千葉県農林水産部水産局漁業資源課が3月19日、水産物(3月10日に漁獲されたフナ)のモニタリング検査結果を公表した。ご周知のように千葉県では、東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連して、県内の水産物の安全確認を行うため、モニタリング検査を行っています。
今回分析した手賀沼で3月10日に漁獲されたフナは、放射性ヨウ素不検出、放射性セシウム400ベクレル/kgで、暫定規制値以下でしたが、4月1日以降の新基準値100ベクレル/kgを超えております。この結果を踏まえ、千葉県は手賀沼漁協及び我孫子手賀沼漁協に対し、フナの出荷を自粛するよう要請しました。なお、モツゴについては、3月12日の結果により、出荷を自粛するよう両漁協に対し既に要請しているところです。
<分析結果>
分析機関:いであ(株)
採取日 :3月10日
品目:フナ
漁場:手賀沼
(単位:ベクレル/kg)
放射性ヨウ素131 放射性セシウム134 放射性セシウム137 分 析 結 果
検出せず 160ベクレル/kg 240ベクレル/kg 暫定規制値以下
(8.2未満注1)
※暫定規制値(魚)
放射性ヨウ素:2,000ベクレル/kg
放射性セシウム:500ベクレル/kg
注1:検出限界値未満であることを示す。
測定時における検出限界値は以下のとおりです(単位:ベクレル/kg)
フナ:ヨウ素131「8.2」、セシウム134「8.5」、セシウム137「7.0」
注2:3月12日のモツゴの結果※ヨウ素不検出、セシウム171ベクレル/kg
問い合せ:農林水産部水産局漁業資源課 電話043-223-3606
以上が千葉県が公表した手賀沼の魚のモニタリングの結果ですが、まず、結論から言えば今年の4月から規制値が一段と厳しくなる状況から、この2つともが出荷の自粛要請がでるのはやむをえないでしょうね。
というより、出るべきものが出たという感じでないでしょうか。問題は、これからです。各市の除染計画に基づく、各町会、自治会等が民有地の除染をこれから実施して行く訳ですから。手賀沼に流れ込んでいる大津川や大堀川を通じてこれらの除染水が流れ込んでいったとしたら。
この2つの川の流域は柏市だけでなく、松戸、流山、我孫子等と重点調査区域が軒並み入っている。河川に流さなず、下水に流せば手賀沼の終末処理場がパンクするし。問題は、民有地の除染に使用した水をどう処理するのかということでしょう。
どこかの計画では、除染土壌同様、除染水も除染した民有地に埋めておくということなのか、それともこれまでどおり勝手に側溝や下水へそのまま流し込んでもよいものでしょうかね。きちんと実地可能な方針を明示していただきたいです。
何十年と続いた日本一汚れた湖沼の汚名をやった返上したばかりの時期に、今回、再びこのセシウムにより汚名を背負いたくないですよね。でもね、希釈でこの問題を解決しないでほしいと願うのは多くの方の願いではないでしょうか。北千葉道水路から大量の江戸川の水を手賀沼に流し込んで、手賀沼をきれいにしたつもりになるのは、つけを利根川や河口の銚子のほうにそのつけを回すだけのは・・・。