布施弁天界隈の自然と歴史情報

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見返り美人図の菱川師宣は千葉県出身!

2009-06-16 | 歴史
昨日は、通勤途中に、子供たちを見かけないと思ったら、6月15日(月)は、千葉県の県民の日で、公立の小・中・高学校は休みだったのですね。新型インフルエンザの地域では、19日までは、子供たちは外へも出られないそうで、大変でしょうが、それまでに、このインフルエンザが鎮静化してくれることを願わざるをえません。
さて、昨日の県人の日にちなんで、房総にゆかりのある人の記念館を紹介したいと思います。浮世絵の始祖といわれる菱川師宣、「見返り美人図」で有名な菱川師宣のことですが、彼は、安房国保田(現在の千葉県安房郡鋸南町)の出身なのです。ですから、その生誕地には、浮世絵を専門に展示する日本でも数少ない美術館である菱川師宣記念館があります。そこには、師宣の作品を中心に歌川広重、豊国、国芳ら後の浮世絵師たちの作品も展示、浮世絵の歴史、浮世絵から見た江戸庶民の風俗を紹介されています。
では、以下で、写真の同記念館が発行しているパンフレットより、引用させてもらいながら、菱川師宣について説明しマス。
「見返り美人図」の作者であり、浮世絵の祖である菱川師宣は、1630年頃、安房国保田で7人兄弟の第4子長男として誕生。幼い頃より絵を書くのが好きだった師宣は、家業である縫箔刺繍(ぬいはくししゅう)業の下絵を描くかたわら、漢画や狩野・土佐派を独学し、画技を磨く。その後、江戸に出た師宣は、江戸庶民を題材とした風俗画を描く事を心掛け「見返り美人」に見られるような即時の女性美を追求し、「浮世」と呼ばれた当時の世相にマッチした新しい絵画様式を確立しました。
当時、「菱川やうの吾妻俤(あずまおもかげ)」と俳諧によまれたように、独自の美人画様式は、大衆的な支持を受け流行しました。
落款には「房陽」「房国」という文字を入れたり、保田の別願院には、父母、親族の供養のために梵鐘を寄進しています。1694年6月4日、江戸で亡くなり、遺骨は別願院に葬られたと思われます。保田駅の近くには、師宣生誕の地、別願院があります。
現存する最初の署名入り本は、1672年(寛文12年)の「武家百人一首」であり、しかも、江戸の挿絵画家として、おそらく最初の署名例と考えられています。
生涯に100種以上の絵本・挿絵本、50種以上の艶本(えんぼん)、絵づくし類、名所案内記、金平(きんぴら)本、仮名草子、和歌集を残しています。
以上、引用ですが、そこで、7月7日(火)から開催される、江戸の遊び心~浮世絵おもちゃ絵・戯画・風刺絵~という展示会を紹介します。浮世絵には戯画やおもちゃ絵というジャンルがあるそうです。時に幕府を風刺したり、動物を擬人化したり、子供向けに切り抜いて工作できたりと、いろいろと庶民が楽しんだ浮世絵で、幕末から明治にかけて流行したそのおもちゃの世界を紹介する展示会が下記の概要で開催されます。時期的にも夏休みとも重なりますので、ご家族とご一緒に、房総の海に行くついでに、ご覧になってはいかがでしょうか。ちょうど国道127号から海水浴場に向かう鋸南道の駅と鋸南町中央公民館の間にあります。
開催期日    7月7日(火)~9月13日(日)
開館時間    9:00~17:00(入館は16:30まで)
開催場所    菱川師宣記念館
           ※所在地:安房郡鋸南町吉浜516
休館日     月曜日(祝日の場合は翌日)
入館料      大人500円、小中高生400円
主  催     菱川師宣記念館
アクセス     JR内房線保田駅又は安房勝山駅下車でバス約5分又は徒歩20分
          国道127号線沿(無料駐車場完備)
問い合せ    TEL(0470)55-4061 菱川師宣記念館
なお、毎月第4土曜日午後には、浮世絵版画の多色摺を体験できるコ-ナ-を設けてあるそうですよ。
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