ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

スペシャルアクターズ

2019-10-17 23:54:56 | さ行

「カメ止め」上田慎一郎監督の新作。

その才能は“ホンモノ”ですな(笑)

 

「スペシャルアクターズ」79点★★★★

 

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売れない役者の和人(大澤数人)は

オーディションを受けてもまったく受からない。

 

そんなとき和人は数年ぶりに

街で弟(河野宏紀)と再会する。

弟も実は役者をやっており

そこそこ収入を得ているという。

 

和人は弟が所属する

事務所「スペシャルアクターズ」に見学へ行くことに。

 

そこは

「演技」で依頼人の問題を解決する、という

特殊な俳優事務所だった。

 

なんとなく、所属することになった和人は

そこである依頼に巻き込まれることに――?!

 

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「カメラを止めるな!」の爆発ヒットを受け

どう出るか?と思ったのですが

いや~笑いました!(笑)

 

おもしろかった。

 

上田監督には

発想力とアイデア、それを語る才能が確かにある。

そして、真摯にやりきるためにひた走る、

その熱が冷めないところが、ホンモノだなあと感じた。

 

これもまた、予備知識ナシに観に行かれるのがよいと思いますが

 

でも、ちょっとは知りたい、という方のために・・・・・・

(って、最近こればっかじゃねえか!笑)

 

 

 

主人公の売れない役者・和人は

緊張すると気絶する、という持病を持っており

それが理由でオーディションにまったく受からない。

そんなとき、和人の弟が

俳優事務所「スペシャルアクターズ」へ彼を誘う。

 

そこは

映画やドラマの仕事のほか

例えば

「彼女の前でいいところをみせたい」

「DV彼氏と別れたい」というような依頼に応え

俳優に芝居をさせて、問題を解決する――という

特殊な仕事をしてる事務所だった!

これがホントにありそうで、笑える(笑)

 

で、そこに所属することになった和人に

「カルト集団に入信し、旅館の権利を手放そうとしてる姉から

旅館を守ってほしい」との依頼が入る。

 

さっそく和人ら俳優は

カルト集団に「潜入捜査」に行き、

ヤバメの連中相手に、シナリオと作戦を練るのだが――?!

というストーリー。

 

 

今回もワークショップで発掘した

我々がまだ見たことのない俳優たちを使い、

「だます」が心情とばかりに

見事に物語を回し、楽しそうにひっくり返す。

 

人生はドラマだ。映画もまたドラマだ。

そして人生と違い、映画はウソ(フェイク)であり、

しかしそれをホントにみせるところに、

映画の楽しさがある。

 

そんなブレない監督流の映画愛が、気持ちが、

まっすぐに伝わってくる。

 

全然別途の取材で白石和彌監督にお目にかかったとき

「上田監督は、『運命じゃない人』『鍵泥棒のメソッド』(12年)内田けんじ監督以来の

”構造”で魅せる監督だ」

とおっしゃっていたのがすごく膝ポン!

なるほど!

そうかもしれない。

 

試写後の挨拶で上田監督、

「カメ止め!」後のプレッシャーは相当なもので

吐きそうになりながら(実際、吐いてたんだろうな)

物語を紡いだと話していた。

 

ああ、がんばってほしいなあと思いました。

 

いや、ワシ、サクラじゃないですよ!(笑)

 

★10/18(金)から丸の内ピカデリーほか全国順次公開。

「スペシャルアクターズ」公式サイト


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