布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

手賀沼の水源と伝説の沼“こんぶくろ池”

2007-09-29 | その他
市内の十余二正蓮寺の山中に、その形が小袋に似ているいる池があり、この池は“こんぶくろ池”と言われている約22ヘクタールにの森に囲まれた池で、地表からしみ出る珍しいタイプの0.5ヘクタールの小さな湧水池です。森には、江戸時代の野馬土手も残っています。昔は、池は馬の水飲み場であり、また、農民の飲み水として使われていました。
さて、この池は手賀沼の四大水源の一つと言われている。鎌ヶ谷市の粟野(初富)の入道池、同じ鎌ヶ谷市佐津間のひょうたん池、柏市酒井根のでいだらぼっち(いぼ弁天の池)と、この“こんぶくろ池”と言われている。
そして、この“こんぶくろ池”には、いくつかの伝説が残っているので、そのいくつかを紹介してみよう。まず、巨人伝説。今はなくなっている根戸の土瓶が池(法華坊遺跡の東)とこのこんぶくろ池が、巨人でいだらぼっちの一対の足跡だという巨人伝説。それから、むかし、この池に片目で、人間そっくりのいびきをかく大蛇が住んでいて、手賀沼との間を往復していたという大蛇伝説。また、「オイテケ」伝説。池のほとりの木の枝に小袋がかけてあるのを誰かが持って帰ろうとすると「オイテケ、オイテケ」という声がするという伝説。その他にも、いろいろな言い伝えも、恐い言い伝えがあるようだが、要は、これらの伝説や言い伝え類は、大切な水源が荒らされないように、人を寄せ付けさせないためのものとあったと思われる。
しかし、昭和40年代以降、この近くにある工場排水や家庭排水が、人よりも恐ろしく忍び込み、こんぶくろ池周辺の環境を破壊している。こうした現状に対して、あちこちの市民団体や行政も力を入れ、コンサートやゴミ拾いやその他の環境整備を行っている。もちろん、それらの活動報告の報道も大々的に行われていることは、ご承知のことと存じます。今回は、その市民団体の一つである柏530(ごみゼロ)の会主催のこんぶくろ池裏の森のゴミ拾い活動の概要を以下に紹介します。
開催日時      平成19年10月28日(日)
            午前9:30~11:30 小雨中止(翌週の同曜日に延期)
集合場所      国立がんセンター前(9:30)
活動内容      こんぶくろ池裏の森のゴミ拾い
持 ち 物       火ばさみ、軍手、お茶、弁当(適宜)
             ごみ袋は530の会で準備します。
対   象      どなたでも可
費   用      無料
主 催 者      柏530(ごみゼロ)の会
問い合せ 往田(いくた) TEL: 04-7131-8691
そ の 他 活動しやすい服装でお出かけ下さい。
私、個人としては、環境問題のアプローチより、歴史的な言い伝えや伝説の保存の観点からの自然保護活動も行って欲しいなーと常々思っているのです。昔は、池から湧き出した水が湿原帯をつくり、倒木した木々が重なり合って異様な雰囲気が醸し出され、まさに言い伝えの雰囲気そのままであった。でも、なにもかも、環境問題の観点から整備されすぎると、綺麗になりすぎ、人間の畏怖心・恐怖心をあおるものが無くなって良いのかと、いつも、いつも思っているのです。それで良いのかと。
コメント
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