カンボジア経済

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アジア開発銀行 カンボジアの農業近代化を支援

2018年07月18日 | 経済
 7月4日、アジア開発銀行(ADB)は、気候変動に対する強靭化と最新技術を活用した農業近代化を支援するため、9000万ドル(約101億円)の借款をカンボジアに供与すると発表しました。「気候に優しい農業関連産業バリューチェーンセクタープロジェクト」は、ADBに加えて、緑の気候基金(GCF)から、1000万ドル(約11億円)の借款と3000万ドル(約34億円)の贈与も得て実施されます。緑の気候基金からの資金支援を受けるのはカンボジアでは初めてとなります。
 カンボジアで農業関連産業(農産物の生産、加工、運送、貿易等)は、GDPの33.7%を占めており、重要な産業となっていますが、インフラの不足、洪水や干ばつ等に対する脆弱性等により、開発が不十分な状況にあります。本事業では、米、トウモロコシ、キャッサバ、マンゴー等のバリューチェーンの競争力を強化するため、灌漑設備のリハビリや農協の拡充、農村道路(farm-to-market road)の改善、農産物の品質チェックインフラ整備等を実施するとしています。また、先進技術として、レーザーを使った圃場整備、情報通信技術の導入による天候や市場情報の活用を図るとしています。
 カンボジアは南部経済回廊でこの地域との連結性を高めており、農業関連産業についても、バリューチェーンの高度化によって、更に発展が見込まれます。
 カンボジアの国内政治状況を理由として、米国やEUが援助を絞りつつある中で、アジア開発銀行や緑の気候基金が大口の援助を供与したことは注目されます。

アジア開発銀行の新聞発表(英文です)
https://www.adb.org/news/adb-supports-climate-friendly-innovative-solutions-boost-farmers-incomes-cambodia

緑の気候基金(GCF)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ch/page1w_000123.html


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