さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

新幹線の台車の亀裂考

2018-03-01 10:47:15 | 抜き書き


<車両の製造過程で、最も優先されるべき安全性がないがしろにされていた。 JR西日本の新幹線のぞみの台車枠で亀裂が見つかった問題は、製造元の川崎重工業が社内規定に反して鋼材を削っていたことが判明した。鋼材の厚さが基準未満だった川重製の台車はJR西、東海で計147台に上り、JR側も含めたチェック体制の不備が浮き彫りになった。・・・・・亀裂が生じた台車枠の製造経緯は、製造上の注意事項などに反した現場作業責任者(班長)の判断と、作業を現場に任せきりにしていた同社生産技術部門のずさんな品質管理体制だった。> 2018/03/01付 YOMIURI ONLINE 「川崎重、ずさんな品質管理体制…新幹線亀裂」より抜粋

飛行機より車より安全だと信じてた 電車/新幹線が その造りから危険なものだとは知らなかった。

川崎重は製造会社なのに 現場を管理する人間は班長だけなのだろうか 強度や部品間の相関関係をみる 人間(設計/生産技術/品管)は現場に立ち入れない会社なのだろうか ブラックな工場だ。

(注)車両製造は 設計は発注元ですので、製造会社は 図面を外注先に渡して部品を造らせ(ほとんどの車両部品は外注もの)、集められる部品を プラモデルのように (溶接などで)組み立てるだけのようです。

川崎重は 車両のほかに ヘリ、潜水艦、船舶、単車、建機など 安全が第一の輸送機器を国内外で造る会社。当件はこれらの製品全般の品質にも疑念を生じさせるものでしょうし、日本製品の信用問題にもなるでしょう。日本製と競合する海外メーカーは 特に日本を後追いする 周辺国メーカーは これを宣伝材料に使うでしょう。

川崎重の問題点は 多くの日本の製造業が直面する 製造現場の親分が幅を利かせる といった問題を含んでいます。これは戦後のブルーカラーのやる気↑ 待遇改善を図った(現業職と事務職との差別撤廃)の影響もあるのでしょう。また 若者の現場離れ、外国人労働者増を内包する問題でもありますので、なかなか対応は難しいでしょうが、製造現場での品管は 今や 日本の 唯一といっていい お家芸ですので、川崎重は 当不祥事を契機に 率先して 現場での新たな品管体制を築いてもらいたいのもです。
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