エバ夫婦の山紀行ログ

道産子60代、四季を通じて主に夫婦で登った北海道の山を中心に紀行文を載せています。アウトドア大好き夫婦。

コスマヌプリの南東尾根上5㎞・・・三股山 (1213m)

2014年01月26日 | 山紀行 (十勝・大雪)
十勝岳連峰コスマヌプリの南東尾根上の山・・
三 股 山 (1212.9m)
■ 山 行 日      2014年1月23日(木)   日帰り
■ ル ー ト     トムラウシ温泉東大雪荘~南東尾根ルート 往復
■ メ ン バ ー       夫婦登山 №4
■ 登 山 形 態      山スキー
■ 地 形 図     1/25000地形図  「オプタテシケ山」「トムラウシ川」
■ 三角点・点名     三等三角点・点名なし
■ コースタイム    登り 2時間40分   下り 50分
<登り>
07:25     登山口(トムラウシ温泉東大雪荘駐車場)
07:50     キャンプ場
07:53     旧集材路出合
09:20     1029標高点ポコ
10:05     三股山頂上

<下り>
10:30     下山開始
11:05     キャンプ場林道出合
11:20     登山口


★ 三股山 (1213m)・・・
国土地理院1/50000地形図「十勝川上流」で見るとこの山の位置が明確なのですが、それでは
不親切ですね。十勝岳連峰の最北「コスマヌプリ(1626m)」の南東尾根上約5㎞にある三角点であり
同南尾根上約3㎞にはトノカリシベツ山(1151m)があって三股山は東トノカリ沢を挟んですぐ東隣に
位置している。いずれの山も尾根上に付けられた三角点が山名となっているようだが詳しい由来は
不明だ。ただ、トノカリシベツ山は、十勝川の支流トノカリウシュベツ川の上流東トノカリ沢がその山名
の由来かも知れないし、三股山も同川の支流三股沢が由来した山名なのだろうと思う。
地形図で見ても山のピークというイメージは無く尾根上の点でしかないので、登る山として対象にする
方は少ないだろう。
ネット検索でも登行記録はほとんど無いが、八谷和彦氏の新版「ガイドブックにない北海道の山々」
には登行記録が紹介されていて非常に参考となった。また今回の登行では、単独で精力的に登って
いるHP「日帰り登山」さんの記録を元にルートを辿り、結果スキーも楽しめて意外な登頂劇だった。

前回(1/18)登った道北の岩尾岳では極寒の中で車中泊しつつも今年最初の未踏峰(1000m超峰)を
登頂し今後に弾みを付ける山行だった。二回目も時間に余裕を持った1泊2日の山行にしようと計画は
立てていたが晴れる予報と早朝の出発であれば「日帰り」も可能だと計算して出掛ける事にした。




★ 見込み違い・・・
普段なら高速道路をほとんど使わないエバ夫婦山行だが、今回は気合を入れた日帰り登山で少しでも
時間に余裕を持ちたい・・と道東自動車道を使う事にした。

04:05      自宅出発       
04:10      高速「追分」インター
05:20      高速「トマム」インター

自宅からすぐのインター入口は使う時だけは便利に感じる。
吹雪の自宅を出て高速に乗り夕張を過ぎると雪は止んだ。帰宅時の除雪がサプライズで待っているが
今は考えずに登山口を目指す。料金は当初1250円と思い込み、この位なら・・と利用したものの
2250円は見込み違いだった。(これが吉と出れば幸いだが・・・)


★ 雪不足?・・・
インターを降りて狩勝峠経由でトムラウシ温泉へ向かう。
しかし、途中の低山の山肌を見るとすぐに雪の少なさにびっくりした。
春には登ろうと計画していた「二股山(1155m)」は、まだ笹が剥き出しになっていたし濃厚な樹林帯が
あらわでこの先の雪不足が脳裏をかすめた。
しかし、登山口となるトムラウシ温泉の標高は約650mあり高度を上げながら近づくと雪も次第に多
くなってきて安堵した。

06:55   国民宿舎「トムラウシ温泉・東大雪荘」着
予想以上に早い到着にホッとして少しだけ眠ろうと思ったが、眠れずに早々出発準備に掛かった。
温泉駐車場には許可なく駐車したが、下山時に入浴を予定しているからOKと自己判断で停める。
車から山スキーを履いて出発する。

07:25   出発
トムラウシ山短縮登山口とトムラウシ自然休養林(野営場)へ向かう林道は除雪されていない。
しかし、比較的新しいスキーのトレースがあり使わせて頂いた。まさか三股山まで?・・・とは
思わなかったが、案の定野営場の分岐から短縮登山口へトレースは延びていた。

私たちの登行ルートにはここを境にして新しいトレースを付ける事になったのは当然の事である。
ただほとんどラッセルする事無く足首にも満たない沈み込みだったので足取りは軽く、予報通り快晴
の兆しで楽しい山行が期待出来た。

07:45   野営場 
07:55   旧集材路跡出合

野営場から150mほど進むと林道の二股らしき出合に気付く。
地形図のC738のすぐ北の林道上である。ここを尾根への取付き点として実質的な登行開始だ。



トムラウシ温泉 国民宿舎 「東大雪荘」


トムラウシ山短縮登山口へ向かう林道・・・比較的新しいトレースに驚くも利用させてもらった。


林道の分岐、直進が野営場で右折が短縮登山口方向。トレースは右折していた・・。

★ 旧集材路跡・・・
旧集材路跡は、C738を経由するようにジグを切りつつ緩やかな尾根上を素直に辿っていた。
ところどころ道路が不明瞭になる場面もあるがあまり気にせずに登って行くとまた集材路らしき間隔の
空いた道に出合い利用する。850付近で別の尾根との出合となりその尾根に登って一端南へ方向を
変えC898を経由して三股山の大きな南東尾根に出る。ほとんど平らな感覚で尾根の中心を辿ると
尾根上にピンクのテープが頻繁に付いている事にいやでも認識する。そしてそのルート上は旧集材路
があったように周りとは違う間隔の空いた尾根上でまるで登山道と勘違いする程だ。

当初、ピンクのテープは無視しながら読図して進むも尾根の真ん中が一番歩き易くそのルート上には
必ずテープが付いていたので次第に意識するようになった。



旧集材路跡と思われる作業道を辿る・・・

★ ツアーガイドコース?・・・
09:20   C1029
ピンクのテープはずっと付いていて私たちのガイドは地図とコンパスからテープになった。(笑)

ルート終盤の三股山東斜面下にあるC1029のポコには、その位置を強調するかのようにテープが
幾つも付いていた。そしていよいよ東斜面への急登を迎え方向を西へ変える。するとどうだろう・・・
確かに急斜面には見えるが標高差約150mのオープン斜面でルート上には大木のダケカンバが
何本か点在しているだけだった。更にそのルート上にもテープが有りその付け方から余りに明瞭
なので雪山ツアーの会社がガイドとお客様のために付けたもの・・・と思うほどである。

斜面に取付き大きくジグを切りながらゆっくりと気持ち良く登って行く。
深いラッセルも無く表面はパウダーな軽い雪質、下りは最高の滑降が楽しめそうだ。



終盤の東斜面に取付く・・・


東側の展望が開け真っ白な石狩岳連峰やニペソツ山を間近に望む・・・


東斜面1100m付近から望む石狩岳連峰・・・(ズーム写真)


同位置からニペソツ山・・・(ズーム写真)

★ 拍子抜け・・・
急登を思わせた東斜面も取付いて見ると苦労はしなかった。
高度差150mもゆっくり登って約30分で頂上尾根に着く。
大きく緩斜面の頂上尾根に上がるとピンクのテープで何重にも巻かれた大木が目の前にあり
一瞬ここが頂上なの?と思うほど目立っていたが、実際の頂上は更に西へ200m程移動した
樹林帯の中にあった。
一応、高度計やコンパスで位置確認をするもお山の天辺では無い尾根上の点となる正確な頂上は
GPSがなければ判らないが、今回は最後までピンクのテープに導かれそれらしき木に結ばれた
ピンクのテープを頂上と決めて登頂した。

10:05   三股山 頂上
旧集材路出合からだと登行時間は、2時間10分ほど。
ほとんどラッセルや樹林帯に苦労する事も無く、集材路跡やピンクのテープに助けられ登ってしまった
未踏峰・・・登って見れば「拍子抜け」するほど呆気なく感じて達成感は小さい。

それでも初登頂はやはり嬉しいし、今回もこれ以上ない快晴に恵まれて踏んだ頂上なので価値ある
登頂だと自負している。

樹林帯の頂上からはまったく展望は無いが、登って来た東斜面から望んだ石狩やニペソツの眺望だけ
でも充分過ぎる贅沢だと思っている。



初登頂 「三股山 (1213m)」 頂上にて



10:30   下山開始
ほとんど登り返しが無かった登行なので、頂上からシールを外す。
真っ青な空と白銀の樹林帯、静寂な山奥からオヤジとオバンが歓声を上げてスキーを滑らす。



頂上から樹林帯の眺め・・・

★ 今季最高のオープンバーン・・・
私たちのスキーは決して上手くない。
ですが、勘違いする程楽しく上手に滑り降りた東斜面のオープンバーン。
時間があれば登り返し何度でも楽しみたい斜面だった。

その後もトレースやテープを頼りにスキーを滑らせて下山する。
何と言っても下りのスキーは早い、わずか30分程で実質的な登山口となった旧集材路跡出合に降りる。
そして15分程で東大雪荘の駐車場に着いた。

11:20   駐車場着


頂上からの東斜面を颯爽と滑るチーヤンどうですか?・・・・



★ 昼から・・・
無事下山です。
新年早くも2座の初登頂に気分は最高でした。それもどちらも快晴に恵まれる好条件の登頂。
さぁ、早々汗を流して帰ろう・・・・と東大雪荘に入る。

日帰り入浴は12:00~

まだ30分も早い。チーヤンは帰路の途中で別の温泉へ入ろうと帰ろうとしたが
取りあえず聞いて見るよ・・・とフロントの係り員へ尋ねて見た。

OK!

ラッキー良かった。

帰路では高速を使わず一般道で帰ったが、トマムから追分までほとんど高速と変わらない時間で
着きました。あの2250円はなんだったのか・・・・



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