はにわ日記

映画・本・テレビ・出来事・食べ物 
感動したら書く

井上ひさし先生さようなら

2010年04月11日 | Weblog
75歳でしたか。残念です。
私の大好きな作家さんでした。
ご冥福をお祈りします。


NHKのひょっこりひょうたん島、毎日見ていました。
ドン・ガバチョの名前と共に
番組タイトルに毎回現れる「脚本 井上ひさし」の文字に
不思議なことに強烈に引きつけられていました。
テレビっ子世代の自分は、番組タイトルもじっくり見る癖が
あり、ひょっこりひょうたん島で一番の見所は
「脚本井上ひさし」でした。当時から変わりものだった
だけですかね。
さて頭にひっかかるものは、必ず人生のどこかで
深く関わることになるようです。
10年もたったころでしょうか、中学校の本好きの友だちに
ブンとフン」を教えられました。ひょっこりひょうたん島
が再びキター!な瞬間でした。
言葉を音楽のようにもて遊ぶ文体で、作家さんの日本語への
こだわりを感じ取ることができました。
続けて「モッキンポット師の後始末」を。先生の生い立ちを
知りました。家族離散とか施設とか貧乏というモチーフの暗さ
より、ずるしたり、くすねたり、ぐうたらなのに運のよさで
生かされているような、そんな明るい人間性が心に残りました。
その後、
家庭口論や吉里吉里人など有名どころはもちろん、
戯曲や日本語の本、棚田について熱く語られた農業の本まで
なんだかよく読む作家になっていました。
大学生のころ、妹尾河童さんの、「河童が覗いた○○」シリーズの
中で、井上先生の仕事場が紹介されているのを見つけました。
机の前に
「むずかしいことは簡単に。簡単なことをやさしく。
やさしいことは深く。」という言葉が貼ってあるそうです。
妹尾さんもこれを痛く気に入っておられましたが、私に
とっても一生忘れらない言葉になりました。
井上先生は、小説家という文学の世界だけに留まる人ではなく、
出発がテレビの作家であっただけにこまつ座を率いる舞台人で
あり、日本の未来を憂える社会活動家でもありました。しかし、
私の中では、むずかしいことを私にもわかるやさしい言葉に
置き換えて伝えてくれる、伝道者のような人でした。
私家版日本語読本で、日本語をしつこいほど分析、分類し、
内容はまるで学術論文のようなのですが、語り口はあくまで
コメディータッチな表現に、流れに乗せられて最後まで読んで
しまった、ということがあります。これもや、さしいことを
深くあらわそうとする井上流の実践なのでしょうね。
物語作家として奇想天外な発想力も充分楽しませてもたいました。
今、ますますワケがわからなくなっている難しい社会のことを、
井上流言葉遊びを駆使したノンフィクションで、もっともっと書いて
ほしかったです。
でも、そうかあ。75歳でしたか。
アマゾンの時代になってから井上先生の本は読んで
いなかったことに今気付きました。本屋で一生懸命井上ひさしの名を
探していたことが懐かく思い出されます。
またひとつ、私の大好きな人が逝ってしまった、そんな
日曜の朝になりました。
ご冥福をお祈りします。

FM cocolo はもう聴かない part2

2010年04月04日 | 音楽
晴天。桜は満開。

FM COCOLO を流しっぱなしにできなくなったので、
ネットラジオにデビューしました。

知りませんでした。世界中のラジオがこんなに
簡単に聞けるとは。

http://www.bbc.co.uk/iplayer/playlive/bbc_radio_two/

女王様ファンとしては、とりあえずBBCをチョイス。
BBCradioは放送内容によって1から7(+α)に
分かれており、wikipediaによると現地で最も人気という
BBCradio2を選んでみました。
ちなみにradio1は最新ヒット曲。若い人向け。
radio3はクラシック&ジャズ&ワールドmusic
radio2は、radio1より大人向けで少し古い選曲あり。
日本とイギリスの時差はマイナス9時間。
さきほどは賛美歌が流れていました。(今日はイースター!)
カントリーっぽい曲も。
全体的にテンポゆったりめの選曲なのは現地が
日曜朝だからでしょうか?
イギリスだし、他に聞きたいものはたくさんありますが、
様子見と参ります。

cocoloにがっかりしたおかげで、ネットラジオ・デビューを
果たせました。
何かを失うことで、新しいものを得る、とは実によく言った
ものですね。

FM cocolo はもう聴かない

2010年04月02日 | 音楽
FM COCOLO (エフエムこころ)をmyBGMと認定して10数年。
洋楽中心でアジアンからラテンやソフトなクラシックまで、幅広い選曲に惚れてついてきました。
それが、“45歳以上をメインターゲットとした日本発のラジオ局”という触れ込みで、この4月から大幅改編。経営母体が変わり、選曲のコンセプトまで変わってしまいました。

over45が、昔むかし聞いたことのある、今や大御所歌手たちの、70年代80年代の日本語の歌が流れてきます。

で、
古臭いんです。
こんなもの朝から聴いてられません。

45歳超えたら懐メロマニアになれとでも?その押し付けがましい選曲にがっかりを通り越して怒りすら感じます。
年寄り扱いがイヤなんだと思います。若い頃はよかったー、なんて世代じゃないでしょう。マドンナみたいに、まだまだ現役で(しかも第一線で)突っ走っていたい、そんなover45のココロを、ココロさんはわかってませんね。

手垢のついた埃っぽいリサイクル“レコード”が、10枚100円で、超おすすめ品、のPOP付きで並べられているような陳腐な選曲。
45歳以上なら、ありがたくお聞きなさい、と決め付けるラジオ局の横暴を感じます。

タワーレコードで、ショップのイチオシ曲をヘッドフォンで試聴させてくれるコーナーがありますが、COCOLOに求めていたのはあの感覚でした。
洋楽通DJが、「聞いてみない?すごくいいから!」と、すすめられるのは、発見もありとても心地いいものでした。
今、3月までのココロリスナーたちはどこへ行っているのでしょうか?

ネットラジオにシフトする時期が来たのでしょうか。