布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

古墳が物見台の中世城、松ヶ崎城まつり

2009-10-18 | 歴史
お城といえば、普通は、石垣や大手門、そして天守閣を思い浮かべるが、それは近世のお城。中世、室町時代や戦国時代までの、お城というのは自然の地形を利用したものが多く、大体において小高い山林の中に堀や土塁等をめぐらしている。しかも、その中に居館があったのは、そんなに多くない。
市内の松ヶ崎にあるお城も実は、その一つであるが、多くの中世城が開発によって姿を消していく中で、中世城の輪郭を比較的はっきりと残している数少ない城跡といえる。この城跡については、家の近くということもあり、何回となく、本ブログで取り上げ、その保存の状況を紹介してきております。
現在、この松ヶ崎城跡をフィールドとして、自然と歴史にふれる「松ヶ崎自然塾」が市の高田近隣センターの主催で10月15日から12月3日まで行われていますが、この開催期間中である11月に、ここを舞台としたお祭りが開催されますことは大変有意義なことと思います。なぜなら、この城跡、2004年7月1日に、柏市文化財の史跡に指定されているにもかかわらず、昨年、2008年の今ごろ、開発工事により文化財としての存亡の危機に見舞われていたのです。
それが、市と関係者の努力により、和解ができ、一般公開のための整備を終え、今年の4月から公開されていますが、まだ、関心は関係者等が中心で、一般の市民まで浸透してないように思えます。もちろん、この間に関係者は、市民を対象に見学会や講演会等を開催してきており、それなりのアピールはされています。
更に、これらを拡大するために、どうやら、初めての、第1回目の松ヶ崎城まつりを開催するようですね。主催は、これまで、この松ヶ崎城址の保存に中心的な役割を果たしてきた市民団体である手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会です。
保存になったとはいえ、10年後までに、買い取りしなければ、また、契約の更新の問題が出てきます。買い取るにしろ、更新するにしろ、この文化財への市民の関心が薄ければ、この松ヶ崎城跡はその時にどうなるかは予断を許さないでしょう。
その意味で、こうした祭りは、市民の協力を得る一番効果的な方法かもしれませんね。
それと同時に、松ヶ崎城跡といっても、何の目的で誰がいつ造ったかがはっきりとわかっていないという事実を踏まえ、その解明に努力していくことも大切なような気がします。個人的には、特にこの松ヶ崎城があった台地から、縄文早期の土器が出土し、古墳が3基あって、平安時代の住居跡(建物跡)も発掘で検出されていますから、これらについても、今後より一層の解明と、これらの古代人と松ヶ崎城との関連の考察も必要かに思えますが。
なお、気がかりなのは、この3つの古墳の扱いです。すごく雑な感じがするがーー。古墳って古代の人のお墓ですよね。もう、中身は発掘してないとしても、敬意を払い、登れないように柵をするとか、登ることの禁止の立て札を立てるとかは、必要ないんですかね?
さて、それはそれとして、この祭りのサブタイトルは、~みんな集まれ!わたしたち庶民のお城でお祭りだ!~だそうですので、さっそく、以下にその概要を紹介します。
開催日時    11月15日(日)10時~16時
開催場所    松ヶ崎城跡
           ※所在地: 柏市松ヶ崎491-8
内  容     ☆城跡遺跡見学会  1回目 10時半~、2回目 13時半~、 
          ☆和太鼓と琴の演奏
          ☆獅子舞、ほか
          ☆クイズラリー(適宜)
          地元野菜や本「手賀沼が海だった頃」のプレゼントがあります。
対  象     どなたでも
費  用     無料
主  催     手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会
問い合せ    川上 TEL: 04-7132-2390
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