ヒトリシズカ(一人静・センリョウ科)
可憐な姿から,源義経をしたう静御前を連想して名付けられたそうだ。
2018.04.16 八王子市
フタリシズカ(二人静・センリョウ科)
静御前の亡霊2人の舞姿にたとえたそうだ。
昔の人の命名方法はおもしろい。花序は1~5個だそうだ。
ラショウモンカズラ(羅生門蔓・シソ科)
花の形が,京都の羅生門で渡辺綱が切り落としたという鬼の腕を思わせることから
名付けられたそうだ。そういうことを思いついたことにおどろく。名前を付けるのに
苦労したのか楽しんでいたのか?
エビネ(海老根・ラン科)
地下茎の曲がった形をエビの形に見立てて命名。掘るわけにはいかないので,
地下茎の形は分からない。今では野生のものはあまり見られないそうだ。
カサスゲ(笠菅・カヤツリグサ科,ミノスゲともいう)
丈夫で長い葉を笠や蓑を作るのに利用したことからこの名がついたそうだ。実用的な
命名だ。北海道から九州に分布し,湿地や池の浅いところに生育するそうだ。
カヤツリグサ科は区別がむずかしい。
オヘビイチゴ(雄蛇苺・バラ科)
ヘビイチゴより大きいので「雄」がついたそうだ。安易な名づけ方だと思ったが,実用的な
植物ではなかったからだろう。ヘビイチゴと違い,イチゴ型の果実をつくらないそうだ。
チョウジソウ(丁字草・キョウチクトウ科)
以上 港区 国立科学博物館付属 自然教育園 2018.04.19
ツボスミレ(坪菫・スミレ科)
坪は庭という意味で,庭のようにどこにでもあるスミレ,ということらしい。
ハンノキ(榛の木・カバノキ科)
開墾の意の古語「墾(はり)」がもとで、榛の木(ハリノキ)→ハンノキとなったようだ。
クヌギ(櫟,椚,橡など・ブナ科)
カブトムシやクワガタが集まる木がこれだった。低学年のころ,アシナガバチがいたので
じゃまだとばかりに虫網でおっぱらったら,追いかけてきた。必死に走って逃げたが,
頭のてっぺんを刺された・・・。あの時,伏せていたら刺されなかったのだろうか?
日本書紀の伝承説話からきた国木(くにき),ドングリが食べられることから食之木(くのき),
栗の木に似ていることからクリニギ(栗似木),といったいくつかの説があるらしい。
ドングリや樹皮など,縄文時代から様々に利用されたことが,遺跡から分かるそうだ。
ケキツネノボタン(毛狐の牡丹・キンポウゲ科)
キンポウゲ科の植物には毒があるが,これはその中でも強い毒をもっているそうだ。
若い根生葉が花の美しい牡丹(ぼたん)に似ていて違うので,だまされたという意味で
「キツネ」となり,「ケ」は「毛」が多いの意味だそうだ。
セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草・キンポウゲ科)
これまたキンポウゲ科なので,強い毒があるそうだ。葉が「セリ」に似ているので「セリバ」,
花の形が「飛翔するツバメ」にみたてて「飛燕(ひえん)」だそうだ。なかなかの名づけ方
だ。
ジュウニヒトエ(十二単・シソ科)
花が幾重にも重なって咲く様子を,昔の女官の衣装に見立てたそうだ。これもなかなかの
命名だ。日本の固有種だそうだ。
キンラン(金蘭・ラン科)
公園内の笹を取り払った後に出てきたようだ。逆光で撮ると輝き,背景から飛び出して
くる。もう少しアップで撮りたかった。
以上 八王子市 長池公園 2018.04.16