アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

市に虎声あらん

2013-10-20 18:42:11 | 
『市に虎声あらん』 フィリップ・K・ディック   ☆☆  唐突に出版された、フィリップ・K・ディック幻の処女作。SFではなく普通小説である。ページ数も多く、みっちり書き込まれていて、当時まだ25歳だったディックの力のこもり具合が分かる。翻訳者の阿部重夫と山形浩生があとがきで本書をかなり褒めているので、つい期待してしまったが、やはり満足な出来ではなかった。まあ、それはそうだろうな。ボツになって机の . . . 本文を読む