ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

マローボーン家の掟

2019-04-11 23:05:16 | ま行

「永遠の子どもたち」に通じる

これぞスパニッシュホラーの正統系譜!

 

「マローボーン家の掟」73点★★★★

 

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1960年代の米・メイン州の古い屋敷に

マローボーン一家が引っ越してきた。

 

シングルマザーである母ローズ(ニコラ・ハリソン)と

責任感の強い長男(ジョージ・マッケイ)、

妹、弟、そしてまだ幼い末の弟の5人家族は

祖国イギリスでのある過去を捨てて、新たな一歩を踏み出そうとしていた。

 

だが、ほどなくして母ローズが病に倒れ

亡くなってしまう。

 

力を合わせて生き抜くことを決意した

4人の子どもたち。

 

が、それ以来、

屋敷に不気味な現象が起こり――?!

 

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うわ、こっわ!

 

でも、こうして新しいものに出会えるから

ホラーは怖いけどやめられない!んですよねえ。

 

 

ギレルモ・デル・トロが製作総指揮した

「永遠の子どもたち」(07年)のJ・A・バヨナ監督が

今度は「永遠の~」の脚本家が監督した

この映画を製作総指揮している。

 

 

スペイン映画界の“ホラー&ダーク”の才能の系譜が

脈々と受け継がれている、って状況に

熱くなると同時に、鳥肌立つというか(なんなんじゃー!)

 

 

で、映画はというと

やっぱり単なる“脅かし”ではなく、

ラストもきちっと収束した、見応えある物語でした。

 

 

冒頭から恐怖をあおるようなことはせず、

どこか穏やかな「ことの後」のような雰囲気を漂わせるあたりが、実にうまいし

 

その穏やかさに

「これ、ホラーなの?」という疑問符を持ちながらスタートし、

のちに、そんな「ことの後」感さえも

伏線になっていた――とオチるんですよね。

 

白昼の光のなかで“怖さ”を演出する挑戦、

子ども使いの巧み、

根源にある“悲しみ”――

 

さらに、直接的ではなくとも

どこかにスペイン内戦という近い歴史と悲劇を

忘れずに内包し、血肉にしている感じは

昨今、国際的評価を得ている作家に共通しているものだと感じます。

 

 

それにね、途中まで、ある程度は想定できたけど

このラストは想像しなかったなあ!

 

ぜひ、劇場で

ヤラレタ!となってください。

それが楽しいんだと思うのです。

 

★4/12(金)から新宿バルト9ほか全国で公開。

「マローボーン家の掟」公式サイト


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