英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『カエルの王女さま』 第6話

2012-05-18 15:54:45 | ドラマ・映画
テーマはメッセージソング
 青春ドラマで、生徒から総スカンに合い、寂しく電車に乗ろうとした瞬間、プラットホームに生徒達が駆け込んできて、「いかないでくれ、先生!」と叫び、大団円を迎える………『飛び出せ!青春』『われら青春!』を彷彿させるストーリー、ベタの王道だった。ちなみにプラットホーム云々は『われら青春!』の第1回だったと思う。
 『飛び出せ!青春』は村野武範主演、ヒロインに酒井和歌子、主題歌『太陽がくれた季節』。『われら青春!』は中村雅俊主演、ヒロイン島田陽子(揚子)、主題歌『帰らざる日のために』挿入歌『ふれあい』。両作に『俺は男だ』(主演・森田健作、ヒロイン・早瀬久美、主題歌・『さらば涙と言おう』)に加えた日本テレビ青春ドラマ3連作は思い出深い。ちなみに私は村野さんと早瀬さんが好き。
 『飛び出せ!青春』と『われら青春!』は同じ高校が舞台で、中村雅俊演じる沖田俊
は村野武範が演じた河野武の後輩という設定で繋がりが強い。しかし、視聴率は対照的で、『飛び出せ!青春』は最初低調だったが徐々に人気が高まり大河ドラマをしのぐほどになったが(放送枠が日曜8時だった)、『われら青春』は低調で、半年ほどで打ち切りとなった。

 って、全然、『カエルの王女さま』 について書いてない……
 ……う~ん、このベタな筋にもっていくため、不自然な展開(気持ちや行為)になってしまった感が強いので、筆が進まない。

★澪(天海祐希)の行動に違和感
 市長(岸部一徳)によって、ブロードウェイスターでなかったこと、6年前にたった1回代役として演じただけだったということを暴露され、さらに、「三流のシンガーでど素人同然だった」というエージェントの評価を伝えられた。(エージェントの評価は市長の意訳や歪曲が含まれている可能性もある)
 澪は、市長の暴露を否定はしないと言い、シャンソンズの指導も舞台復帰のために利用するという打算によるものだったと告白。

やや間があって、ため息……【間①】

「バレて、清々した」
「私には 音楽堂がなくなろうが、この町が消えようが 関係ないし」
 ≪騙しておいて無責任な≫という責めに
「騙す?…でも、私は自分の責任は、果たしてきた。
 じゃあ、あなたたちは、私が…」

と続きを言いかけて、メンバーの顔を見渡すと、刺すような疑惑や怒りの冷たい視線……【間②】

「シャンソンズなんてさ…そこらで鳴いてるカエルと一緒。
 どんなに頑張ったってカエルはカエル。
 カエルの合唱団には、そこのお堅いリーダーがお似合い」

 忠子(石田ゆり子)がビンタ一発、「出て行って下さい!」

 ひとり、部屋でブロードウェイステージでの靴を眺め考え、町を去ることを決心する。


 正直に事実や打算を認めたのは澪らしい。
 【間①】のあと、抱えていた後ろめたさがなくなり、開き直って、やるべきことはやってきたことを主張しようとしたのも、澪らしい。
 しかし、皆の冷たい視線に、【間②】のあと、捨て台詞適な言葉を吐いてしまうのには、強い違和感を感じた。
 
 「自分は責任(指導)はしっかり果たしてきて、メンバーもその指導についてきた。メンバー達が歌うのに、自分(澪)の実績などまったく関係ないはず。自分のために歌うのではないか!」
 と、叱り飛ばすというのが、澪のイメージ。

 さらに、自分の誇り(ブロードウェイで揉まれてきた、つねにトップを目指してきた)を否定されたような気になって、すごすごと町を去ろうとする負け犬の姿は、澪には似合わない。
 ブロードウェイで代役とはいえ、一度でもステージに立ったことはすごいことだし、ずっとステージに立つことを目指してがんばってきたことを、胸を張って誇れば良いと思う。


★メンバーの反応にも違和感
 メンバーも騙されていたという怒りやショックもあるだろうが、澪の指導によってショークワイアの素晴らしさも分かり、実力もアップしてきている。澪の過去の実績など関係なく、澪を認め、積極的に支持するものがいても良いと思う。中学生や高校生じゃないんだから。

 澪のメッセージソングにメンバーが「澪と一緒に歌いたい」と心を動かされ、
 メンバーのメッセージソングで澪が「町に残ろう」と思う。


 この筋書きに強引に乗せてしまった感が強い。


 それにしても、『何度でも』(DREAMS COME TRUE)を、いつ練習したのだろうか?

『何度でも』(DREAMS COME TRUE)について
 この『何度でも』は、とても好きな曲。
 ただ、合唱には向いていないような気がする。
 コンサートでも、会場中で「何度でも、何度でも、何度でも、立ち上がり呼ぶよ~」と大合唱になるようだ。そうなる気持ちは非常によく分かるが、私の独善的好みだと思うが、ここはソロのほうが心に響く。


【その他の感想】
・皆川玉子(菊地美香)にようやくスポットが当たったが、ほんのおまけ的エピソードだった
哲郎(小泉孝太郎)は最低だね



【ストーリー】(番組サイトより)
 澪(天海祐希)のもとに、ニューヨーク時代のエージェントから家賃立て替え分の請求書が届いた。香奈絵(久野綾希子)からもらっているシャンソンズのコーチ料だけで生活をしていた澪は、金に困り、昼食代もままならない状況に追い込まれてしまう。

 哲郎(小泉孝太郎)に頼まれて、澪の過去を探っていた玲奈(片瀬那奈)は、澪の部屋でエージェントからの解雇通知書を発見する。しかし玲奈は、それを哲郎に渡すべきかどうか悩んでいた。

 一方、忠子(石田ゆり子)は、みぞれ(大島蓉子)、玉子(菊地美香)らとともに、音楽堂の取り壊しに反対する署名運動を始める。まひる(大島優子)も、南(福原美穂)、忍(千葉雄大)、一希(玉山鉄二)と商店街を一軒一軒回って署名を集めていた。だが、思ったように署名は集まらず、目標の1000人分には程遠い状況だった。そんな彼女たちのもとにやってきた澪は、もっと人目を引くやり方でなければダメ、と言って歌いだした。それに合わせて、歌い出すシャンソンズのメンバーたち。すると、急にそこに、人々が集まり始め…。

 署名活動の件は、すぐに市長の清忠(岸部一徳)の耳にも入った。いらだつ清忠は、結果を出せ、と哲郎を叱責する。

 パチンコ店で勝負に出た澪は、玉子のアドバイスのおかげで大勝する。澪と別れた後、市役所に立ち寄った玉子は、そこで玲奈と哲郎がもめているのを偶然目撃する。玉子からその話を聞いた忠子は…。

 そんな中、シャンソンズは、新たなテーマとしてメッセージソングに取り組む。署名運動を通じて、自分の思いを人に伝える難しさを痛感した忠子の発案だった。しかし、曲の決定に関してまたもや澪と忠子がぶつかり、お互いに1曲ずつ用意して勝負することになってしまう。

 澪は、玉子とともにパチンコ店通いを続けていた。そこで澪は、玉子が姑や夫との関係に悩んでいることを知る。

 同じころ、情報の収集に失敗した哲郎は、清忠からスパイとして使っていた玲奈との関係を問われる。井坂家から出ていくよう命じられた哲郎は、泥酔し、玲奈のアパートを訪れた。そんな哲郎の姿を見た玲奈は、解雇通知書を彼に渡してしまい…。


【登場人物】
ブロードウェイを目指したが、花開かなかった倉坂澪(天海祐希)
音楽堂を取り壊して県内最大のゴミ処理場を建設を計画する市長・井坂清忠(岸部一徳)
澪の高校時代の恩師で、市民センターの館長である森香奈絵(久野綾希子)
シャンソンズ復活を目指す学級委員タイプの井坂忠子(石田ゆり子)
妻より市長の義父が大事そうな夫・哲郎(小泉孝太郎)
4人の子持ち主婦・馬場みぞれ(大島蓉子)
パチンコに入り浸っているお調子者の専業主婦・皆川玉子(菊地美香)
引っ込み思案で就活も53連敗中の大学生・野々村まひる(大島優子)
美貌の市役所受付嬢・桜井玲奈(片瀬那奈)
キャバクラで働く元レディースのシングルマザー・羽田南(福原美穂)
閉鎖寸前の工場で働いているフェミニンな男性・高垣忍(千葉雄大)
忍の同僚の乾一希(玉山鉄二)…天海さんと共演が多いなあ

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『鍵のかかった部屋』 第5話... | トップ | 『平清盛』 第20話「前夜... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ドラマ・映画」カテゴリの最新記事