幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「偽善入門 浮世をサバイバルする善悪マニュアル」小池龍之介著 ”偽善から始めてみる!”

2017-12-25 09:03:36 | 本の紹介
・安心偽造ツールⅠ 仕事
 「自分の個性を活かせる仕事で自己実現をしなければならない」というメッセージに煽られ、強迫的に「自分らしい仕事」を探し続ける姿勢は、「自分はかけがいのない存在だもんね」と安心したいからこそのものでしょう。しかしながら「自分らしさ」に執着するあまり、目の前の仕事が手につかず「転職したいな」などと考えようものなら、余計に不安になりますから、皮肉なことです。

・安心偽造ツールⅡ 恋愛
 現代において、強迫神経症的なまでに誰もが駆り立てられているのは、「恋愛ごっこ」というゲームです。そのゲームにおきましては、「私は他の人ではなくて、あなただけを愛する。その代わりに、あなたは絶対に他の人ではなくて、私だけを優先的に愛するべきである」という暗黙のルールが幅をきかせています。
 ここで見逃しててはならないのは、「私があなたを愛する」という点ではなく、「あなたは、このかけがえのない私だけを愛するべき」というところに力点が置かれているということです。つまい、自分は恋人に優先的に選択されることによって、「交換不可能な価値のある存在である」という事故イメージを補強することに役立てているのです。

最初はインチキでもよいのです。嘘っぽくても、綺麗ごとでも、偽物っぽくてもよいのです。つまり、偽善でもよいのです。最初は、10%しか善の混ざっていない、90%は不純な添加物が入った偽善でしかなくても、その10%を大切にして丁寧に芽を育てて参りますから、やがてそれが15%、20%といったゆおに、より純粋度の高い、自分や周りをハッピーにするものへと性ty9王してゆく可能性があるのですから。

怒りのカルマというガソリンを増やせば増やしますほどに、誰のどんな行為を受け取っても、世の中のどんな現象に触れましても、常に落ち着かなく不愉快でイライラしてしまう、不幸で汚れた人格が出来上がって参ります。怒ることにより、相手を攻撃しているつもりかもしれませんが、真理の立場から見ますなら、実際それは相手を傷つけるものではなく、自分自身のガソリンの濃度を高め、自分自身を傷つけ、自分自身が何も楽しめなくなっていくのがオチなのです。

怒りのカルマに流されますと、それが自らに蓄積され、染み込み、習慣化して参ります。

法句経163番
「不善なこと、己のデメリットになることはやりやすい。ためになること、善いことは実になしがたい」

・偽善も善
 ここであえて、偽善でもなんでもいいから、その嫌悪感や恥ずかしさを突破することができますなら、物語は確実に少し展開いたします。たとえ偽善でもいくらかは自分の心を良い方向に導いてくれるのだということを、実感を伴いながら、肚(はら)に落とし込むことをお勧めいたします。

・重要なのは、「偽善は単発で終わらせてはならない」ということです。
 あえて相手にして差し上げた偽善的行為の内訳が、20%の善と、80%の不善から成り立っているといたしましょう。その20%分の善が自分の心や体に対してあたえてくれた影響に対して自覚的であるように努めますなら、「ああ、これはこんなに心地よいものなのか。こんなに心地よいものなら、これからももっと高めて繰り返していこう」という気づきが、頭の知識としてではなく、肚の底から体得された感覚として自らの心の深部に定着してくれるのです。その結果、次回、似たような場面に立たされ、似たような偽善行為をするときには、偽善の中の善の割合が25%だったり30%へと自然に高まってゆくものです。

法句経165番
「自ら悪を服用すれば自ら汚れ、自ら悪の麻薬を服用しなければ、自ら浄まる。浄いものも浄くないのも、自分しだい。人は他人を浄めることはできない」

感想
ボランティア活動はまさに、偽善と善が混ざっていると思います。
ボランティアでしてやっているのだからと下記の考えの方がいらっしゃいます。
・ドタキャンは仕方がない。
・約束の時間には遅れても良い。
・相手から感謝の言葉があるべき。
だったら、こういう人はボランティアしなければとの意見もありますが、ボランティアしていくことで、見方や考え方が変わっていきます。
偽善の比率が下がっていくのだと思います。

米国の病院のボランティアディレクターに質問したことがあります。
「メディカルスクールへの推薦状が欲しいために病院でボランティアするのはボランティアの精神ではないのでは?」
ディレクター曰く、「それでも良い。医者になる人がボランティアを体験することが何か得るものがある。それがきっと医者になった時に大きな働きをする」。
体験してみること、やってみること、まさにこの本はそれを勧めている内容と受け取りました。