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続;壬生さんのカンデンデン

今日の東京は一日曇り空
勤めから帰る頃には、ポツポツ 降り出してきました。

写真は今月8日に行った「壬生狂言」の解説本。

A6版と小ぶりでポケットにスッポリ収まる薄手なのと、200円也というお手軽さに加えて、壬生狂言の歴史や30ある出しもののあらすじが書かれていて、狂言初心者の私にピッタリなパンフレットです!
解説の「解」の字は、「角」ヘンに「羊」という、普段見慣れない字です。

以下の、狂言の「解説」は、このパンフからの抜き書きです。

壬生寺に訪れた日の記事にも書きましたが、「壬生狂言」とは正しくは「壬生大念佛狂言」と言い、「壬生さんのカンデンデン」という愛称と共に、700年前の鎌倉時代から京の庶民大衆に親しまれてきました。

鎌倉時代、壬生寺を大いに興隆した円覚上人は、正安2年(1300年)、壬生寺において「大念佛会(だいねんぶつえ)」という法会を行いました。この時に上人は、拡声器とてない昔、群衆を前にして最もわかりやすい方法で仏の教えを説こうとして、身ぶり手ぶりのパントマイム(無言劇)に仕組んだ『持斎融通(じさいゆうづう)念佛』を考えついたのです。これが壬生狂言の始まりと伝えられています。

近世に入ると庶民大衆の娯楽としても発展し、本来の宗教劇のみならず、 能や物語などから色々と新しく取材され、曲目やその数も変遷して現在上演されるものは、30曲であります。

しかし、一般の能狂言とは異なり、かね・太鼓・笛の囃子に合わせ、すべての演者が仮面をつけ、一切「せりふ」を用いず無言で演じられる壬生狂言の形は変わらず、娯楽的な演目の中にも勧善懲悪、因果応報の理を教える宗教劇としての性格を今日まで残しています。


本来は、4月21日から29日の9日間、朝・昼・夜の勤行のうちの昼の勤行として、壬生大念佛講が、壬生寺の御本尊である延命地蔵菩薩に奉納するものなんだそうです。

私が見た「秋の公開」は、もともとは臨時的に行われていたもので、明治4年を最後に103 年間も途絶えていましたが、狂言の発展や後継者養成のため、昭和49年に復活され、10月の連休の3日間、毎年特に人気の高い番組を上演しているそうです。

今回も、「愛宕詣り」や「土蜘蛛」など、見ていて分かりやすい演目が行われていました。
もう1つの「節分の公開」は、節分の前日と当日に、春の大念佛会のさきがけとして、さらに壬生寺節分会(せつぶんえ)の参詣者の厄除・開運を祈願し、壬生狂言の『節分』を繰り返し上演するものです。


狂言を演ずる大念佛堂(狂言堂)は、安政3年(1856年)の再建ですが、綱わたりの芸をする「獣台(けものだい)」や鬼などが飛び込んで消える「飛び込み」などの装置を持つ、他に類例を見ない特異な建造物として、 昭和55年に国の重要文化財として指定され、 昭和58年から2年半にわたり解体修理が行われました。

その他、収蔵する仮面は室町時代から現代の作まで、約190点あり、衣裳・小道具は江戸時代のものを含めて数百点を数えます。近年、それらの保存や復元が年々難しくなる傾向にある中、その事業は着々と進められています。

この壬狂言を伝承して演じるのは、「壬生大念佛講」の人達は、壬生狂言がその職業ではなく、会社員、自営業などの本職をもち、小学生から80歳台の長老まで、おもに地元に居住する約40名(「衣裳方」と呼ばれる衣裳の着付担当者以外は全員が男性)が狂言を演じています。


カンデンデン」の音はここから 壬生寺のHPにリンクしています。
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