昭和28年4月施行母子福祉資金の貸付等に関する法律が制定されました。
これは、それまでの生活保護法を通じて行ってきた母子世帯の救貧的、防貧的なものから、積極的な自立更正を目的にしたものでした。
また、同年、母子相談員が設置され、母子世帯の相談相手となり、各関係機関との協力のもと、自立更正を手助けすることになったのです。
また、昭和30年11月、元江別母子寮が開設されました。
建物は、旧王子航空機工場の独身工員寮を改善したものです。
戦後は、王子更正協会が、夫が出征や徴用で出たまま帰還していない王子関係の母子世帯を入居させていたものでした。
これを、市が改造し、母子寮としたのでした。
また、31年度には対雁(現工栄町)に4棟(18戸)の集合住宅を建設しました。
これは、道営母子住宅(第二種公営住宅)を市が工事委託を受けたもので、10月末完成しました。
入居を募集したところ18戸に対し、78世帯からの申込があり、母子世帯向けの住宅不足が歴然としたのでした。
そのため、市は、32年12月、上江別に江別市母子寮を建設しました。
対雁が1戸当り7坪(14畳)に対し、上江別は1戸当り4畳半ないし6畳という狭いものでしたが、住宅不足の折柄、やがて満室となるのでした。
註:江別市総務部「えべつ昭和史」397-398頁.
写真:昭和30年11月元江別母子寮(旧王子航空機工場の独身工員寮)
同上書398頁掲載写真を複写し、当ブログ掲載いたしております。
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