『磐城誌料歳時民俗記』の世界

明治時代の中頃に書かれた『磐城誌料歳時民俗記』。そこには江戸と明治のいわきの人々の暮らしぶりがつぶさに描かれています。

陰暦10月10日 小児喘息除けのお呪い

2008年01月01日 | 伝説
大須賀筠軒(天保12(1841)年~大正元(1912)年)が、
明治25(1892)年に書き記した
『磐城誌料歳時民俗記』(歴史春秋社刊)を
ひも解くこととします。
どうぞ、お付き合いください。

さて、『磐城誌料歳時民俗記』の陰暦10月10日の項には、
次のような記述もあります。

大ナル草履ヲ門戸ニ常ニツリオク家モアリ。
是ハ小兒ノ咳疾、くつめきノ禁厭(マジナイ)トゾ。

これを現代的な表現に改めると、
次のようになるかと思います。

大きな草履(ぞうり)を門口に
一年中吊り下げておく家もあるが、
これは小児喘息(ぜんそく)にかからないための呪いだ。
コメント
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