英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

気になる秒読み

2010-04-11 23:16:02 | 将棋
 名人戦第1局は羽生名人が勝ちました。

 序盤からリードを許し(たように見える)、苦戦。それでも、差を広げられずに追走し、最後に抜き去り逆転勝利。単に追走するのではなく、見通しの悪い密林や足場の悪い砂地に誘導し、相手の消耗を待つという羽生パターンの一つ。最近は、時々このパターンに持ち込みながら、逆に足がもつれることもある。

 NHKの速報が、ちょうど終局寸前にヒットしたのは幸運だった。
 ぎりぎりの将棋を2日間戦い続け、その最後のシーンをリアルタイムで観ることができ、本当によかった。特に、終局寸前の三浦八段の苦悶の様子は、胸に迫るものがあった。

 やや半身に構え、ため息をつきながら前傾姿勢に戻るというよりは、倒れこむのを左ひじでかろうじて支え、羽生名人の放った7六の金をむしり取る。
 △7四龍の追撃に、顔を横向け、顔をしかめて、ため息をつく。
 そして、54秒まで考えて、合い駒の金を打つ。いや、打つというより落とすという感じ。そして「うぇ~」とため息。
 羽生名人の考慮中も、何度もため息を漏らす。
 そして、トドメの△5四角に、やや半身で、さらに首をねじり、何が悪かったのだろうというような表情を浮かべる。
 そして、センスを膝の前に投げ、「ふう~」と大きくため息をつき、前傾姿勢になり、盤面をじっと見る。そして、駒大に手をやり、はっきりと「負けました」。

 その瞬間、場の緊張がいっぺんに解ける。
 羽生名人も、弛緩し、安どの色をにじませる。


 そんな緊迫シーンだったが、残念なことがひとつ。
 秒読みが、秒読みが……
「さんじうびぃよ~(30秒)」
 力が抜けるような秒読み。もう少し何とかならないものか。



 秒読みと言えば、ここ2、3年のNHK杯将棋トーナメントの秒読みにも大きな不満が。

「20びょおおおおぉぉ」
お経のように語尾が伸びる(約4秒)。これでは、秒読みの機能を果たしていないし、間延び感が強い。
 残り考慮時間がなくなり、真の30秒将棋になると、
「20秒、1、2…」
と読むのなら、通常の時も、語尾を伸ばさないでほしい。
 何人かが交代で秒読み係を務めるみたいだが、前任、あるいは先輩の秒読みを真似るのだろうか、最近はどの奨励会員が務めても、この間延び傾向が強い。

 こんなことを感じるのは、私だけでしょうか?
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2 コメント

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秒読み (yutanpo23)
2010-04-12 20:51:22
お久しぶりです。
名人戦始まりましたね。

間延びする秒読みはNHK杯で聞き慣れているはずなのに、午後8時50分からの中継の時は思わず吹き出してしまいました。
あそこまで極端だと気になりますね。
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NHK杯は許容範囲? ()
2010-04-13 01:14:09
 yutanpo23さん、こんばんは。

 NHK杯の秒読みは、許容範囲なのですか?私はちょっと、「改善を望む」レベルですね。
 棋士、連盟、NHKの方は気にならないのでしょうか?

 名人戦の秒読みは「何とかしてくれ」レベルでしたが、普段の対局も奨励会員が記録を取っているので、あれが通常の秒読みかもしれませんね。
 今度、連盟とNHKにメールしてみようかな。
 
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