ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

アド・アストラ

2019-09-21 11:52:52 | あ行

 

もうこれでブラピにオスカーあげて?って感じですw

 

「アド・アストラ」74点★★★★

 

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近い未来。

人類は地球外知的生命体との出会いや資源を求めて

宇宙へと旅立っていた。

 

そんななか、アメリカ宇宙軍の宇宙飛行士である

ロイ少佐(ブラッド・ピット)は

冷静沈着、優秀な仕事ぶりを高く評価されていた。

 

が、あるときロイは上官から

驚くべき「極秘情報」を告げられる。

16年前に宇宙へ知的生命体を探索に行ったまま

消息を絶った父(トミー・リー・ジョーンズ)が

生きているかもしれないというのだ。

 

ロイは軍の指示で

父へのメッセージを宇宙へと送るのだが――?!

 

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豪華俳優やスケールの大きさに似合わず、

じっくりと人間の内面を掘り下げる思考系のSF。

好きなタイプでした。

 

まあ、とにかくIMAXの大画面に巨大に広がる

漆黒の宇宙空間、そしてブラピのアップに圧倒される(笑)

「ファースト・マン」(19年)のライアン・ゴズリングもだけど

宇宙ものって宇宙服着てるし、顔しか見えないし

それだけで説得力ある演技をし

映画もたせることができる俳優って、そうそういないんですよね。

 

で、このブラピが

完全にぼっち。

仲間と宇宙に行きもするんだけど

常人の域を超えた冷静さを持つ彼は、

感情を抑え込むあまり、同時に感情を持てなくなっているんですね。

だから物理的にも、精神的にもぼっち。

 

そんな主人公の孤独なモノローグが、黙々と続く。

 

映画も基本、静かなんですが

「宇宙に消えた父は、生きているのか?」と謎を追うミステリー要素が

全体をひっぱっていき

そこには「父と息子の確執」「父との対峙」というテーマがある。

 

さらに

起承として宇宙ものの定石である事故や

ハラハラのトラブルも起こる。

 

ただ、こうしたドキドキが

すべて「いま、確認されている事実」に基づく範囲内で起こる、というこだわりが

またおもしろいのだ。

サイエンス・フィクションではなく、サイエンス・ファクト、と資料にあるけれど

なるほどねー。

 

そこがオトナであり、リアルで、

また人間の寂しさ、哀しみが沁みるのでありました。

 

音楽もとてもよかった。

 

★9/20(金)から全国で公開。

「アド・アストラ」公式サイト


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