英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『軍師官兵衛』 第46話「家康動く」

2014-11-17 22:58:08 | ドラマ・映画
秀吉死去後
家康と三成の小競り合い、そして官兵衛の決断の回であったが、
私がぼんくらなのか、理解できない事柄が多かった

疲弊した遠征軍、帰国
「父上、三成が博多に迎えに来ておりました。どの面下げて来られたのか?
 朝鮮から戻った者は皆、何の恩賞もなく、三成への不満が渦巻いております」(長政)
   ……≪いやぁ、来なければ来ないで、文句をつけたと思うぞ≫

三成に愚痴を言う小西行長
「疲れたであろう」(三成)
「それにしても長かった。七年に亘る戦、得るものは何もなかった。
 無用の仲違いがが生まれただけだ」(行長)
労いの言葉と、感慨と反省の言。
三成と行長って仲が良かったの?行長は官兵衛に何かと世話(秀吉のキリシタン排斥、朝鮮との交渉の尻拭い)になっていたはずだが≫
「加藤清正、黒田長政は我らを目の仇にしておる」(行長)
「このままでは徳川にはつけ入るすきを与えるばかり。
 豊臣家の御為にも、何か手を打たねばならぬな」(三成)
これを聞いた行長は、ぐっと身を乗り出し(“いいネタがあるぞ”という感じで)
「わしは朝鮮から兵を引く折に、あ奴のせいで酷い目におうたぞ」(行長)

「何があった?」(三成)

行長、「最後尾の行長を待たずに街を焼き払った」件で、清正らを訴える
 家康に弁明をする清正らに
「裁きをする者が、戦を知っているおる者ならよろしいが、そうでない者もおるようで」(家康の家臣)
「三成でございますな」(長政)
「おのれ~」(正則)
「我らを陥れんがための、謀略にござる」(清正)

「お主たちの彼の地での武功を思えば、このような訴え、取り上げることはないと、わしは思おている」(家康)
「されど今は、何事も、五大老、五奉行の合議で決めねばなりませぬ。
 殿の一存で訴えを退けるわけには…」(井伊直政、悔しそうに)
「このような理不尽、黙ってはおれぬ。できる限りのことはいたそう」(家康)
「ありがたきお言葉」(3名、ハハァ~と頭を下げ、感謝)

 三成への更なる敵愾心と五大老制への疑問、さらに家康への感謝の念を植えつけられる三名であった。
 三成にしてみれば、邪魔な清正らを排除するいい口実だと思ったのだろうが、完全に逆手に取られてしまった。
 家康の巧妙さもあるが、こうなるのは分かりきったことだと思うが……



秀頼、居城を伏見城から大阪城へ移す。初登場の利家、後見人に
 ≪今まで、どこにおったんや?≫と、大河ドラマファンから一斉に突っ込みが入ったはず。
 これに伴い、諸大名は大坂に集まり、伏見に戻らされる家康は孤立。北政所も淀に本丸を譲り、西の丸に移る。
 北政所は、争いを避けるため権力にこだわらない。


家康、大坂を脱出
 三成、行長、宇喜多に不穏な動きがあったと、家康が大坂から脱出したが、これは三成の評判を落とすための家康の謀略。

家康、大名同士の縁組を進める
 仲間を増やす家康の策だが、三成は大名同士の勝手な縁組はご法度として、家康を糾弾し、他の4大老を取りまとめ、大老職辞職に追い込もうとする。
 派遣された中老・生駒親正が家康を問いただす。
 秀吉の遺言を蔑ろにするものだと糾弾し、大老職にあるまじき行為だと4大老の言葉を伝えるが、
 「秀吉から直々に我が手を取られ“後を頼む”と大老職を託された自分を職を辞せと言うことこそ、ご遺言を蔑ろにすることではないのか!」
と、一喝。
 ≪なんで、こんな下っ端を遣わしたのだろうか?≫

家康派(清正、長政、正則)対三成、行長が一触即発状態に
「これ以上騒ぎを大きくしてはならぬ。徳川の思うつぼじゃ。
 徳川殿は争いを欲しておるのじゃ。ここで動けば、黒田は使い捨ての道具にされるぞ」
と忠告する官兵衛だが、
「黒田の義が立たない。徳川の道具にはならない」
とは長政は言うが、≪すっかり道具になっているぞ≫

 三成、利家を筆頭にして家康を討とうと動くが、官兵衛、乱入。
「前田様、お久しゅうございます」(如水)
「これはまた、珍しい御方じゃ」(利家)
 ≪“久しぶり”?、“初めまして”じゃないのか?≫
 ≪“珍しい御方”はお前の方だろ!≫


「前田様、あなたは天下人には成れませぬぞ」(如水)
 ≪え~!いきなりそれかい!≫
 “あなたの病は重く、命は長くない。家康を討って、さらにあなたが死ねば、天下は再び乱れる。天下万民のために、ここはお引きいただきたい”(意訳)と説得。
 利家が折れたので、家康も矛を収めた。
 ……という話だが、≪「前田様、あなたは天下人には成れませぬぞ」は、官兵衛得意のはったりだが、予告シーンの為としか思えないなあ≫

栄姫、登場!
 家康、姪の栄を養女に。
 それにしても、古参の家臣が「あんた、誰?」って。
 英姫でなく栄姫なのが、残念
 「さぞや、良きご縁に恵まれることでしょう」
 の言葉に複雑な表情の栄。“良きご縁”て……

心を苛む糸
 熊之助を止められず、せっかく授かった子も女子だった。
 自分を責める糸。あの快活な糸が…やはり世継ぎを産まねばならないという重圧は大きいのだろう。


利家、死去
 均衡が崩れ、清正、長政、正則、細川忠興ら七将が「三成を討て!」と決起。
 三成、宇喜多秀家、行長が一旦かくまったが、宇喜多屋敷から家康居城の伏見城に逃げ込む。
 ここで三成を清正らを引き渡せば、家康が謀反人となってしまうことになることを逆用
 難を逃れた三成は、笑いが止まらない


家康と如水、会談
「やはり、世はまた乱れましょうか」(如水)
「お主はどう思う」(家康、得意の開眼ポーズを取って)
「それは、あなた次第」(如水)

この後、三成の処遇の話になり、蟄居させるという家康の答えに
「隠居とは…それでは火種は消えませぬぞ」(鼻で笑う官兵衛)

「何が狙いじゃ」
「“命には使い道がある”黒田に伝わる教えと、長政殿から聞いた。
 実によいご教訓じゃ。石田殿の命にも、まだまだ使い道はある」

『徳川の狙いは天下を揺るがす大乱であった。
 三成が死に物狂いで見方を集める。
 国中の大名がどちらにつくか迫られ、敵味方のふるいを掛け、
 敵を一掃する』
これが、家康の狙いだったと官兵衛は悟る。

官兵衛の決断
「三成にも家康にも付かない。
 生き残るの事は無論、大事。
 しかし、わしは我が道を行く」
「天下を狙われますか」(善助)
不敵な笑みの官兵衛
「我ら、何処へなりとも、お供仕る」(太兵衛)
うなづく九郎右衛門(セリフなしかよ)
嬉しそうに家臣団を見やり、振り向き、朝日に誓う4人。

ナレーション
「黒田如水と家臣たちが、ついに最後の大勝負へと舵を切った瞬間であった」

かっこいい~……
…おっとっと、あまりに綺麗に決めたので、騙されるとこであった。
 確かに、最後のシーンはかっこいいけれど、いろいろ納得できないことがある。



 一番の疑問は、会心の逆転の策に、笑いが止まらなかった三成だったが、
 三成を討つという強硬手段に走った清正、長政たちが御咎めなしで、三成は蟄居。


 家康は如水に、
「そもそもこの騒動は、三成と行長がありもせぬ罪を言い立てて、ご子息(長政)たちを追い落とそうとしたことが始まり」
と話しているが、訴えたのは行長で、三成は手続きを取っただけ。それに、“ありもしない罪”ではなく、実際に清正たちは事実を認め、釈明している。

 その他の疑問は、先述と重複するが、行長に清正たちを訴えさせたこと。
 そんなことをしたら、嫌われるだけ。もしかしたら、嫌われ者という自覚がなかったのかな。

 あとは、家康が本当の狙いを黒田家の家訓を利用して仄めかしたこと。まあ、ドラマの演出・脚本としては面白いが、親切過ぎ。
 官兵衛も長政をたしなめる時に、「徳川殿は争いを欲しておるのじゃ」と言っているし、家康はやたら三成を挑発しているのだから、≪“軍師官兵衛”なら、ヒントをもらわなくても、気づけよ≫

 さらに、後の大乱が、家康の思惑通りに起こったにしては、けっこう危なかったと思うが……


 あ、そうそう、前話で秀吉に「それがしはただ……殿下の下で、世の乱れを治めたかっただけでございます」と言っていたよね。
 あれ、嘘だったの?
 実際の人物はともかく、先週の官兵衛はかっこいいと思ったのに、騙されたぁ!
 この際、あの清廉さで最後まで通してほしかったな。



 細かい動きが多かったので、まとまらない記事になってしまいました。
 それから、文中の表記が「官兵衛」になっていたり、「如水」となっていたりしますが、その時の気分です。
 気にしないでください。
コメント (2)
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