布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

熊手を買えば福が来る酉の市!?

2007-10-31 | 歴史
2007(平成19年)11月の酉の日は、11月11日(一の酉)と11月23日(二の酉)の2回で、3回あると火事が多いと言わる3の酉はありません。
さて、市内にはお酉様の愛称で呼ばれている大鳥神社が旭町にありますが、この神社は、おもしろいことに、香取神社の境内の中に並んで立っているのです。しかも、両方とも新しく明治以降に祀られたようです。
具体的に言うと、香取神社は、明治22年、開拓村民の心よりどころとして勧請、創建したようで、社殿は瓦葺入母屋造で、本殿は瓦葺切妻造となっている。そして、明神鳥居は、最近、昭和57年に建てられている。一方、大鳥神社は、もっと新しく、昭和37年に勧請、創建したようで、拝殿、本殿ともに神明造(妻入)で、鳥居は共通となっている。この大鳥神社の総本社は、和泉国一の宮の大鳥大社である。
さて、この広くないお酉様でも、酉の日に、酉の市が開かれ、多くの人が訪れます。そして、おかめや招福の縁起物を飾った「縁起熊手」を売る露店が、ところ狭しと立ち並びます。この時、市を開催する寺社からは小さな竹熊手に稲穂や札をつけた「熊手守り」が売られるが、これは、福を「掃き込む、かきこむ」という意味があるらしい。なぜ、熊手が売られるかというと、熊手は、鷲が獲物をわしづかみすることになぞらえ、その爪を模したともいわれ、福徳をかき集める、鷲づかむという意味が込められているらしい。
そして、この熊手の買い方としては、熊手商と買った(勝った)、まけた(負けた)と気っ風の良いやり取りを楽しんで買うものとされ、商談が成立すると威勢よく手締めが打たれる。中には、商品額をまけさせて、その差し引いた分を店側に「ご祝儀」として渡す「粋な買い方」をする人もいるようですね。手締めはこの「ご祝儀」を店側が受け取った場合に行われる場合が多いようです。また、熊手は年々大きくしてゆくものだと言われています。
この酉の市、各地の鷲神社(おおとりじんじゃ)の祭礼。古くは酉の祭(とりのまち)と呼ばれ、大酉祭、お酉様とも呼ばれる。しかし、酉の市で縁起物を買う風習というのは、関東地方特有の年中行事らしいのです。
鷲神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀り、武運長久、開運、商売繁盛の神として信仰され、我孫子市の久寺家にも鷲神社がある。関西では先に書いた大鳥大社(大阪府堺市西区)が本社とされるが、関東各地にある鷲神社との関係は明らかでないようである。関東では、鷲宮神社(埼玉県北葛飾郡鷲宮町)が鷲神社の本社とされるが、我孫子にある鷲神社との関係はわかりませんでした。
江戸時代後期から、最も著名な酉の市は、浅草の鷲在山長国寺(じゅざいさん・ちょうこくじ、法華宗本門流)境内の鷲大明神社(東京都台東区千束)で行われた酉の市である。浅草の鷲大明神は妙見大菩薩(みょうけんだいぼさつ。)とも呼ばれて、鷲に乗った妙見菩薩の姿として描かれ、長国寺境内の番神堂(鷲大明神社)に安置された。11月の酉の日には鷲妙見大菩薩が開帳され、酉の市が盛大に行われるようになったようである。写真は、市内旭町にある大鳥神社であり、11月11日(日)にお出かけしてみてはいかがでしょうか?
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