グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

政治の停滞は税金のロスである

2020年06月06日 | 政治
このところ政治の停滞が顕著になっている。
コロナ禍対策として喧伝されている持続化給付金もGoToキャンペーンも出だしから躓いてしまった。
特に持続化給付金については当初からスピードが命であると言われてきたが残念ながら支給手続きはさらに遅れそうだ。
コロナ禍対策以外でも政治の停滞は目立っている。
国家公務員の定年延長問題は検察庁法改正と絡めたおかげで法制そのものがどこかに行ってしまった。
東京オリンピックについては首相が「完全な形での開催」に拘り結局1年ほどの延期が決まったが追加コストをどこが負担するかでひと悶着だ。
そして今ではその「完全な形」すら見直しにかかっている。
そうそう、あの9月新学期制度検討も当分の間見送りになった。
憲法改正の前提となる国民投票法案も先送り、法案ではないが北朝鮮拉致問題も首相の強い意志だけは聞こえてくるが成果はサッパリである。
いうまでもなく政治の停滞はそれ自身税金の無駄遣いである。
冒頭の持続化給付金手続きの迅速化については首相も変に国対委員長任せにするのではなく自ら経産省に指示して早期解決を図るべきだ。
それが支給対象となっている中小事業者のためでもありひいては国民のためでもあるからだ。

米・国防長官の反旗に思う

2020年06月05日 | 政治
黒人暴行死抗議デモの鎮圧に連邦軍の動員を示唆していた米・大統領になんと国防長官が反対する意向を表明した。
激化する暴動に州警察だけでは不十分かも、と見た大統領の意思表示だったがまさか身内から反旗が上がるとは考えても見なかったのではないか。
大統領報道官もたまらず「大統領の信頼を失えば今後どうなるかは分かるはず」と脅しとも受け取れるような発言をしていたが果たして効果のほどは・・・?(笑)
一足先に国防長官の職を辞したマティス氏も現国防長官と同意見であることを明らかにしている。
これではさしもの大統領の強気の姿勢も旗色が悪かろう。
大統領選も近づいてきたし・・・、頭の痛いことだ。
ところで我が国では上記のように閣僚が表立って首相の意向に反旗を翻すことなどはここしばらくお目にかかっていない。
閣僚が自らの失態で閣僚の座を去ることはあっても自らの主張を通してその座を去ることはめったにない。
やり直しが利く社会になったのだからもっと言いたいことを言ってもいいのではないか、どの大臣が、とは言わないが・・・。(笑)

レオパレス21の再建問題に思う

2020年06月04日 | 経済
アパート賃貸大手・レオパレス21が1000人規模の希望退職を募集しているとのニュースがあった。
同社は昨年だったか、あるいはそれ以前だったか記憶は定かではないが違法建築の事例が明るみに出てその対応に追われていた。
対象物件の余りの多さに経営の行く末を危ぶんだものだが案の定昨年度に引き続き今年度も大幅赤字が見込まれ人員削減も已む無しということになった。
さらに昨今のコロナ禍で補修工事が滞り経営再建はさらに先送りされるのではないかと危惧される。
ここまで再建が長引けばもう自力だけでの再建は難しい。
といって助け船はなかなか現れない。
従業員は残るも地獄、去るのも地獄、といったところかもしれない。
実態を知る立場になかった従業員にはただ「お気の毒」としか言いようがないがそれぞれが自己責任の下で自らの居場所を見つけて欲しいと願うばかりである。
同じようなケースは業種は異なるがスルガ銀行もそうだろう。
親方日の丸の日本郵便でも同様のケースがあった。
根っこにある問題はどれも共通だ。
「みんなで渡れば怖くない」というのは決して真理ではないと銘記すべきだろう。

首相の「新々々3本の矢」に思う

2020年06月03日 | 政治
首相が経団連総会に宛ててビデオメッセージを寄せた。
その中で「世界最大の財政政策、前例なき金融政策、コロナ時代の成長戦略、という3本の矢を放ち経済を再生させる」と述べている。
うーん、かって何度か聞いたことがあるような・・・。(笑)
財政政策と言うと経済界には心地よい言葉かもしれないが財政健全化からはますます遠ざかることになりはしないか?
子孫にツケを回している現実を忘れてはならない。
そのうえで何をどうするか、なのだ。
前例なき金融政策について言えば我が国は既にマイナス金利という異常な世界にあって出口すら見いだせない状況にある。
さらに日銀が株高を支えるという構造も気にかかる。
さらなる金融政策って一体何?という感じである。
さて三番目の成長戦略なのだがこれがなかなかの難物だ。
首相は長期間にわたり1強時代を謳歌したのだがそれでも大した成長戦略などモノにできなかった。
今レームダックの状態であらたな成長戦略など描けるのだろうか・・・?
いまさらDX(デジタル・トランスフォーメーション)なんていわないでよ、マイナンバー・カードすら満足に動かないのに・・・。

米国の黒人拘束死抗議デモの暴徒化に思う

2020年06月01日 | 政治
米国の黒人拘束死を巡る抗議デモが大変な騒動になっている。
ミネソタ州で発生した白人警官による黒人の拘束死に抗議するデモは全米中に拡大し暴徒化する恐れさえ出てきた。
25都市では夜間外出禁止令が出されたようだがトランプ大統領は治安維持に軍隊の投入も辞さない構えのようだ。
果たして武力の制圧で本当に沈静化するのであろうか。
トランプ大統領は中国の香港弾圧政策を非難する一方で自国の人種差別事件には躊躇なく軍隊を投入する・・・これには「ちょっと虫がいいのでは」と考える人々は多いのではないか。
香港でも米国でもそうだが武力での制圧は根源的な解決にはならない。
米国の例でいえば黒人を死に到らしめた元警官の法的処置を急ぐことだろう。
殺人容疑で逮捕したということだから法に則り粛々と処分したらいい。
武力制圧は結局怨念を倍加させ地下に潜らせるだけだと思う。