「ハンガリー語で上演される劇があるんだって!」
友人達がその情報をもたらしてくれた。
だったら行かない手はない!
東京芸術劇場のリニューアル記念「ショックヘッド・ピーター」という音楽劇。
ハンガリーのオルケーニ劇団の来日公演だそうな。
ところで、開演45分前、劇場前の広場では、羊たちの放牧が始まった。
見づらい画像でごめんなさい。
羊飼いに連れられた4頭の羊。
牝羊は囲いの中に入れられ、一頭は毛刈りでモジャモジャの毛をクルクルッと刈り取られる。
バケツから水を飲んだり、観客の子どもからエサをもらったり、放尿をする羊、乳搾りをしたミルクは観客に配られる。
その間、雄羊は囲いの外で観客にちょっかい、けっこう巨大な羊なので、泣き出す子供もいたりする。
雄羊が囲いの中に入ってからは、交尾の場面もあったり。
そして、最後はオオカミ(たぶん)が現れ、羊は逃げ出す。
羊飼いがオオカミを追い払い、羊と共に去っていく。
何とも不思議な無言劇でしたけどね、でも面白かった~!
そして、メイン。
副題が「よい子の絵本」というの。
観客に、ドクターが絵本を読んでくれるという設定。
配役の子供は、男優さんが女の子を(すごい迫力!)、女優さんが男の子を、おばあちゃん女優さんが赤ちゃんをというふうに、かなり諧謔的。
内容も、けっこうきつい!
例えば、夫婦が「この子のおでこは俺に似てる」「鼻は私ね」と言い争って、赤ちゃんの鼻やおでこを引っぺがしてしまったり。
「マッチで遊ばないで」って言われた女の子は、ママの留守にマッチで遊んで焼死。
「指しゃぶっちゃダメよ」って言われた赤ちゃんは、指をしゃぶったら、全部の指をはさみでちょん切られたり。
「スープなんて嫌い」って食べなかった子は、やせ細って死んじゃった。
「でもいいのよ、次を作りましょ!」って最後はみんなで歌う。
なんていう、すご~い極端なお話し。
あんまり内容がすごすぎて、深刻にならずに、笑おうかっていう感じかな。
小さな子どもには、きっと無理かもしれない…。
でも、そこそこ笑って、楽しめた。
私の席のお隣は、ハンガリー大使館の職員さんがお二人。
休憩時間にちょこっとご挨拶をした。(へへ、ハンガリー語でです)
彼女たち曰く、「まあ、字幕読まなくても楽しめるでしょう?」
「いえいえ、聞き取りは苦手なんです」と返事をした。
さて、実際ハンガリー語は聞き取れたんでしょうか?
まあ、そこそこにはね。
字幕があるので、話されることの内容がわかって聞くと、けっこう聞き取れる。
ちょっとうれしかった~。