日本の「食」の在り方

益々、グローバル化する日本の食卓を通じ、未来の日本の食の在り方を模索していきたいと思います。

食と五感の関係

2008-09-20 17:48:19 | 食に関する考察

ある日のこと、
信号待ちの際、何気なく、
青(緑)、黄、赤の信号機の色をみて、
秋のせいか、
果実が実る過程の色の変化と同じだなあと
はっとしました。

青(緑)は「進め」
黄は「注意」
赤は「止まれ」

よく「青」」という色は「若い」という意味で日本語では使われることが多く、
英語で「Blue」の意味は憂鬱、厳格な、堅苦しい、きわどい等があります。
一方、「Green」は未熟な、元気のよい、野菜等の意味があります。

「黄」は「黄色いくちばし」は幼い、黄色はフレンドリーな色というイメージ。
だから、「幸せの黄色いハンカチ」という映画があったり、
風水的には黄色い財布をもつと
金運が向上するとかとききます。

「赤」といえば、情熱の色、中国では祝い事に必ず使われる色です。

食卓でも、この信号色は緑黄色野菜を代表する色で、
この色の食べ物は食欲増進および
栄養的にもベータカロチンが豊富に含まれているので
毎日、積極的に摂取したいものです。

私などは寝起きが悪いほうなので、
朝は嗅覚を刺激されるものを取る傾向があります。
そのせいか、コーヒー、欲をいえば焼きたてのパン、
オレンジジュースの目覚まし効果のあるものが理想です。

日本人、朝、和朝食の場合、味噌汁とご飯と焼き魚ですが、
朝は血圧が低い状態ので理にかない、
焼き魚の香ばしい香りは目覚まし効果があるといえます。

匂いや香りは食欲をかきたてるという意味では必要不可欠です。

日本人は特に、食においてこの「聴覚」で楽しむということを
知っている国民だなあと感じます。

周りに「美味しい音」があると、食事が楽しくなります。
麺をすする音、
ジュー、ジューと香ばしく焼ける音、
鍋やシチューがぐつぐつと煮える音、
包丁の「トントン」と切るリズミカルな音、
食事中の会話、食卓を囲む笑い声

本質は”音楽”と合い通じるものがあります。

日本特有の食にかかせないのは、「器」と「箸」
スプーンやフォーク、ナイフの金属の味は
日本人の繊細な味覚には強すぎるのか、
木や漆塗りの箸、焼物、漆碗、木の食器など
直接、口をつけるものは自然の優しい素材を使っています。

焼き物や漆塗りにいたっては、「美」の世界の域といえるでしょう。

人間は手で食べるものも好きなのか?
おにぎり、パン、サンドイッチもコンビニでも定番で、
OLのオフィスランチにはかかせません。

嗅覚、視覚、聴覚、触覚を経て、
口の中に食べ物を入れて、「味覚」で食を味わいます。

五感のうち、「視覚」、「聴覚」はエンターテイメント的な要素が強く、
「嗅覚」、「触覚」、「味覚」は「安全・安心」の欲求を満たすもの。

五感をフルに生かして、
心身ともに食を楽しむのが、
「美味しい」、「うまい」食事なのだと思います。