米国の富豪で戦史ファンのポール・アレン氏が水深1000メートルの海底に眠る戦艦武蔵を発見した。
氏の執念には本当に敬服する。
戦艦武蔵の船体は相当散乱していたようだからやはり自爆が致命傷になったのかもしれない。
多くの攻撃を受けながら自力走行を続けた後の自爆だとしたら何やら死期を悟った戦国武将を連想させる。
戦艦武蔵は1942年に就役、翌1943年には非業の死を遂げた山本五十六連合艦隊長官の御霊を日本に運んだのだが何とその時の雄姿を近所の古老が憶えていた。
船体があまりに巨大過ぎて横須賀軍港に直接着岸できなかったとのことだ。
フィリピン・レイテ沖に沈んだのはその翌年1944年だったからこの「不沈戦艦」が沈まずに活躍した期間はそう長くない。
そしてその船体を70年ぶりに探し出したのは宿敵米国の富豪だった。
氏は艦を引き上げて日本に寄贈してもいいといっているようだがこのままそっとしておいてやったらどうかと思う。
折角70年かけて安住の地を見つけたのだから。