スパイクバスターズな生活

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医療機器の開発こぼれ話:その4

2009-11-01 | Weblog
次に開発したのは光トポグラフィーです。

これは近赤外線を用いた脳機能マッピング装置です。
頭の外から近赤外線という特殊な波長の目に見えない光を照射し、その反射を計測して大脳皮質の神経活動を見えるようにしたものです。近赤外線は驚くべきことに、皮膚や骨をカンタンに通過するのですよだから脳の中が計れるんです。
ちなみに近赤外線とは赤外線の中でも可視光(目に見える波長の光)に近いものを言います。

その反対が備長炭やコーヒーの焙煎、ストーブなどで有名な遠赤外線で可視光からは遠い波長の光です。この光は当たると熱いんです近赤外線は幸い熱効果はありません。遠赤外線なら頭が焦げてしまうところでした!
ヨカッタ!ヨカッタ!

さて、この測定の原理は1箇所(1チャンネル)の測定を用いて1990年代からわかっていたのですが、これを上の絵のように24箇所(24チャンネル)で同時計測し、脳の表面にマップとして描いて見せたのは我々が初めてです。

実はこれで初めて脳機能マッピングになり、一気に臨床での応用が進みました。

1チャンネルと多チャンネルの差が単なる量の差ではなく質の差になり、画像化するということでまったく新しい画像診断装置として社会から受け入れられるという貴重な体験でした。1チャンネルのままでは今でも活用されていなかったことでしょう。
次回は私がどのようにして光トポの開発に関わったのかをお話します。
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