竜王戦決勝トーナメントが始まった。
6月29日の▲大石四段(5組優勝)×△永瀬五段(5組優勝)の開幕戦で大石四段が勝ち、今日、2回戦の▲稲葉六段(4組優勝)×△大石四段(6組優勝)戦が行われている。
この決勝トーナメントは通常のトーナメントではなく、予選のクラスや各クラスの勝ち抜け方(順位)によって優遇度が違う。代表決定3番勝負に進出するには、1組優勝者は1勝でよく、5組と6組の優勝者は6勝が必要だ。(中継サイトはこちら)
トーナメント表が決定するたびに、「下位クラスから決定戦進出がない」と言われるが、この変則トーナメントでは至極当然な結果である。
はっきり言って、決勝トーナメントと言っても、2回戦まで(4~6組代表者戦)は予選の延長のようなもの(対局料はアップするが)。
そこを突破した4~6組の代表者1名が、1組の3名(5位、4位、1位)を連破してやっと挑戦者決定3番勝負進出である。5組、6組在籍者にとっては、竜王挑戦の可能性があるというだけで、その道は険し過ぎる。ここ6年間は、決定戦進出どころか、1組5位者にことごとく跳ね返されている。
ただ、現行の予選の延長のようなシステムでは面白くない。クラスや順位の優遇性を残しながら、下位クラス対上位クラスの対抗となるような改善はできないものだろうか?
さて、今回の顔ぶれを見ると、一言で言うと「地味」。
タイトル保持者(森内名人、羽生王位・棋聖、郷田棋王、佐藤王将)が予選で姿を消し、台風の目となりうる橋本八段は1組3位決定戦で敗れ、5組決勝では棋聖に挑戦している中村(太)六段が、6組決勝では菅井五段が敗れている。とは言っても実力者ぞろいのメンバーである。
トーナメントの予想であるが、1組の深浦九段、丸山九段、三浦八段は実力的に甲乙つけがたいが、深浦九段が有力。個人的な好みや対渡辺戦を考えた場合の興味深さもあるが、単純に大シードの有利さが最も大きな根拠だ。
右の山はクセ者ぞろい。応援したいのは藤井九段。トーナメントを勝ち抜くのも渡辺竜王を倒すのも難しいと思うが、王位戦挑戦の事もある。それに、藤井九段が竜王戦の大舞台で渡辺竜王にどういう将棋を指すのか観てみたい。谷川竜王からストレートで奪取し羽生五冠(当時)をフルセットで退けたあの当時の強さが、もしかしたら、もしかしたら復活するかもしれない。
渡辺竜王×山崎七段も観てみたいが、私の予想は豊島七段。根拠は特になし。敢えて言うとしたら「予感」!(笑)。それと、通算勝率の高さ。192勝71敗、勝率.730、全棋士中1位!
最後に本音を。やはり、トーナメントに羽生二冠がいないのは寂しい……
6月29日の▲大石四段(5組優勝)×△永瀬五段(5組優勝)の開幕戦で大石四段が勝ち、今日、2回戦の▲稲葉六段(4組優勝)×△大石四段(6組優勝)戦が行われている。
この決勝トーナメントは通常のトーナメントではなく、予選のクラスや各クラスの勝ち抜け方(順位)によって優遇度が違う。代表決定3番勝負に進出するには、1組優勝者は1勝でよく、5組と6組の優勝者は6勝が必要だ。(中継サイトはこちら)
トーナメント表が決定するたびに、「下位クラスから決定戦進出がない」と言われるが、この変則トーナメントでは至極当然な結果である。
はっきり言って、決勝トーナメントと言っても、2回戦まで(4~6組代表者戦)は予選の延長のようなもの(対局料はアップするが)。
そこを突破した4~6組の代表者1名が、1組の3名(5位、4位、1位)を連破してやっと挑戦者決定3番勝負進出である。5組、6組在籍者にとっては、竜王挑戦の可能性があるというだけで、その道は険し過ぎる。ここ6年間は、決定戦進出どころか、1組5位者にことごとく跳ね返されている。
ただ、現行の予選の延長のようなシステムでは面白くない。クラスや順位の優遇性を残しながら、下位クラス対上位クラスの対抗となるような改善はできないものだろうか?
さて、今回の顔ぶれを見ると、一言で言うと「地味」。
タイトル保持者(森内名人、羽生王位・棋聖、郷田棋王、佐藤王将)が予選で姿を消し、台風の目となりうる橋本八段は1組3位決定戦で敗れ、5組決勝では棋聖に挑戦している中村(太)六段が、6組決勝では菅井五段が敗れている。とは言っても実力者ぞろいのメンバーである。
トーナメントの予想であるが、1組の深浦九段、丸山九段、三浦八段は実力的に甲乙つけがたいが、深浦九段が有力。個人的な好みや対渡辺戦を考えた場合の興味深さもあるが、単純に大シードの有利さが最も大きな根拠だ。
右の山はクセ者ぞろい。応援したいのは藤井九段。トーナメントを勝ち抜くのも渡辺竜王を倒すのも難しいと思うが、王位戦挑戦の事もある。それに、藤井九段が竜王戦の大舞台で渡辺竜王にどういう将棋を指すのか観てみたい。谷川竜王からストレートで奪取し羽生五冠(当時)をフルセットで退けたあの当時の強さが、もしかしたら、もしかしたら復活するかもしれない。
渡辺竜王×山崎七段も観てみたいが、私の予想は豊島七段。根拠は特になし。敢えて言うとしたら「予感」!(笑)。それと、通算勝率の高さ。192勝71敗、勝率.730、全棋士中1位!
最後に本音を。やはり、トーナメントに羽生二冠がいないのは寂しい……
性懲りもなく自分の意見ですが、順位戦よりは確実にチャンスが…。
やはり竜王戦ドリームではないですが、対局料も高いですし。何年か前からの1組優遇は仕方ないと思います。
順位戦も竜王戦も、もちろん他の棋戦でも上のクラスにいる程有利は当然と思います。
A級棋士しか出来ない名人挑戦に比べたら皆にチャンスがありますし…
色々な棋戦も順位戦上位はシードですし。
下剋上はそう簡単ではないと思います。
話を変えましては、僕は藤井ファンなので、王位戦も竜王戦も、何でも応援してます!
過去の話しですが、B2時代に竜王になってますし。
竜王戦の右ブロックは初戦の豊島戦を乗り越えれば相性的に挑決まで期待が!
長々と失礼致しました。
私も上位者シードは当然だと思っています。
それに竜王戦は新四段にも最高位のチャンスがあるのは大いに評価できますし、それが簡単な道のりではないのもいいと思います。
ただ、竜王戦決勝トーナメントで、必然的に4、5、6組通過者を潰し合わせるのは、「決勝トーナメント」の意味がないと思います。
本文でも書きましたが、クラスや順位の優遇性を残しながら、下位クラス対上位クラスの対抗となるような改善を望んでいるわけです。
藤井九段には、がんばっていただきたいですね。(王位戦よりも竜王戦に)
5組優勝を右ブロックに持って来て、3組優勝と1回戦を作って、1組5位と2組2位を入れ替えるみたいな感じですかね。
少しは下位にもチャンスが増えるかなぁと、安易な自分勝手のトーナメント表ですが…
これくらいしかトーナメント表をいじれない様な気がします。
宜しくお願い致します。
>改めて考えたんですが、上位を優遇しながら面白くするのは難しいですね
わがまま言いましてごめんなさい。
>5組優勝を右ブロックに持って来て、3組優勝と1回戦を作って、1組5位と2組2位を入れ替えるみたいな感じですかね
ええと、3組優勝者と5組優勝者の1回戦を作るということは、山をひとつ下げる(3組優勝者は勝たなければならない数が1つ増える)のですね。そのため、4組優勝者と6組優勝者が初戦で当たることになるのですが、6組優勝者は1つ楽になる。
そして、2組2位と1組5位を入れ替えるのですから、2組2位は4組優勝者と6組優勝者の勝者と、1組5位は3組優勝者と5組優勝者の勝者と当たるということですね。
すばらしい案です。ただ、3組優勝者対6組優勝者、4組優勝者対5組優勝者になるほうがいいような気がします。でも、非常にすばらしい案です。
実は私も考えていました。
トーナメントの山型は同じで、左から1組優勝者、2組2位、3組優勝者、5組優勝者、1組5位、6組優勝者、(ここからは右の山)1組3位、2組優勝者、4組優勝者、1組4位、2組2位。
1組は5人も出場できるので、5位はおまけで、苦労して勝ち上がりなさいという思想です。
竜王戦の決勝トーナメントですが、ぼくは現状ではよくできていると感じていました。
(あくまで現状を踏まえた上であり、将来また変わる可能性はありますが。)
ですから、まさかこんな突っ込みをする人がいるとは思いませんでした(笑)。
このトーナメントになる前は、もう少し下位に有利にできていて、
実際、羽生五段(3組優勝)、藤井六段(4組優勝)、渡辺五段(4組優勝)と一気に竜王に駆け上った若手棋士もおりました。
一説には、当時まだ順位戦で下位の方だった(C1ですか?)羽生さんにビッグタイトルを取らせたいという思惑があったとか。
真相はさて置き、発足当時の竜王戦は若手の登竜門という要素も加味されていたようです。
しかし、時代は変わり、だんだん羽生世代はじめ実力者が1組にひしめき合うようになると、
1組から本線出場がたったの4人じゃ過酷すぎるということになり、
また、1組優勝者から挑戦者が出ないという奇妙なジンクスが続き、
1組優勝の価値を高めるために、現在のようなトーナメントに変えたというのが、ぼくの見方です。
もっとも、5組、6組にとって厳しかったのは発足当初からのことで、
これはおそらく、当時の囲碁の棋聖戦でのパラマス方式を取り入れたからだと思われます。
ぼくとしては、ポッと出の新人棋士やアマや女流に、簡単に竜王になってもらっても困るので、
あくまで、アマヤ女流も竜王になる可能性があるという建前を残しつつ、
現実には、その確率は天文学的数字という現在の方式でよいと思います。
長くなりましたが(笑)、今回の挑決トーナメント。
はい、顔ぶれは「地味」だと、ぼくもそう思います。
昨日、藤井九段が負けましたが、もちろん残念なことですが、反面、ホッとした気持ちも。
だって、まかり間違えて挑戦者にでもなられたら、
ぼくは心の整理ができませんもの。
(お前、本当に藤井ファンに叱られるぞ。)
これまでの対戦成績で分が悪い深浦九段が挑戦者になったら。
確かに脅威かもしれませんが、しかし竜王戦の舞台になると、その苦手意識がどこかに飛んでいきまからね。
ですから、むしろ豊島七段のように伸びシロのある若手の方が、本当の脅威かもしれません。
いずれにせよ、もう少しホネのある棋士に挑戦者になっていただかないと、
七番勝負が面白くありませんよ。
(ああ、ちょっと調子にのりすぎですね。)
>時代は変わり、だんだん羽生世代はじめ実力者が1組にひしめき合うようになると、
>1組から本線出場がたったの4人じゃ過酷すぎるということになり、
>また、1組優勝者から挑戦者が出ないという奇妙なジンクスが続き、
>1組優勝の価値を高めるために、現在のようなトーナメントに変えたというのが、ぼくの見方です。
ええ、そうでしたね。そのような記事を読んだか、私自身もそう感じた記憶があります。
>ポッと出の新人棋士やアマや女流に、簡単に竜王になってもらっても困るので、
>あくまで、アマヤ女流も竜王になる可能性があるという建前を残しつつ、
>現実には、その確率は天文学的数字という現在の方式でよいと思います。
ええ、私も同感です。
ただ、『将棋世界』や『週刊将棋』の展望で、4~6組からの上位進出がないと言うので、「それはシステムのせいだろ」と突っ込みたくなったのです。
それに、4~6組で潰し合うのでは決勝トーナメントの意味が薄れるとも思っています。
1組通過者をあと2人ほど増やしてもよいので、[1組や2組]対[4~6組]の図式を増やして欲しいです。
藤井九段は残念でした。
居飛車対振り飛車戦での中盤から終盤のへの速度計算に関して、最も精密そうな豊島七段と初戦で会うというのは、不運だったような気がします。渡辺竜王は、最終盤は厳密ですがここらあたりの速度計算は目分量でいきそう。
>いずれにせよ、もう少しホネのある棋士に挑戦者になっていただかないと、七番勝負が面白くありませんよ。
ふふふ、渡辺竜王は豊島七段が一番嫌だと思っているような気がします。