英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

全日本総合バスケットボール選手権大会 女子決勝 トヨタ自動車 vs JX

2013-01-17 23:11:10 | スポーツ
女子決勝 トヨタ自動車 アンテロープス vs JX サンフラワーズ
 トヨタ自動車アンテロープスの快勝だった。

★JXの敗因
①間宮の負傷
 やはり、これが大きい。もちろん、間宮の負傷だけで勝てなくなるようなチームではない。しかし、このことがいろいろな面に影響を及ぼしたのは間違いない。
 第3Qから出場し、シュートを決めたり、彼女の存在だけで渡嘉敷のマークが甘くなり攻撃が回るようになったが、やはり完調ではないのだろう、徐々に動きが落ちていった。

②間宮の穴を埋める選手の不調とその起用法
 間宮が負傷する前の全日本でのスターティングメンバーは、岡本、吉田、木林、渡嘉敷、間宮であった。負傷後の準決勝、決勝は間宮と木林に替えて宮澤と大神を入れている。ポジション的には渡嘉敷を間宮の代わりにセンターに、渡嘉敷が務めていたパワーフォワードに宮澤を、木林のスモールフォワードのポジションに大神を当てた。
 吉田、大神、岡本はオフェンスは自在に役割を変えることも可能であろう。しかし、これは間宮が健在で、間宮、渡嘉敷が十分にゴール下を支配していることが条件での話だ。3人の能力をもってすれば、間宮不在でも何とかなるような気もするが、大神もコンディションが充分ではなかったようだ。
 さらに、ディフェンスにおいてはさらに、パワープレーで低身長の大神を突かれることもあった。なので、宮澤の起用は良いとしても、間宮不在でガードを3人起用したこのスタメンは疑問に感じる
 さらに、4分足らずで宮澤を木林にチェンジ、4分30秒で大神を寺田にチェンジしたのも疑問。今大会のスコア表を見る限り、木林、寺田は得点が少なく、特に寺田はプレイ時間も少ない。もっとも、スコアに現れない働きもあるし、得点に関しては、間宮、渡嘉敷、岡本とスコアラーが揃っているので得点が少ないということも考えられる。
 ただ、木林はプレーにむらがあり、素晴らしいプレーをする日もあるが、悪い時には凡ミスや無駄なファールが多い。寺田も調子がいいようには思えなかった。間宮の負傷と、リードをされているプレッシャーの中での十分に能力を発揮できなかったのかもしれない。
 となると、結果論になるが、経験は少ないけれどポテンシャルが高い宮澤で押し通す方がよかったように思う。宮澤のプレイタイムは4分弱だった(1Qで退いたまま)。体調が悪かったのだろうか。
 その他、劣勢時に使える選手が少ないのも大きい。ガードの新原やセンターの山田は強敵相手に劣勢を打開するには厳しい。こうなると、田中や内海が抜けたのが痛い。
 吉田のジャンプシュートが多かったのも、攻撃バリエーションの少なさの表れ。パスする相手が見出せず自分でシュートを打つしかないことが多かった。途中からは、吉田のシュートを最終オプションと決めていたようで、切羽詰まってのシュートではなかったことは評価したい。
 渡嘉敷と吉田のコンビネーション、岡本や吉田のドリブルイン、渡嘉敷の高さとパワーで踏みとどまったが、ゲームをリードするのは適わなかった。
 さらに、メンバーチェンジ(選手起用)も納得できない。劣勢の上、先に挙げた選手層の薄さもあるが、渡嘉敷、吉田、岡本がフル出場、木林27分間、大神19分間、間宮17分間、寺田10分、宮澤4分、糸井3分間で、4人が出場なしだった。
 苦しい状況で主力3人をベンチに下げにくかったのかもしれないが、休ませることも必要だし、ベンチからコートを見ることもプラスになるはずだ。それに、ベンチメンバーを競った状況で使うのは、チーム力の底上げにもなるし、ベンチメンバーを入れてのプレーも普段から準備すべきであろう。(間宮が健在な状況での、ベンチメンバーを入れてのプレーは想定してあったが、間宮の負傷は想定外であったとは言えるが)

★トヨタの勝因
①見事な対JXの秘策・守備面
 正直に言うと、よくわからなかったが、1回ごとにディフェンスシステムを切り替えていたようだ。吉田のジャンプシュートが多かったのも、ディフェンスが効いていたからであろう。

②見事な対JXの秘策・攻撃面
 これも想像であるが、栗原を中心に矢野、川原らに3ポイントシュートを打たせるフォーメーションを多数用意していたようだ。
 もともと3Pシュートを多投するチームだが、意識して3Pを打っていたように思う。成功率が高いので打ちやすいということもある。32本中15本成功されては、さすがのJXも意気を削がれてしまう。
 選手起用も見事で、7人を上手に使い分けていた。起用しなかった選手は8人とJXより多いが、フル出場の選手はいない。

③プレーヤーが個々の役割をしっかり果たした
 リードしても差を詰められても、それぞれのプレーヤーが自分の役割を果たし、集中力を切らさなかった。特に、池田、鈴木が自由に渡嘉敷にオフェンスリバウンドを取らせなかったことも大きかった。
 あと、勝負どころで、矢野が立ちはだかる渡嘉敷越しにフックシュートを決めたのが凄かった。

 今回は、間宮の負傷、大神の体調不調もあり、JXは敗れた。決勝ではトヨタがうまくいきすぎたという気もしている。
 Wリーグのプレイオフは一発勝負ではないので、作戦的にもJXは対応してくるであろう。また、間宮らも万全に仕上げてくるであろうし、3試合以上となれば総合力勝負となり、やはりJXの優位だと考える。

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