英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

カナダってそういう国なんだ… ~五輪延期のベクトル~

2020-03-23 22:50:27 | スポーツ
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、東京五輪の開催延期のベクトルが強くなってきた。

街角の声は
「しょうがないかなあ」
「いろいろな国から人が来て、またそれで感染が広がりもっと混乱が大きくなったら困る」
「遅い!決断するのがすべてにおいて遅すぎる」

 もっと多様な意見があったのかもしれないが、紹介されたのは上記の3人だけ。
 3番目の意見は初老の男性のモノだが、“決断が遅い”と切って捨てるような言い方をするのは、きっと、イベントなどの運営に携わったことがないのだろうと思ってしまうが、このように思う人も多いとは思う。
 一番良いシナリオは、感染が早く収束して、予定通りに開催できることだが、たとえ6月ぐらいに終息したとしても(世界的に収束するのは難しそうだが)、現在五輪代表も決まっていない競技もある状況もあり、選手が万全な状態で五輪に臨むのは難しそうだ(選手選考ができても、本番までに調子を上げるのは厳しい)。

 実際、各種競技団体から、開催延期の要望の声が上がってきており、IOCも延期を視野に議論をする方針に変更したようだ。
 しかし、延期をする場合、いろいろな課題や問題がある。

1.日程調整
・数か月延期の場合は、米国の人気スポーツ開催時期と重なり、五輪中継の大スポンサーの米国放送局の意向に背くことになる
・1年延期の場合は、各競技の世界選手権と時期が重複するか、接近してしまう
・2年後は夏場に各競技の世界選手権は少ないが、冬季五輪との開催が接近。さらに、ベテラン選手が2年後まで今のレベルを保つのは難しい(1年後も難しいかも)。下手をすると、代表にもなれないかも。

2.運営上の問題
「施設の確保」「人員の確保」「組織委員会の延長存続の経費」「チケットの取り扱い」「選手村のマンション活用も遅れる」

3.経済効果得への影響
 1兆7000億円程度のGDPの押し上げが見込まれている東京五輪・パラリンピックの経済効果が先送りとなり、マイナス成長の可能性がある


 今の状況で、五輪開催延期はやむを得ないかもしれないが、選手、開催サイド、経済など多方面でいばらの道が待ち構えているのですよ、初老の男性さん!
 ………と思っていたら、カナダの五輪・パラリンピック委員会が
「東京大会が今年開催なら、選手団を派遣しない」と表明、1年延期を求めた。


 脅迫に近いよね。五輪開催のため何も運営に携わっていないのに……
 「五輪を1年延期してください」と言うべきである。
 「とにかく、今は感染鎮静に向けて、世界中が努力しよう」と言ってほしかった。

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2 コメント

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赤毛のアン (せろり)
2020-03-26 18:36:51
カナダを「赤毛のアン」の国と思ってると、裏切られた感じかもしれませんね
現在のカナダを知るのに、「m」さんの「毒の滴り」というブログが、興味深いです
(私は、書籍化されたものを買って、読みました。お薦めの1冊です。特に意外と長いこと乗ってるんだなぁ、というような飛行機の旅に最適です。例えば、石垣島までとか。国内だから、2時間以内に着くのかと思ってたら、あらまの長時間でした)
宅配便の指定時間にちゃんと家に居て待機してたのに、不在扱いになっちゃうとか、カナダ暮らしは、驚愕の出来事がいっぱいらしい
今回のことも、「カナダは影の番長?」というのを読むと、面白いです
意志が強くて、直線的な国 ()
2020-03-26 20:49:18
せろりさん、こんばんは。

>カナダを「赤毛のアン」の国と思ってると、裏切られた感じかもしれませんね

 ごめんんさい。「赤毛のアン」がどういうストーリーか知りませんでした(当然、カナダが舞台だということも)。
 それはともかく、アメリカや欧州と上手に付き合っている国という印象でした。

 さて、今回の件ですが、総合的に考えると、カナダの主張というか、五輪延期は正しい判断だと思います。

>現在のカナダを知るのに、「m」さんの「毒の滴り」というブログが、興味深いです

 拝見しました(五輪延期についての記事だけですが)。
 ブログ主さんは、カナダの決断を褒めたたえていましたが、私は疑問点があります。
 まず、「今年開催なら参加しない」という決断ですが、これ、カナダ選手の総意なのか?だったらすごいです。
 それと、五輪延期した場合の、様々な課題を深く考慮しての主張だったのか?
 延期に関する様々な事情を考慮したら、ああいう脅迫のような主張はできない気がします。
 もしかしたら、あそこまで強く言わないと、日本やIOCが延期に踏み切らないと考えての主張だったかもしれませんが。

 日本の延期の決断が遅れたのは、アメリカやテレビ局、欧州各国の了解を得る根回し、日本の企業や競技団体の了解、延期した場合の各施設使用の目途などの見通しが必要だったからなのでしょう。

 今回のカナダの主張は、私としては開催する立場を思いやりが感じられない、残念な感じがしました。

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