を表現しております・笑)
さっ、早速きた!
しかし、わ…分からん。
パードン?と聞き返すがやっぱり分からない。冷や汗たらたら。
大体訊ねられる基本的なことをトラベル英会話などでチェックしておいたのに頭の中まっちろ。おじさんの言葉がなんにも耳に残らない。てめぇの耳は竹輪か!とツッコンでる場合じゃない。
ど、どうしよう…挙動不審な奴と思われて連行されたら…(←大ゲサ)。
まずか。まずかです…!
しかしおじさんは何度目か言い直したこの時、こいつぁ訊くだけエネルギーのムダだと悟ったのか、
「sightseeing?」
「…!イエス!」ああ!滞在目的だったのねん!
「%&@:$#”%*?」
「???」
「1week?2week?」
「シ、シックスデイズ」
「Tokyo?narita?」
ああ!帰りのチケットね!はいはいはい持ってますでございます~~!!おでえかん(お代官)しゃま!!
気分はすっかり大岡裁きを受ける罪人のやう…。て、悪いことしてないケド。
へへ~と平に差し出すと、
「OK!」バン!(←スタンプを押す音)
お…終わっ…た?
パスポートと航空券を受け取る。
「サ…サンキュウベリーマッチ、サー」
しゅうううう…と風船の空気が抜けるように足元がへにゃへにゃになる。
れ…連行されなくて良かった!!(←マジ)「デスラー総統万歳!!」


ヒースローの入国審査で嫌な思いをしたという人は少なくない。
ヒースローの入国管理官は女王陛下の代理で入国を審査する立場にあるのだから厳しいのは当たり前、彼らがNOだと言えば、それは女王陛下がNOだと言うことと同じなのだ。
それ故エリートだという自覚もあるのか入官の多くは慇懃で無礼で意地悪くしつこい…というのは定説らしい。
グラスゴーの建築を心から愛しているスコッツ・シスターズのfiona嬢は訪英の度に「お前は何でこんなに何度も英国へ来るんだ。何か良からぬ事でも企ててるんじゃなかろうな」とねちねち、ねちねちやられるそうだ。
多国籍都市であるロンドンは、長い不況の悲しい時代に外国人が英国人の仕事の場を奪って来たという被害者意識があるからなのか…公正なはずの入官も外国人に対してはそんな地元民感情が働くからのか…一介の旅行者である自分には定かでないが、とにかく彼らが英国に職を求めてやって来る外国人を毛嫌いしていることは確かだろう。
しかしわたくしの場合は、あまりの英語力の無さに「こんなに英語が喋れないんなら悪さも仕事も出来んだろう」と判断されたのか…。
それとも「あーあんたエディンバラね。ロンドンで悪さしないんならいいや。さっさと行っちゃって。後の始末はスコットランドの連中がするさ」と思われたのかどうかは…不明(笑)。

ワタシコノ星ノコトバワカリマセン~大ボケ入国審査①

2006-11-17 19:06:35 | 入国~ヒースロー空港
ロンドン時間午後2時55分。ヒースロー空港第3ターミナルに到着。
天気は快晴!おかげで空港の眺めも良し。

 わたくしを運んでくれたVS901機。お疲れさま!

乗客の皆さんの9割は「Arrivals」の表示の方へ進んで行く。わたくしは国内便に乗り換えなので数人の方たちと「Flight Conections」の表示の方へ…。ここで日本人はわたくし一人となった。

 ヒースローの案内表示はとっても親切。等間隔にずっと表示板が掲示されているので、それ通りに歩いて行けばオッケー。

Flight Conectionsの表示通りにずんずん歩く。
しばらく歩くと「Flight Conections Terminal 1&2」や「Terminal 3&4」の表示が出てくる。
わたくしが次に乗るブリティッシュ・ミッドランド(bmi)航空はターミナル1なので
「Terminal 1&2」の表示通りにひたすら歩く。
表示の矢印にそって階段を下りるとバスの停留所へ出た。
目の前には大きな窓のターミナル間を走るバスが停まっている。このバスに乗ってターミナル1&2まで移動しなさいということらしい。
なんと運転手はブラック・カリビアンっぽい黒人さん!
車内を見渡すとドレッドヘアーの男性にツィードを着た金髪のおじいちゃん、でっかいピアスを付けた南欧系のようなおへそ丸出しの女性などなど、さっすがコスモポリタン・ロンドン!
ああ、ほんとにロンドンなんだ…!
感激に頬をゆるませる。
すると目の前に東洋人の女性が座っていた。
にっこり笑って「(席が空いているから)どうぞ」と言われ、わたくしも慌てて挨拶を返す。すごく自然に慣れている風のとても感じのいい女性だった。
これは後で気付いたのだが、この女性には同じ日本人を値踏みするような視線を全く感じなかった。
外国の地で出会う日本人同士(特に女性)は例えば目が合っても「この人、日本人?韓国人?」と探るような視線を投げてくるような人が多いと思う。同じ日本人同士でまるで牽制されているような感じ…とでも言えばいいだろうか。
でもわたくしも東洋人を見かければ日本の人かな?ぐらいはいつも思ったのでお互い様でしょうか。

バスは数分でターミナル1に到着。
ここからまた表示の矢印通りにエスカレーターを乗り継いで上へ上へと上がって行くと、広いフロアには手荷物検査の行列が…。


手荷物検査(←クリックしてね)の様子がここでビデオで見られます。
(下の方のNeed more help? Watch our short video です)ヒースロー空港の雰囲気をぜひ味わってみてください^^。

無事に手荷物検査のゲートをくぐると乗り継ぎの航空会社のカウンターが並んでいる。
bmiのカウンターを探してチケットとパスポートを出す。
しかしbmiのお兄ちゃんの言葉が全く聞き取れない…。
ど…どげんす…?(←訳:どうすれば良いのでしょうか?)いなかっぺ星人ピンチ!!
今思い返すと多分「席の希望はある?」とか訊かれていたのではないか…?と思うけど…。
「…ソーリー…」
「No problem.#$%&@*☆baggage?」
…バゲージ?
ああ!荷物の預かり証ね!はいはい持ってますよ~!
お兄ちゃん親指を立てて「OK!」
ちゃちゃっとパソコンを操作して搭乗券を出してくれた。
「8番ゲートだからね、ここを通って向こうに行くんだよ。5時45分までには来ておいてね」(←多分)と言ってくれた。
「サンキュウベリーマッチ、サー」
これでチェックイン完了!
言われた通りに進むとロープを張られたスペースに出た。
ロープで作られた通路の先には小さいカウンターに女性と男性が一人ずつ座っており、横に警備員のような男性が立っている。
わたくしの前に白人男性が数人並んでいて、呼ばれると一人ずつカウンターの所へ移動して何か質問されている。ロープの横にはテーブルがあり、LANDING CARD(入国カード)とボールペンが置かれてあった。
…もしかしてこれって…入国審査?